💜💙短編集

いつの日か、こっそりと目で追うようになっていたのだ。ふわふわとした髪の毛、綺麗な手先、陶器のような肌、少し薄い唇、垂れた目尻…。上げていけばキリがないほど、彼の全てが美しいと思っていた。

ポッパー組、と呼ばれるぐらいには、仲が良いとされていた僕たち。

これが恋である、そう考えるのに時間は掛からなかった。

おかめ「きっつん、今日家行っていい？宅飲みしたいな〜！」

狐「今日ですか…大丈夫ですよ！」

大好きなあなたからのお誘い。断ることはできなくて、ろくに予定を確認せずに、OKの文字を指で作る。

運良く今日は予定がないようで、練習が終わった直後に、そのままおかめさんと一緒に自宅へと向かう。夏に近づいてきた分、なんだか生暖かい空気が2人を包む。湿気もひどいせいだろう。

じわりと、汗が滲む。

_____

おかめ「っはあ！やっぱビール最高〜！！」

ぷはっと声をあげて、机にビールを置く。冷えた缶からは水滴が落ちていく。おかめさんが俺の家に持ってきた酒やつまみを、適当につまんだりしてダラダラと過ごしてゆく。

そろそろ深夜零時を迎えるという頃、おかめさんの酔いもどんどん回っていって。

狐「ふふ……いい飲みっぷりですね」

おかめ「久しぶりのきっつんとの飲みだしね〜！いっぱい飲んじゃお〜」

赤ら顔でそう口にする彼は、少し幼く見えて。

いつもよりもハイペースで酒を煽るおかめさんを少し心配しながら、自身もお酒を飲んでいく。

おかめ「ん〜〜っっ！うま……っ！」

狐「おかめさん、飲み過ぎないでくださいね……？」

お酒によって興奮したせいか、少し瞳を潤わせる彼。

ごくりと喉が嚥下される。

缶ビールを開ける、小気味のいい音が、何度も聞こえる。いくら酒が強いといえども、流石に飲みすぎであろう缶ビールの空き缶が、机の上に大量に置かれる。

少しすると、こてん、と僕の肩に頭を置いてきた。

狐「……っ、」

おかめ「ん〜……ねむい……」

狐「……もう寝るなら、ベッド貸しますよ」

おかめ「……やだっ……」

駄々をこねるように首を振る。

めずらしい、お酒が強いおかめさんが、ここまで酔っ払うなんて。まあ、流石にあそこまで飲んだらそれもそうか、なんて1人で思いながら、おかめさんを見つめる。

狐「……仕方ないですね……。もう少ししたら、起こしてあげますから」

おかめ「……ん……」

すり、と犬のように頬を寄せてくる。電気のせいかいつもよりも明るくて、ちゃんと見えるおかめさんの顔。これが可愛らしいのなんのって。

ああもう、僕の心臓はうるさいくらいに鳴っている。

_____

狐「…ん…？」

すっかりと、深夜になった頃。

いつのまにか自身も寝落ちをしていたようで、不意に目が覚める。

肩に寄りかかっていたおかめさんは、いつのまにか肩からずり落ちて、床の方ですやすやと寝息を立てている。

狐「…おかめさん…。」

少し揺らしてみるが、起きる気配はない。

数分前に缶ビールを一気飲みして、ぽわぽわと赤らめていた頬は、すっかりいつもの顔色に戻っていて。

……酒の影響でいつもより赤みがさしている唇に、目がいく。

こんなチャンス、今しかないかもしれない。

狐「……」

