静まり返った部屋に、規則的な音が響く。
反り上がる腰に喘ぎ声を出すと尋常じゃない汗が迸り額を伝って流れ目に入って、集中力を欠いた。タオルで汗を拭くとイヤホンを耳に突っ込んで再び自分を虐め抜く。
目を瞑って息を整えると、いつもは軽々と上げているベンチプレスが今日はなんだか重く感じたものの気合いを入れ直して奥歯に力が入ると、急に軽くなって目を開けた。
照 💛『無理すんな。そんなやり方やってたら腰痛めるぞ!』
翔太💙『ひかるぅ///』
上裸に湯気が立ち上りお風呂上がりと思わしきマッチョな彼が俺のベンチプレスを軽々と持ち上げた姿を見た途端甘い声が出てしまって顔が熱くなる。
照 💛『具合悪いの?顔赤いよ…熱がある?』
〝違うよ//〟お前がカッコいいからだろっ…は額に乗せられた照の掌に遮られた。益々顔が熱くなる。
〝やっぱり翔太熱くない?〟
翔太💙『お前のせい///恥ずかしいから辞めて』
〝誰もいないだろ?〟そう言う事じゃないんだよ//この筋肉おバカ…
今日は、けやき坂イルミネーションの点灯式のイベントがある。先にジムで鍛え上げた身体を存分に見せ付け俺からの黄色い歓声を浴びると嬉しそうに頰を赤らめた。
照 💛『体調悪くないならいいけど…先に俺行くよ?翔太も早めに準備しな!ちゃんと汗拭いておいで』
翔太💙『ん………ん!』
照 💛『何?あぁ汗ね!はいはい拭いてあげる』
違うよ……キスを求めて差し出した唇が真一文字になると頰を膨らませて怒って見せた〝どうした?翔太今日なんか変だよ?〟ホント照って鈍感なんだから〝何でもないよ💢〟と言った俺の額の汗を拭うと首を傾げて離れて行く。カッコいい逆三角形の背中に舌を突き出し悪態をつくと、くるりと振り返った照がズカズカと大股で戻ってきて怒られると思った俺は肩を竦めて身構えた。
照 💛『忘れ物……チュッ///外寒いから暖かくしておいで♡遅れないようにね』
不意打ちのフレンチキッスに、暫くベンチの上に座ったままぼーっとしてしまった。これだから辞められない…俺は照に夢中だ。付き合ってからずっと彼の不器用だけど優しくて甘々な予測不能な愛情表現に沼堕ちし這い上がれずにいる。嫉妬深い事を除いては文句なしの自慢の彼氏だ。
緩んだ顔を引き締める為、もう1セット筋トレメニューをこなすと急いでシャワーを浴びイベント会場へ向かった。何だか今日は朝から身体が重い…
筋トレ後のホカホカな身体にスウェット、半袖姿の俺は11月の夜の気温を完全に舐めていた。控え室までの道のりはとても寒く、おまけに慌てて出発したため途中で掻いた汗が冷え、照とラウールが待つ部屋に着く頃にはすっかり身体は冷え切っていた。
ラウ🤍『顔色悪くなぁーい?』
すでに二人はメイクを終え衣装に着替える所だった。照はあれだけ言ったのに時間ギリギリで現れた俺に何か言いたげだったがバツの悪い俺は目を逸らしてメイクルームへと逃げた。
衣装は黒のロングコートで暖かいものの首筋がスッキリしており、タートルネックの照が羨ましかった。
翔太💙『2人と横に並びたくないんだけど…』
高身長で何処の角度から見てもイケメンな2人は眩しかった〝翔太くんもカッコいいよ?〟最年少のラウールが気遣ってか社交辞令なのかそう言ってくれると少しだけアイドルパワーが漲った。
その後ランウェイを闊歩する2人に、完全に自信をなくすと、俺はいつものちょっとお茶目な感じで歩いた。キラキラ眩い光にも負けていない照のランウェイをうっとりと見つめていると照の前で闊歩していたラウールから〝見つめすぎだから照れちゃう///〟なんて言われて照見てたって言いづらくてって〝カッコよかったよ〟って言うとランウェイ戻りの照からの冷ややかな視線を背中に浴びた。
今日は何やっても上手くいかない日らしい…
無事にイベントを終えると珍しくラウールが早々と
会場を後にして思いがけず2人きりになった。
照 💛『バイクだけど…乗ってく?』
翔太💙『いいの?怒ってない?』
照 💛『自覚あるんだ?』
もう怖い…泣きそうなんだけどおれ…〝違うんだよ俺が見てたのは…〟問答無用で 不意に掴まれた手首が痛いし身体も重い。でも如何にも不機嫌な照にはそんな事言えないし、滅多にバイクに乗せてもらえないから二つ返事で応えると嬉しそうに差し出されたヘルメットを見て全ての不安が吹き飛んだ。
