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星の英雄 ゲズとリオン

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星の英雄 ゲズとリオン

7 - 第7話 「封印の祠と絆の誓い」

2025年05月27日

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『星の英雄 ゲズとリオン』
第7章:封印の祠と絆の誓い


祠の扉は、星の紋章に反応して音もなく開いた。

中に広がっていたのは、空間そのものがねじ曲がったような神秘の領域。


「ここが……星の記憶が眠る場所……」


セレナの声は、空気に溶けるように響いた。


ゲズとセレナが足を踏み入れると、祠の内壁に刻まれた無数の光が反応し、中心に浮かぶ“星核(せいかく)”がゆっくりと回り始めた。


「試練が始まるわ……私たちの力と“絆”が、本物かどうか、試される」



突如、空間が変化し、二人はそれぞれ別の幻影に引き裂かれた。


―ゲズの試練―


ゲズの前に現れたのは、リオンだった。


「……また、お前かよ。もう……俺は……」


「まだ、逃げるのか? それでセレナを守れるのか?」


「俺は……俺は、あんたを守れなかった!! だから、もう誰も……!!」


リオンは静かに首を振った。


「違う。失敗は、お前を弱くしない。

 “誰かを守りたい”って気持ちが、お前を強くする。

 ――お前はもう、独りじゃない」


その言葉に、ゲズの中で眠っていた“雷”が再び光を取り戻す。



―セレナの試練―


セレナの前には、幼いころの自分が現れた。


「あなたは本当に、誰かを助けられるの?」


「私は……非力よ。戦えない。力もない。

 でも、それでも……!」


涙を流しながら、セレナは叫ぶ。


「誰かが傷つくくらいなら、私が盾になる!

 力じゃない。私の“意志”が、誰かを救う!」


彼女の水の紋章が輝き、水の結界が星核を包み込んだ。



試練を乗り越えたふたりが再び出会ったとき、

星核から静かに語りかける声が響いた。


「絆を超えし者たちよ。汝らの願い、確かに受け取った。

星の封印、第一段階――解除完了」


ふたりの力はさらに強くなり、

セレナには“防御と回復の拡張能力”、

ゲズには“雷の新たな技:神速の雷鎖”が宿った。



帰り道、ふたりは夜空を見上げる。


セレナがぽつりとつぶやいた。


「……ルシフェル。

 あの名前を聞くだけで、心が凍るの。

 まるで、宇宙そのものが恐れてるみたい」


ゲズはそっと彼女の手を取った。


「大丈夫。お前がいる限り、俺は暴走しない。

 お前がいる限り……俺は何度でも立ち上がれる」



しかしその頃、遥か遠く、漆黒の虚空にて。

巨大な玉座に座る一人の影が、うっすらと目を開けた。


「……目覚めよ、“次の尖兵”たちよ。

 そろそろ“鍵”が動き出したようだ……」


その名はまだ語られぬ――ルシフェル。

静かに、終焉の気配が近づいていた。

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