おかめさんの肩を掴み、ゆっくりと床に押し倒す。

おかめ「……ん……」

まだすやすやと眠っている彼は、僕の行動に気がつかずに、ただ寝息を立てるばかり。その無防備な唇に、自身の唇をゆっくりと重ね合わせた。

おかめ「……んん…」

数秒してから、眉を顰めてるおかめさん。しかし彼はまだ夢の中にいるようだし、まだこっちの行動を気に留める様子はない。

ああ、好きだなあ……。

狐「……ん……」

無意識に、何度も角度を変えて、彼の唇に自身の唇を押し付ける。

こんなことできるの、今しかないかもしれない。

嗚呼、明日の僕は酔っ払っていた、という口実で、いつも通りに戻れるだろうか。

そんなことを考えながら、近くに落ちていたネクタイを2つとる。

一つはおかめさんの目元に。もう一つはおかめさんの手元をまとめる。

狐「…ごめんなさい、おかめさん…♡」

するりと、おかめさんが履いていたズボンを下ろしていく。下着の上から優しくそこを撫でると、彼はびくっと腰を浮かせたけれど、起きる気配はないようである。

狐「んふ、大きい…ｯ♡♡」

さらに下着を下ろしていくと、自分のより一回り大きいそれが、視界に映る。

おかめ「んっ…ｯ…」

やわやわと握り込んで、上下に動かす。すぐに先走りが溢れて、僕の手を汚していく。

狐「ちゅ、む……♡♡」

先走りを口に含みながら、先を重点的にいじめていく。加えて時々口に含んでは鈴口を強く吸っていったり舐めたりすれば、またそこからはとろとろと雫がこぼれていった。

狐「は、ぁ……っ♡好き……ッ♡♡」

だんだん自身が固くなって行くのが感じられる。おかめさんのソレから口を離し、自身のズボンも下ろしていく。下着から自身を取り出せば、もうすでにテラテラと先走りで濡れているのが分かった。

ただ、それには触れずに、穴の方へと手を伸ばす。

狐「は、ぁ……ッ♡おかめさ、ん……♡」

つぷりと穴の中に指を入れる。きゅうっと締め付けてくるそこは、とても暖かくて柔らかかった。

本当ならば、彼自身にここに触れて欲しかったけれど、そんなワガママは言えやしない。

ぐちゅ、くちゅりと何度か出し入れすればだんだん指が動かしやすくなって来て、数を増やす。

狐「…あ”んｯ♡♡♡は、ぁ……♡♡♡ん”ッ♡♡♡あ”っ♡♡きも、ち……ッッ♡♡」

ちょっとずつ早くなっていく動きに比例するようにして、ぐちゅぐちゅと水音が部屋中に響いていく。その音がまた興奮材料となって。

寝ているおかめさんの近くで、こんなことしてるなんて…♡

狐「おかめさ、ッ♡イクッ♡♡♡いっちゃぁ”……ッッ♡♡♡」

腰が浮いてガクガクと小刻みに震えて。びゅくびゅくと白濁液を吐き出す僕は、はーはーと肩で息をする。でも、まだ足りない。もっと気持ちよくなりたい……♡

狐「…おかめさん…♡♡」

のそり、とおかめさんの腰の付近にのしあがり、騎乗位のようなことをする。

この日を夢見てた。

大好きでたまらないあなたに、抱かれることを。

狐「……ん……ッ♡」

くちゅり、と彼のソレを自身の穴へと押し当てて。ゆっくりと腰を下ろしていく。ずぷ、ぬぷ、と中に入っていく度に、はしたない声が上がってしまう。でももうそんなこと気にしてられないほど、僕は興奮していた。

