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ata
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「ともさ〜ん!」練習終わり
宿泊先のホテルのロビーで待ち合わせしているともさんの元へ駆け寄る
「らん 遅い! コンビニ行けなくなるじゃん!」
「ほんま ごめん!!まだ間に合うから ほら!行こ!」
昨夜
ふたりでアニメを見ていたら 智さんが欲しいキャラのくじの話になった
智さんは キャラ愛をキラキラの目で語ってくれて 調べると 近くのコンビニにあることがわかった
「引きに行けたらなぁ〜」
誰に言うわけでもない 智さんの独り言
智さんは 1人で行くの苦手で いつも誰かとつるんで行くと言ってたことを思い出した
「明日 一緒にいかへん?」
「え?無理っしょ?らん 忙しいじゃん」
「コンビニ寄るぐらい 大丈夫ですよ」
「だって 明日はお前誕生日だろ?昨年なんか ずーっとメディア対応で くたくたになってたじゃん」
お 心配されてる?嬉しすぎなんだけど
「今年は 反省活かしてるから 問題ないっす!ね?約束!」
ちょっと強引だったけど 誘ったのには 理由がある
実は 俺は智さんに片思いしている
尊敬できるすごいプレイヤーで 優しくて 人懐っこくて 年齢差を感じさせない かわいいところが大好き
友達としての距離で側にいられれば 片想いでもいい それで幸せだから
たとえコンビニでも 誕生日に好きな人とふたりでいられるって 最高やん?
「夕食までに 帰れるかなぁ…」
想定のスケジュールより かなり遅くなってて 智さんは不安そうに時間を気にしている
「大丈夫! ゆうきさんに遅れるって言っときましたから!」
「そういうことは 早いのな お前」
「あざーす!」
大好きな智さんとのデートのために ちゃんとスケジュールは確認してきたもんね
「ちょっと らん! 歩くの早い!」
あ…つい 張り切りすぎた
「はい」
「ん?」
智さんに すっと手を差し出す
「手 つないで行こ?」
「う…うん……」
俺より小さい 柔らかい手
照れてるのか 智さんの握り方が ぎこちない
こんな些細なことも 自分にはたまらなく嬉しい 智さん 大好きや
「お気に入り ゲット!!」
結局 目当てはハズレたけど 智さんの押しキャラのグッズが当たり ずっとニコニコしてる かわいい笑顔見られて 来て良かった
ん?スマホにメッセージがきた
『食事の時間 10分繰り上がってるぞ』
と ゆうきさんから連絡が入る
「マジ!?もう少し早く教えてぇな!」
マイペースなキャプテンめ!
「俺はいいけど らんは食事は別メニュー準備してもらうんだろ?急ぎなよ」
あーもうー!智さんと手繋ぎデートして帰れんやん!
「今日は 智さん どこもいかんでしょ?」
「ん?……たぶん」
「もう!約束したやん 今日は用事作らんでって」
「冗談だよ ドラマの続き見るんだろ?」
「そう!約束やぶらんでな!」
「わかったから 気をつけろよ!」
「はーい!あとでね!」
バタバタと智さんに見送られて ホテルへ急いでもどる
今夜は どこにもいかんでな
「はあ〜やっと落ち着いた」
智さんと別れ ダッシュでホテルに戻り 食事しながら 誕生日のサプライズのお祝いをしてもらい ちゃかされながら 部屋に戻ってきた
ん?智さんは?
