晴明は巻物を丁寧に読み、深く溜息をついた。
晴明: 「これは、思っていた以上に厄介な事態です。藤原家の祖先が蠱毒の鬼を封じた封印は、長い時を経て弱まっている。これが、悪夢を見せ、心を蝕んでいる原因でしょう。」
晴明は考え込んでいたが、やがて口を開いた。
晴明: 「このままでは、封印が完全に解け、現世に蘇る可能性があります。阻止するためには、新たな封印を施さなければなりません。私が儀式を執り行いますが、藤原様、あなたの協力が必要です。」
彰子は力強く頷いた。
彰子: 「晴明様、お力を貸してください。私も全力でお手伝いします。」
晴明は微笑み、巻物を手に儀式の準備を始めた。
その夜、都は静寂に包まれていたが、屋敷の中では、封印の大掛かりな儀式が始まろうとしていた。巻物に記された呪文を唱えながら、晴明は祈りを捧げた。彰子は晴明の側に立ち、指示に従いながら儀式を見守っていた。
儀式が進むにつれ、屋敷の中に気配が漂い始めた。突然、屋敷全体が風に包まれ、まるで何かが蠢いているかのような不気味な音が響き渡った。
晴明: 「藤原様、心を強く持ってください。これからが正念場です!」