おかめ「ん”っ……あ…」

おかめさんも、少し声を漏らしている様子。寝ているけど、僕のナカで気持ちよくなってくれてる…。

少しすると、僕の中に全部入りきったようで、彼の下生えが肌に触れる感覚がする。ああやっと、これでずっと夢見てたことが現実になった。

狐「ぁ、ん……ッ♡ひぅ……♡♡」

ゆっくりと腰を動かせば、彼の先っちょが僕のナカをぐりっと突いて、また淫らな声が漏れる。でももう、そんなの気にしてられない。

狐「……あ”ッ♡♡♡や、らぁ……っ♡♡おかめさッ♡きもひぃい……ッ♡♡♡」

ぱちゅんぱちゅんと肌と肌がぶつかる音が部屋に響く。その音すらも興奮材料で。

必死に腰を上下させて、彼のソレを何度も出し入れする。

おかめ「…ん、ん…？？」

ぴく、とおかめさんの身体が揺れる。

狐「あ……ッ♡おか、めさん…ｯ♡♡あ”っ♡♡」

おかめ「き、きっつん…！？！」

目隠しと手を縛っているせいで、身動きが取れないおかめさん。のそりと起きあがろうとするが、僕がお腹にのっているせいで、起き上がることすらできない。

声を頼りに、こちらをみてくれているようだが、相変わらず混乱した様子で、声を上げる。

おかめ「ん”っ…なにしてんの…？？」

狐「……んぁ……♡おかめさんには、関係ないです…ｯ♡♡♡♡」

どうせ本当のことを言ったら嫌われちゃうから。

どうか、どうかこの一晩だけでも。酔いのせいにさせてくれないか。

必死に腰を上下に振って、出し入れを繰り返す。おかめさんの先っちょが僕のイイトコロに当たって、頭が馬鹿になってしまいそうだ。

おかめ「え？？関係あるよ！？！ちょ……きっつん！とまって……！！」

狐「……やだぁ……ッ♡♡ん”ぅ……ッ♡」

ぶんぶんと、首を横に振る。腰を動かすのも止めない。ぱちゅんぱちゅんと淫音が響いているし、もう僕が気持ちいいことしか考えられない。

狐「お”ｯおかめしゃ…ｯ♡♡すき…ｯ♡♡すきれす…ｯ♡♡♡あ”へ…ｯ♡♡ん”っ……あ、はッ……♡♡♡」

おかめ「きっつん！だめ、だめだって！」

狐「やだぁ♡♡とまらな、いぃ”……ッ♡あ”ッ♡♡♡おがめしゃのせーし、ちょーだい……っ？♡♡」

もう頭が回らなくて。ただ気持ちよくなりたくて。

へこへこと腰を動かしながらそう口にする。

夢中になって、おかめさんの唇に顔を近づけ、ちゅ、と口付けをする。

狐「んぁ……ッ♡♡♡んむ……♡」

何度も角度を変えてはキスをし、おかめさん自身をきゅうっと締め付ける。

おかめさんの首筋の血管が見える。耐えてるのかな。僕のナカで気持ちよくなってくれてるんだ…♡

狐「んむ……っ♡♡ひぅ”ッ♡♡♡おかめさ、ッ♡きもちぃ……？？んぁ♡♡」

自分でも気づかないうちに、僕は口にしていた。ふと視線が会った彼ににっこりと微笑めば、彼の喉がごくりと鳴ったような気がした。

おかめ「…っは、ナカ締めないで…ｯ♡」

狐「あは、かわいい……ッ♡すきぃ……♡♡♡ん”ッ♡♡らひて……？？ここにちょーらいッッ♡♡♡搾り取ってあげますから、ｯ♡♡ぜんぶ、らひて…ｯ♡♡♡」

そういうと彼は少し悔しそうな表情を浮かべ、その表情を笑うかのように、唇を重ねる。先ほどよりもずっと深いキスをして、身体が浮いてしまうのではないかと思うくらい激しく腰を揺らす。

