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庭に行くと、そこは血吸花で埋め尽くされていた
周りを見渡しても一面赤色__
まるで血の海
「庭がこんなことになっていたなんて……」
もふくんはとても驚いたような表情をしていたが、
すぐに側にある血吸花に駆け寄った
そして、花弁などを触りながら、何かメモをしている
さすがもふくん……こういう事もちゃんと書き記しているんだな……
でも、こんなにたくさんの花、真っ赤に染めるなんて
よっぽどの血が必要ではないのだろうか
まさかこれ全部なお兄の血だったりして__
あ~……こういうのはもふくんに丸投げしちゃえ!
「もふくん、これ全部なお兄の__」
そう言いながら顔を上げたとき、
そこにいたのは身体を赤く染めたもふくんと、包丁を持ったなお兄だった
そしてもふくんは、ゆっくりと倒れていった
この状況からしてなお兄がもふくんを__?
「なお兄?もふくんは……」
「死んでますよ」
平然とそう言うなお兄が、悪魔に見えた
死んでる__そのことを信じたくないけど……
「なお兄!どうして……どうしてもふくんを殺したりするの…?」
緊張して、声が震えた
声だけじゃない
足も手も、全身が震える
初めて実況したときだって、こんなにも震えた事はなかったのに
「じゃぱぱさん、最近殺人事件が多いですよね」
え? 今そのことを言うか?
確かに最近殺人事件が増えているけど……
「あれやったの、全部僕です」
「は?」
全部? 確か犠牲者は200人以上はいるって……
もしかして、これは俺を油断させるための作戦?
いや、俺の目の前でもふくんはなお兄に殺されたんだ……
嘘とは考えにくい……
「じゃぱぱさん、まだ信じていないんですね
なら__殺します」
「は、アガ…ァ」
背中をおもいっきり刺された
痛い…俺はその場に倒れ込んだ
「じゃぱぱさん知ってますか?
スノードロップの花言葉……」
「知るわけ_ア“ァアガッ」
傷口が痛い
もう限界だ…
「“あなたの死を望む”ですよ」
それが俺の聞いた、最後の言葉だった
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
なおきりside
二人の死体を、まだ赤くなっていない血吸花に寄せる
「一つの血吸花がしっかり赤くなるまで
人一人の血が必要とか大変過ぎ…」
これまで200人以上の人を殺した
血吸花のためだけに
「あっ、血結構付いちゃってますね……着替え持ってきて良かった」
「……僕は__血吸花のためだったら、悪魔にでもなってやる__」
赤い花 END