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いつまでもいつまでも幸せが私の手元にあると思っていた



ある日

それは高専内でお散歩をしていた時だ

??)〜の、封印は…

霖)??(学長……?)

それは、正道学長と嘉伸学長の会話が聴こえた時だ

正道)そろそろ上から霖の封印の話が出始めた

嘉伸)!!ついに…か……

霖)(私の…封印…?)

正道)あいつは天元様と同じ力とは言え私達から見ても天元様より上の存在…そろそろ警戒の頃かもしれませんね

嘉伸)そうだのぉ…

霖)……(そうか…私は危険な存在なのか…危険なら……あの人達から離れなきゃ行けないな)

そう思うと何故か涙が溢れてきた

霖)離れたくないなぁ…グスッ

でも、危険と言われたのなら…私はここから離れなきゃ行けない存在なんだ

悟くん)あれ…霖どうしたんだ?

後ろから突然声がして振り向くと悟くんは私の顔を見て驚いた

悟くん)お、おい!なんで泣いてんだよ!誰かに虐められたのか!?

悟くんが私に近づこうと手を伸ばしたのだが…

バシッ

悟くん)……え?

手を叩(はた)いた…拒んだのだ…私は好きな人を……

悟くん)り…ん……?

霖)あ、ご、ごめんなさ……

怖くなって私は逃げた

悟くん)!!霖!

逃げた…高専から……みんなから…




わけも分からず逃げた…庵を呼んで私を遠くまで連れて行って…と泣きながら伝えたら庵は一言「わかった」と、承諾してくれた

庵の後ろに乗ってバイクで…遠く…遠く行った


ガソリンが無くなるギリギリまで連れて行ってくれて…何県か離れた所で庵に下ろしてもらった

霖)ありがとう……庵…

庵)いいのよ…霖、なんかあったらいつでも連絡ちょうだい

そう言ってバイクに跨った彼女に私は伝えた

霖)…もし、あの人達が私の事知らない?って聞いてきたら…知らないって…伝えて

庵)…分かったわ!霖のお願いなら

そう言って庵はバイクを動かした


庵が居なくなって…静かな田舎で1人

霖)……(逃げちゃった…私愛してくれた人達から…)

……1人で静かな静かな場所で蹲る

霖)私は…危険な存在……(そうだ…いつかは危険な存在としていつかは…封印されるんだ…)

霖)…ごめんね……みんな…



全員サイド)

悟くん)ちょ、お前ら!霖のこと虐めたかよ!

過去の僕の一言で目を見開いた

悟)ど、どうした?過去の僕よ

悟くん)朝!霖が泣いてたんだよ!




全員)……は?

悟くん)泣いてたんだよ!現に今霖が居ないのが証拠だろ!

恵)た、たまたま任務が遅いとか…

棘)今日任務ないよ

恵)か、買い物とか…

傑)今19時だよ?



全員の顔から血の気が引いて大急ぎで探し始めた

悟)僕は京都の方に行くから!

全員が大急ぎで少し遅いにもかかわらず県外に行ったり市外で探したり…霖の友人の歌姫に連絡したり庵に連絡しても「知らない」の一点張り

傑くん)りーんー!!!

霖の電話に連絡しても着拒否してるのか電話に繋がらない

悟)りんー!!!!

くそ…なんでだよ……どこに行ったんだよ

悟)せっかく…プロポーズしようとしたのに…


傑くん)霖ー!!

名前を呼んでも返事は来なくて…いつもの元気な返事がなくて…

寂しい…霖の声がないって…






霖サイド)

…寂しいな……いっつもは誰かひとりが私のそばにいて…笑わせてくれたり…私の心をポカポカって温めてくれて…嬉しくて

霖)…化け物……何年ぶりだ…そう言われたのは







私はもう何千年と生きている

悟さん達と出会う前は本当に沢山言われた







私は小さな村で生まれた

お金は少なかったけど楽しくて…毎日が幸せで小さい村がキラキラして見える程に…楽しかった

私はまだその時とっても小さかった

6歳ぐらいだったかな……村の仲の良かった子供達と遊んで…夕方位に帰った時…家の中はボロボロで…私の両親は…跡形もなく喰われていた……ううん喰ってる途中に呪霊に気づかれて襲われた

…でも、私はその時からもう化け物だったんだ……呪霊は私に近づいたら勝手に崩れて…勝手に祓われた

怖かった…私が私じゃないような気がした

その頃からだった…村の人達から化け物と言われて恐れられたのは

仲の良かった子達は距離をとって…私に近づかないようになった

家族はもう居ない…私は村から飛び出してとある神社で寝泊まりをしていたんだ

神社はとっても綺麗で神社に居るとあるひとりの女の人が良くしゃべり相手になってくれた


その人は自分のことを化け物とよく言っていた…まぁ、見た目が人じゃない……と言ったら変だが人だが人ではなかった

その人の体には白い耳としっぽがあった…その人は自分の事を「霖」そう名乗っていた

私は良く「霖お姉ちゃん」と呼んで良く遊んでもらっていた

霖お姉ちゃんは優しくて神社で泣いているといっつも頭を撫でてくれた…どうしたの?大丈夫?って言いながら…本っ当に優しかった…化け物と言われているのが不思議なぐらいに


そんなある日…霖お姉ちゃんは私の元から消えた

霖お姉ちゃんの名前を呼んでも出て来なくて……泣いて…泣き続けても彼女は来なかった…ううん現れなかった

彼女がいなくなって数日…ご飯とかは彼女が用意してくれたから……子供の私にはそんなことは出来ず…ただ1人…ガリガリに痩せて…神社で倒れていたんだ…

お腹がすいているのに眠くなって……目を瞑ったら


私は霖お姉ちゃんと同じ姿になっていた

白い綺麗な耳…それにしっぽふわふわしていて気持ちよかったのを今でも覚えている…なんだか寂しい気分になった……私が霖お姉ちゃんになったら…本当の霖お姉ちゃんはどこに行ったのかなって……そう思ったら怖くなった…まるで……【私が彼女を…霖お姉ちゃんを殺したような気分になった】

そう思ったら気持ち悪くなった…この体は…確かに霖お姉ちゃんのだ……顔も目元も…何かもが霖お姉ちゃんだ…違うのは身長だけだ…霖お姉ちゃんは背が高かったのに今じゃすっかり小さくなってる…そう思った

私は……彼女を殺してしまったのか…哀れに思った彼女が体を私に貸してくれたのか……彼女は…死んでもなお私に尽くしてくれた…私は無力な小さな女の子……から狐の耳としっぽを生やした化け物になった……いや、元から化け物だから…変わりはないか…笑


霖)…霖お姉ちゃん……会いたいよ…

その一言を呟いて私は眠りに着いた

なんで私が特級入りして好かれなきゃいけないんすか!

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