そして奥へと入り込んでくるソレにキュンキュンと締めつけながら喘いだ。

おかめ「〜〜〜〜〜〜ッッッ♡♡♡♡♡」

狐「あ”ッ♡♡♡きもひぃ……っ、らめ♡イク♡♡あ”〜〜〜〜〜〜ッッ♡♡♡♡」

中に熱いものが入ってくる感覚。彼の声も、僕の声すらも甘い嬌声が部屋に響いた。

不意に、おかめさんの顔を見ると、行為の最中に、目隠しが取れてきてしまっていたようで、目隠しと髪の隙間から、おかめさんと目が合う。

おかめ「…こういうの、付き合ってからしたかったのにさぁ…。」

がしっと、おかめさんの大きな手が僕の腰を掴む。

あれ、手縛っておいたのに。

そんな考えを見透かすように、おかめさんは、くくっ、と喉で笑い声をだす。

おかめ「だいぶ緩く縛ってくれたみたいだから、すぐ解けたよ。」

そういいながら、肩ごと押され、床に自身が押し倒される。

見下ろされる瞳は、情欲に塗れていて。

おかめ「…お望み通り、いっぱい抱いてあげるよ。」

狐「えっ、え……ッッあ”ッ♡♡♡」

ズンッと腰が動き始める。何が起こったか分からずに彼をみると、おかめさんは意地の悪い表情を浮かべていた。

どちゅん、と再び激しい抽挿が始まる。彼の下から逃げようと思っても腰を掴まれては逃げられなくて。どうにかしようと足を動かすがそれは無駄な抵抗でしかなかったようで。

おかめ「あは、かわいい……！そんな抵抗しても無駄だって」

狐「あっ♡あ”♡♡ぉ”く”ｯ♡♡♡おかめしゃ、ぁｯｯ♡♡♡」

彼から目が離せない。イヤイヤと首を振るけれど、おかめさんは止まってくれず。ただ僕を見つめるだけ。

ぱちゅっ、ぱちゅっと肌がぶつかり合う音が部屋に響いていく。その音すらも興奮材料になっていってしまって。もう僕の頭はバカになっていたんだ。

おかめ「はー…こんなんならもっと早く手出せばよかった…ｯ」

狐「ん”っ♡♡おか、めさッ♡♡♡あ”ッ♡も、やだぁ……ッッ♡♡♡」

おかめ「……やだ？こんなに締め付けといて？」

狐「ひぅ”う……ッ♡♡」

彼の指が、僕の胸の突起に触れる。それだけでまた僕は達してしまう。でもおかめさんはそんなのお構い無しで。

おかめ「…ねぇ、きっつん。俺以外にも男食ってんの？メンバーにも同じことしてんの？」

ぐちゅん！と奥を突かれる。

その衝撃でまた達してしまうがおかめさんは止まらないようで。僕の腰を掴む手も強くなっていって。

狐「し、てなぃ……ッ♡♡お”ｯおかめさん…ｯ♡♡♡♡だけ…ｯ♡♡♡ん”ッ♡♡んぁ、あ……ッ♡♡♡」

ぼろぼろと涙が溢れてくる。

ずっと好きだった人に抱かれて、とめどない幸福感が身を包むのに、それすらを凌駕する快楽が、考えるのをやめさせる。

たった一晩だけでいい。この一晩だけでも、あなたに抱かれることができるのなら。

おかめ「俺だけ？」

狐「……ん……ッッ♡♡んぅ……ッ♡♡♡」

こくこくと何度も頷く。すると同時に唇が重なって。あ、幸せだ。このまま死んでもいいくらい……いや、やっぱりダメかもしれないな。僕の想いが届いてない状態で死にたくはないから。そんな考えもおかめさんに読まれているかのように再び貫かれる。

おかめ「…きっつんは、俺のこと好きなの？」

狐「す、き……ッ♡♡♡だいしゅきぃ……ッッ♡♡♡」

おかめ「……ならよかった」

その時見た、彼の表情に僕は息を飲む。まだ見たこともないほど優しく微笑むおかめさん。

こんな顔みたくない。見たらもっと好きになってしまうじゃないか。やめてください、勘違いさせないでください、そんな文句を言える余裕はなくて。

狐「……っひぁあ”ッ♡♡♡♡♡」

腰の動きがどんどん激しくなって、僕の思考回路がドロドロに溶かされていく。何度も達してはおかめさんの背に腕を回して縋り付くように抱きしめる。ガツガツと奥まで突き上げられて身体がまたビクンっと跳ねる。

狐「おがめしゃ……ッ♡♡あ”ッ♡んぁ♡♡イく……ッッ♡♡」

おかめ「ん、おれも……っ！」

狐「あ、あ〜〜〜〜〜〜ッッ♡♡♡♡♡♡」

ぐりっと奥を突かれて、2人で同時に果てる。またドクンと注ぎ込まれる感覚に再び達したようで、ビクビクと痙攣する僕の身体。はぁ、はぁ……と肩で息をしているとおかめさんはずるりと僕からソレを抜いてくれた。