先に帰っているとてっきり思ってたら いない
確かに食事会場にはいたけど まだ帰ってこないんかなぁ…
もしかして……
部屋のドアをあけて 廊下を見渡す
あ 智さん また捕まってるわ…
「智くん こないだ頼まれてた試合のやつ」
部屋の帰り 西田に声をかけられる
「サンキュー 西田!」
見たかった試合のDVD 早く手に入ったんだ
「これ 今から一緒に見ぃひん?聞きたいことあるんよ」
「あ…ごめん らんと約束してるから」
「また あいつ?最近 智くんのこと 独占やな」
はは まあ…そう言われても仕方ないぐらいに らんが側にいる時間が長い自覚はある
「ともくん 今から空いてる?」
次は ゆうきがやってきた
「 お疲れ どした?」
「ミーティングで 確認できなかったことあったから 今から話せるかと思って」
「あ……そっか」
「残念 らんが先約なんやて」
西田が先に答える
「西田!」
「あいつ最近 智くんにべったりじゃん 何かあった?」
ゆうきにまで そう思われてたか
「ん……あいつ忙しくて 部屋帰ってくるのも遅かったりして コミュニケーションとりやすいのが 同室の俺なんじゃない?」
最近のらんは 仕事の日は疲れた顔をして帰ってくる
そんな姿を見ると心配で 俺も自然にらんの近くにいたりする
「言うて まだ子供なんよ 智くんに甘えとるんやろ」
「確かに 年齢忘れるけど まだまだな?」
本人がいないと思って らんがむっちゃ子供扱いされてるの面白い
「誰が子供なんすか!」
おや!?いつの間にか らんが来ている
「なんや 智くん迎えに来たんか?」
西田に脇をげしげし 肘でつつかれてる
「なかなか帰ってけぇへんと思ったら いっつも智さん 誰かに捕まっとんやもん」
「智くん 人気モノやからしゃーないな」
西田が笑いながら らんの肩をたたく
「それはそうやけど…今日は……」
今 何かゴニョゴニョ言った?
ゆうきは 何か察したのか
「そのDVDさ 智くんが見た後 借りようと思ってたやつじゃない?」
ゆうきが手元のDVDを指す
「あ…うん 西田にはまだ言ってないけど」
「マジ?ゆうきさんも興味あったん?」
「うん その試合 なかなか映像ないから 気になってたんだ 西田が時間あるなら 一緒に見ていい?」
「マジ!?見る!見る!久しぶりに ゆうきさんと話したいし!」
西田は いつまでも ゆうきは憧れなんだな すごい嬉しそう 西田もまだ20代だもんな
「じゃ 智さん 帰りますよ」
「うん…DVDまた見ような!」
「今度は ちゃんとスケジュール空けといてや!」
「OK!ゆうき ミーティングのやつ あとで連絡でいい?」
「いいよ 俺からメッセージ入れとく 目を通してくれたら それでいいから」
「わかった ありがとう」
ふたりと別れ 部屋に戻ってきた
ふたりが いいやつらで良かった あれ見たかったやつだから また借りよう
「智さんは モテすぎなんよ」
あれ?さっきから らんのテンション低いなぁ どした?
「え?チームメイトだし 普通じゃん」
「俺は……俺だけの智さんでいて欲しいんよ」
「は?なんだよ それ」
そういえば らん さっきなんか言いたげだったな…
ホント どうしたんだろ?
「なんか悩み事あるんなら 聞くよ?」
それで 今日は部屋にいて欲しかったのかも
「俺……自分がこんなに嫉妬深いと思わなかったっす」
「嫉妬?」
らんがそんなこと言い出すとは 予想外だ
いつも ゆうきでも 西田でも
チームメイトでも『大好き』って言ってるし どちらかと言えば 八方美人で 固執するタイプとは思ってなかった
「らん 好きな人がいるの?」
嫉妬するって そういうことだよな?
「……いますよ……目の前に」
は?
らんの目の前って……俺!?
「いや あの……冗談は…」
「冗談やないです 俺は あの日から ずっと片思いしてるんです」
「あの……日?」
「智さんのこと 抱いた日 忘れた?」
一度だけ らんと関係を持った
一度だけ 身体を重ねた
あの日……
コメント
2件
わあ…第1話からめっちゃ引き込まれました🥀 らんのさりげない独占欲と、智さんへの一途な想いがじわじわ伝わってきて、最後の「抱いた日」の一言で全部の意味が変わった…! そのギャップがたまらなくて、続きが気になって仕方ないです。ヤンデレ・執着系好きにはたまらない展開ですね。智さんの優しさに包まれながらも、らんの内側で燃える執着が美しい…。