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nagi.
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李和
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「今日はみんな集まってくれてありがとうなア」
「ええ…何の用ですか?」
「まあ大方察しはついてるけどな」
「だいぶ待ちましたけどねえ」
「アは、そうやんなあ。やっぱ察しちゃう??」
「僕たちの本懐を果たす時が来た」
「そう!それで大事な話があんねん」
──なんでこいつはこうもできないんだろう
──あのとき棄てておけば
──いやもっと前
──堕ろしておけば…
殴られるのが日常茶飯事だった
殴られない日はなかった
なにをどうしても殴られる。そこに理由なんかない
ただただ殴るだけ
そんな母を見て、愚かだと思った。
自分の快感のために息子を殴るのがそんなに面白いのか
あんな親になんてなりたくないと思った。
毎日毎日浴びせられる罵声
呼吸すらあやふやになる感覚
埃まみれの床
腫れた皮膚の温度
血が乾燥した匂い
なんにも楽しいことなんてない
「ねえ秀一、私はあなたを想ってやっているの」
それが母の口癖だった
そんなある日言ってやった
「殴るだけ殴ってなにがあなたのためだよ。正当化するくらいなら端からすんなよ」
母は一瞬まじまじと自分を見つめ、椅子から崩れ落ちた
「秀一、あなたなんてことを…」
その時理解した。
自分が傷つくことが嫌だから殴るんだ
反論の余地を与えないために
それに気がついた瞬間無自覚に笑っていた
「気味が悪い…産むんじゃなかった……」
言い残したあと母は家から飛び出していった
それから数日後
食べ物に困り商店街を彷徨っていた頃
「永谷秀一くんだよね。警察なんだけど…」
声をかけられたときは逮捕されるかと思った
だが冷静に考えれば悪事なんか犯してないし自分は被害者だと気づいた
「キミのお母さん、事故で死んじゃったんだ」
心臓が跳ねるのを感じた
死んだ。これ程までに魅力的な三文字はあるだろうか
「なんで?」
「トラックに撥ねられて…特定が遅れて、時間がかかっちゃったけど」
申し訳なさそうに警官が告げる。
警官の人がそう思うことないのに…
なぜか警官に憐れみを覚えた
「そう。」
「ちょっと、着いてきてくれるかい?」
「分かった」
その後、警察に連れられ色々と質問された。
どれも適当に答えたのを覚えている。
十数分後、解放された後は警察署の中を探索することにした。
もちろん見つからないようにこっそり
そこである部屋を見つけた。これはあとで分かったことだがそも部屋は安置所だったらしい
そこに、横たわる母を見つけた。見つけたというより、感じた、のほうが近いかもしれない。
それは母というよりぐちゃぐちゃのミンチに近かった
原型もとどめていないただの肉塊となった母を見て、嬉しかった
自分を虐げてきた存在が一瞬で粉々になった
これ以上嬉しいことは無かった。この先も
数年後、新しい親で過ごすことになって苗字も永谷から鈴木に変わった頃、
告白された。
その女子は男子の間では人気があり告白も数回されていた子だった
自分は特に深く考えてず付き合うことにした
それから数日も経たないうちに自分の中で疑問が生まれた
『なにかが違う』
自分が求めているのはこういうことじゃない。
何か、もっと他の何か。
『私はあなたを想ってやっているの』
なぜか頭に浮かんだ言葉
母の言葉
その日、放課後の屋上に彼女を呼ぶととことにした
「ねえ…話って…何?」
「ああ、すぐ分かる。」
彼女をフェンスの方に寄せ、突き飛ばした
「───」
最期に彼女は何かを言っていたように思う。
だがそれは興味も無いことだった
女子中学生が殺された。犯人は鈴木秀一。
そんな話が瞬く間に広まった
目撃者がいたらしい
あっけなく捕まった。
「──やあ秀一くん」
ある日、声を掛けられた
手を取り、ささやく
「私はキミの父親だ」
翌日、なぜか釈放された
彼は名の知れたヤクザだったらしい
「いいかい?キミは今日から篝秀一だ」
「そして、天国の花園の一員だ」
この物語はすべてフィクションです。実際の人物、団体、事件とは一切関係ありません
コメント
9件
苗字が違う?と思ったら違う父親の元を転々としていたんですね… 物語が少しずつ進行している感じがしてとても楽しみです!
勝手に明日香さんと秀一さんがオーナー(?)だと思ってたけど……上がおるんか
ううんなんかぐちゃぐちゃしてる