おかめ「…きっつん、」

ぽつりと声をかけられたかと思えば、唇に感じる、甘い味。

嗚呼、おかめさんからキスをしてくれた。

それがあまりにも嬉しくて。

優しいあなたが大好きだった。

狐「…ん、」

ごめんなさいおかめさん。こんなことさせてしまって。

明日はいつも通りに対応します。いつもみたいに、友人へと戻ります。

一晩だけでも、僕を愛してくれて、ありがとうございます。

狐「…すきでした、」

_______

翌日。スタジオへと向かう。

暑い中、いつものバッグをもって、スタジオの扉を開けると、おかめさんが1人で練習をしていた。

おかめ「きっつん、おはよう」

狐「おはようございます……！」

いつも通りに声をかけられるがそれにいつも通り返すことは出来なかった。昨晩のことが脳裏を過ぎるからだ。どうにかいつも通り対応しようとおかめさんの向かいに座ると、おかめさんも練習を再開していた。

少しして休憩に入ったのか、水筒を口に当てている彼を見ていると、その視線に気付いたのか、おかめさんは、そっと近づいてくる。

おかめ「どしたの、きっつん。」

狐「…いえ、なんでもないですよ。」

おかめ「そう？」と、彼は納得していないようだったが、それ以上追求することはなかった。

おかめ「じゃあ、はい。」

おかめさんは、手をバッと広げて、僕に抱きついてくれる。

狐「…ん、」

抱きしめ返し、すーっと息を吸う。

もう叶わない恋のはずなのに、彼とこんなことをさせて貰える日が一生続けばいいのになんて願ってしまう自分がいる。

おかめ「きっつん、」

そのまま、顔が近付いて、ちゅ、と触れるだけのキスをされる。

…キス、された？

おかめ「…恋人、なんだから、もっと頼っていいよ。」

少し恥ずかしそうに耳を染めるおかめさん。

なんだか聴き慣れない言葉が聞こえた気がする。

自惚れてしまったのだろうか。その言葉が聴こえるはずはないのに。

狐「…こ、恋人…？」

恐る恐る聞き返す。勘違いしてるのかもしれないと思って。でも、おかめさんはまたその言葉を繰り返す。

おかめ「……うん、恋人だよ？」

狐「……だ、だって……おかめさん僕のこと好きじゃないんじゃ…」

その言葉を聞いて目を見開く彼。

口元に手を当て、あっ！と声を上げる。何かを思い出したように、わなわなと震えはじめる。

おかめ「…俺きっつんに、好きって言ってない…？？」

狐「……え、あ……そう、ですね……？」

おかめ「ッッあーー！！ごめん！きっつん！」

ぎゅっと抱きしめ直される。恥ずかしさのあまり僕は自分の顔が真っ赤になってしまったことは間違いなかった。

それに追い討ちをかけるかのようにおかめさんはまた口を開く。

おかめ「俺と付き合ってください」

狐「……え、！？？」

何が何だかわからない。おかめさんと、僕が付き合う…？？

でも、おかめさんは、僕のことなんとも思ってないはずで…。むしろ嫌われてるかもなんて、思っていたのに…？？

おかめ「だ、ダメ……かな……？」

狐「……ずるいです。」

こてんと、顔を傾げられる。そんな動作も好きだなぁ、なんて、他人事のように思いながら、僕を抱きしめる彼を僕もぎゅっと抱きしめ返した。とくりと心臓が高鳴っているのを感じながらおかめさんの肩に顔を埋める。ふわりと香る彼の匂いに酔いしれながら僕はそっと唇を開いた。

狐「僕でよければ……よろしくお願いします。」

おかめ「はぁ〜よかった……」

安堵したように肩の力を抜く彼。そんな彼にくすりと微笑むと、おかめさんは照れくさそうに微笑む。

おかめ「…これから、よろしくね。」

______

作者から。

つよつよ受け見たかったんだ…。

付き合った後でも、多分狐さん有利のままシてそう。たまに逆転されてて、堕ちてる狐さんも見たい…。

いつか続き書きたい。

長編の準備ができてきたので、明日に長編上げます。

タイトルだけネタバレしますが「カタルシスを囁いて」です。

次回もよろしくお願いします！