暗め。
「」k先輩
『』m先輩
「おはようm」
『おはよう!k!』
また今日も挨拶から始まる。
楽しい。笑って、ふざけて、笑顔で過ごせる学校は好きだ。でも、
学校にいれば嫌と言うほど流れてくる言葉。
たまに僕は「ぶりっこ」とか言われる。そんなの人の価値観で決まるだけだろうが。
そんな言葉聞きたくもない。学校に行かなければ聞かない言葉。でも、学校に行けば楽しいことがたくさんある。だから、僕はいくのをやめない。
みんなと笑って帰宅した後は、一人で声を殺して泣くようになったのはいつからだっただろうか。
忘れるくらい昔だった気もするし、最近だった記憶もある。
意味もなく涙を浮かべ、ベッドの中で丸まって。
心につけられた深い傷跡を、慰めるように、泣きながら今日のことを忘れようとする。
そして次の日、何もなかったかのように振る舞うんだ。笑顔で。
じゃないと僕には何の価値がある?
ぶりっこって笑われないと無価値な人間になってしまう。ならば、
自分を傷つけてでも価値を見出してやる。
辛いけど、それでも、学校に行くことは楽しいし、ほんのちょっとの辛みなら、耐えられる。
『k?ぼーっとしてたけど大丈夫か?』
「大丈夫だよ」
『、、、なんかあったら相談しなよ?何でも聞くよ?』
あぁ、簡単に相談できたらいいな。いいのにな。
「何もないから安心しな」
『なんかあったらすぐ言うんだよ?一人で悩まないでさ、、』
「だ!か!ら!大丈夫だってば!」
『ならいいんだけどね?』
「心配性だな〜mは」
『だって!kって何でも一人で抱えて悩んで苦しみそうな偏見しかないもん!!』
「大丈夫だよ。心配しないでってば」
『まぁ何もないならいいんだよ。でもさ』
『なんかあったら言ってね。俺は何があってもkと親友だから。kのこと嫌いになんかならないからね』
あぁ、優しいなぁ。
「ありがと」
眩しいなぁ。
お前に相談できたらいいのにな。いいのになぁ。でもしてみたら、あいつ困るんだろうなぁ。
「m。言いたいことあるんだ」
『何?悩んでたりする?』
「ちょっと昔の友達に相談されて、僕だったら力になれないなぁって思ってさ、聞いてもらえる?」
『その子の力になれるかわからないけどいいよ?』
「どうも」
嘘でないことがバレませんように。
「その子はちょっと遠めの学校でねいじられポジらしいの。なんか「ぶりっこ」とか言われてたりしてて、そのことは辛いんだけど、友達と喋ってる時は楽しいっていう、、。複雑な感情で学校に行ってるらしくて。そのことを友達にいう勇気もなくて、僕に連絡くれたんだけど。どう思う?僕にできることってあるかな?」
じっと僕を見つめてくるm。
『それってkのこと?』
え?
なんで、わかったの?なんて言えなかった。そのことを肯定してしまうから。
「何のこと?」
違うよというように言った。すると、
『だってそれ。kが受けてることじゃん』
「何言ってるの?」
『学校で「ぶりっこ」とか言われて、どうせ、メンタル弱弱なkのことでしょ?なんか苦しんでたんじゃないの?』
ごめんね。と言うような表情で僕を見るm。
「、、、、。なんで?」
『ごめんね。力になれなくって。kが苦しんでること理解しつつも、救えなかった。ごめん』
「違うよ。違うよ、、、」
僕からは涙が溢れてきた。
「mと話すのが楽しかったんだ。m以外にもiとかjとか。友達と話すのは楽しかった。それが楽しみで学校に行ってたんだよ」
「だから、mは悪くないよぉ。でも、僕どうしたらいいんだろぉ。もうやになってきちゃったぁ」
泣きながら、喋る。mはそんな僕をハグしてくれた。
『辛いなら学校来なくていいよ。来なくても俺は家に行くよ。学校帰りとかに。iとかsとかも誘ってさ。せっかくだしaとかhも誘うか?だから。だから、大丈夫だよ。辛いなら逃げてもいいよ。いいんだよ。kにも他の人にも逃げる権利はあるんだから』
優しい声で僕を励ましてくれる。
「学校には行く。行きたいよ。でも辛いんだよ。これ矛盾してるよね、、。」
『人間誰しも矛盾してるんだよ。そうだな、難しい問題だからね、、、』
諦め出したのかなって思った。こんな僕のわがままに付き合うのだけでも疲れるだろうから。
『他の人の意見も聞かないとね!』
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