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ちょ、最後の行オモロwやっぱ皆頼りになるね!
タケミチナイスだァァ!!あっくんも結構頼もしいな。
「悪い、責めちまって、」
「大丈夫。俺らも悪かったな。」
「千冬、大丈夫か。」
千冬はにこりと微笑み、誤魔化していた。
「千冬、ごめんな。」
俺はそっと頭を撫でると、彼はさらに涙を流した。
俺の中の千冬を見失ったようだ。この千冬がどうしようもなく、すぐ消えてしまいそうで、
俺は千冬の頬に触れ、微笑んだ。
「 ごめんな、」
「別に気にしてねぇっすよ、」
「でも、なんでこうなったんだ??まだ一年前とかはこんなんじゃ、」
「隠してたんだよ。千冬はずっと。」
「つまり??」
「場地に気づかれないようにしてたんだ。
千冬はずっと、原因は、千冬本人だけ知ってる。
でも誰にも話してくれないんだ。
何時からかとか、初めに何があったのかとか、まぁ、
詳しいことは武道に聞いた方が早ぇな、
今呼ぼうか ?」
「そうしてくれ。」
「ぇ、」
千冬は一虎の方を見つめ、首を振っていた。
バレて欲しくない。言わないで。そういう目で、彼を見つめた。でも、それは誰かが知っていないといけないこと、 身近で、すぐに動けるような人、
もしかしたら解決方法があるかもしれない。
千冬を救いたいんだ。
「やめて、一虎く、」
「千冬。原因が分かるかもしれない、
俺もある程度理解はしておきたいし、
すまないが、いいか?」
聞いても彼が戸惑うことくらいは想像ができていた。
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しばらくして、武道が来た。
武道は千冬を見て、「本人の前でいいんですか?」
そう一虎に問いかけた。
「こいつは、1人にしちゃダメなんだ。
死んじまうから。」
「そうですか、千冬がいいなら、」
「……。」千冬は無言でただ何も言わず、ただ俯いていた。
「まず、、」
あれは、学校の放課後の話。初めがそれくらいの日。
中学二年生の秋。11月1日。
ひなとも、あっくん達とも帰らず、1人でなんとなく帰って、どこかに行きたかった気分でした。
あの日は、ひんやり寒くて、秋を感じるような金木犀の香りが漂っていた。
でも、濡れたコンクリートの匂いも混ざって、
不思議な感じで、いつもとは違うように思えた。
千冬と出会ったあの公園で、子供が誰一人と遊んでいないなか、千冬がひとりでぽつんと突っ立っていた。
「千冬?」
話しかけると千冬は俺に怯えたような目をして、
「ひっ、」
何かを恐れているように見えた。なにか怖いものが見えたかのように。
「どうしたの?」
いつもの千冬じゃなくて、困惑していたのを覚えてます。
「千冬、?」
なにか様子がおかしくて、彼に近づくと、彼は俺から後退り、ゆっくりと、逃げていた。俺を忘れているのか、トラウマでも植え付けられたのか、
虐待後の子犬のようだった。人間を恐れていて、
怖がっているように見えた。でもそれは一瞬とかではなくて、長く続いた。
「千冬、何があったの、?」
傷もなくて、ただ震える瞳が彼の思いを物語っているように思えた。
「なぁ?千冬、どうしたんだよ??」
「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、」
突然泣き出して、謝りだした彼をどうすればいいか分からなくなっていた。
「千冬、何で泣くの、?どうしたの?ねぇ、
本当に大丈夫、?やばいんじゃない、?
俺ん家来る??やばいよね、」
頭を抱え、震える背中を摩り、周りをきょろきょろと見渡しても、誰も来る気配なんてなくて、
俺の家に連れていくことにしたんです。
さすがに、こんな寒い中、外にいると風邪も引いてしまわないか不安だったので。
彼が動くような気配もなくて、過呼吸も薄々出てきたので、あっくん達に連絡したんです。
《もしもし?今から来れる??緊急事態なんだ。》
《どうした?またどっかの不良に襲われてる??》
《いや、違う。千冬が酷い状態なんだ、ふざけてる場合じゃないんだよ。急いでくれ。》
あっくん達が来るのを待っている間、ただ、背中をさすることしかできなかった。
だんだんと過呼吸も酷くなってきた頃、あっくん達がようやく辿り着いた。
「どうした!?千冬、?」
まぁ、その姿は何となくわかるだろう、いつもいきいきとしたカレが蹲り、震え、頭を抱えて、震えている。
何も出来ずただ摩ることしか出来ない俺。
どう考えても異様すぎる光景。
「おい、!大丈夫か!?」
「俺ん家に運ぶつもりなんだけど、動ける状態じゃないから、どうしたらいいかわかんなくって、」
「とりあえず袋被せろ!!」
やはり素早く行動ができるあっくんは本当に頼もしかった。あの時彼の姿がとても勇敢だと思った。
山岸や、マコトはとりあえず千冬に呼びかけ、運び出そうとして、タクヤは袋を持ち、過呼吸を止めようとしていた。
本当に呼んでよかった。
「ごめっ、なさっ、嫌だ、ごめんなさっ、」
しかし千冬は収まることなく、パニック状態が続いていて、俺達には見えない、千冬から見える何かに怯えているように思えた。
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何とか、無理矢理というか、とりあえず、家には連れて行けた。
「千冬、大丈夫、?」
過呼吸はまだ続いていて、俺らの顔や、部屋のまわりをきょろきょろと見つめ、怯えた目で見つめられた。
その目に俺らは何も言えなくて、自分たちの無力さに情けさを感じた。
「場地くんに連絡しようか、」
その一言で千冬は大きく目を見開き、
必死に否定した。
「どうして?」
「だめ、だめだめだめ、だめ、だめ、だめ、!」
「三ツ谷くんとか、ドラケンくんは、?」
「だめ、言わないで、」
「三ツ谷くんたちに1回来てもらおうよ?」
「いいよ、掛けよう。流石にこの状態は大丈夫じゃない。
1回幹部に相談するべきだ。」
「場地くんだけは本気でダメなら、三ツ谷くんとか、優しそうじゃん?」
「そうしよ。」
おい待てそれどういう意味だこら。)) By場地
まぁまぁ、、)) By武道