バイクに跨りしがみ付くとやばいかも…少しふらつく身体を隠すように照の広い背中に顔を預けて必死でしがみ付いた。
キラキラと点灯する光のトンネルを寒さに震え頭痛に耐えながら1ミリのロマンチックもないままに通り過ぎて行く……多分熱がある。途中左手が照の腰から離れるとちょうどマンションに着いたようで徐行し停車すると安堵したのか身体が左に倒れてそのまま意識を手放した。
〝ひかるぅ…ごめんなさい……〟
照 💛『バカ』
んっ……バカって言われた気がする。
寒くて目が覚めると真っ青な顔をした照が部屋を右往左往している姿が目に入ってきた。何やらブツブツ言ってる。面白いから暫く薄目を開けて見ていたがなんだか可哀想に思えてきた。
照 💛『えっと…どうすりゃいいんだ?救急車呼んだ方がいいのか?起きないぞどうしよう』
翔太💙『ひぃくん…寒い温めて?』
照 💛『翔太!!!バカ翔太💢』
あれ?怒ってる…寝たふりしておけば良かった…再びドカドカと大股で近づいてきた照に身構える元気すら残っていない俺は照のベットに横たわったまま説教を受け入れるべく深呼吸をした。
照 💛『良かった…ずっと具合悪かったろ?無理するなよバカだな…何したらいい?お粥食べる?』
思いがけない優しい言葉に、何処からか大量の水分が溢れると涙みたいにポロポロ目から溢れ落ちた。〝泣くなよ〟泣いてないって言っても涙じゃないって言っても〝素直じゃないんだから〟なんて言って取り合ってくれなかった…鈍感筋肉おバカのひぃくんの癖に///
翔太💙『ひかる寒い…あっためて//お布団に来てお願い』
照 💛『ダメだよ病院行こう?連れて行くから』
翔太💙『うつるから嫌なの?なら俺帰る…迷惑なんでしょ』
〝違うったら泣くなよ…〟照を困らせたい訳じゃないずっともっと一緒に居たいだけなのにそう思ってるのは俺だけ……ん???
〝何してんの?〟突如服を脱ぎ出した照はパンイチになるとそのまま布団に入ってきた。突然の変態行為に悲鳴をあげる。
翔太💙『ぎやぁ///変態あっち行けよ///』
照 💛『寒いって言うから温めようと…』
翔太💙『服脱ぐ必要無くないか?ちょっと待って』
抱き付かれ首筋に舌が這う〝病人だぞ//何すんだよ…ンッ……〟寒いって言ってるのにイヤらしく腰を掴んだ手は洋服を脱がせていく。何でも裸で抱き合った方があったかいんだとか……
翔太💙『それって服が濡れて雪山で遭難してる人の話でしよ?』
照 💛『裸になる理由なんて何でもいいだろ?』
それに………急病人発見です///直ちに保護せよ///』
翔太💙『聞いてるこっちが小っ恥ずかしい//お熱じゃなかったらぶん殴ってるとこだぞ//やっぱり病院行く連れてって』
はいはいなんて軽く足らわれ全ての被服が脱がされると大事な物を扱うように優しく覆い被さった照は〝本気で無理なら教えてね〟なんてもう裸ですけど…〝無理っす〟あっそ〝聞いてます?〟聞こえません〝じゃあ最初から言うなよ💢〟
照 💛『ふふふ///急病人を助けるのが俺の………任務なので』
翔太💙『〝任務なので〟って溜めて言ってんじゃないよ//ただの変態じゃないか』
照 💛『じゃっ芯温測りますね♡』
翔太💙『ンンンンッ//お前バカなのヤアッ……待ってひかるぅ…あぁっ///』
後孔に入ってきた照の指はさっきまで外気に晒されたせいかものすごく冷たくって…〝気持ちい…〟クスクス笑われて…きっと顔から火が出てる//
翔太💙『はあっ…やっ照ムリ……なんか…ダメぇ』
〝ダメっていう顔じゃないのよ///〟 無理なら教えろって言った癖に散々中を掻き回され、熱にうなされる俺の中に照が侵入してきた。
照 💛『ンンンンッ……翔太の中、凄くあったかくて気持ちイイ//』
具合の悪い俺の脇の下に手を差し込んで起こすと繋がったまま照の上に跨り下から突き上げてきた。
照 💛『ほら頑張れ〜翔太もっと動いて?温まるよ?』
翔太💙『バカなの//はあっ……ムリあん……』
両手を繋いで何とかバランスを保つと照の気持ちよさそうな表情に下腹部がキュンと音を立てた。
翔太💙『あっヤダァ奥キツイよ…ひかるぅ…』
照 💛『やばっ//エロっ……ンッ翔太締め過ぎ…』
具合の悪い俺を欲望のまま抱いた筋肉おバカは、2日後高熱に魘された…
〝美味しくなぁれ〜ふふふっ〟キッチンに立ちお粥を掻き混ぜる俺をベットに横たわりながら見ている照は辛そうだった。
照 side
翔太💙『急病人発見だぞ♡直ちに保護せよ///』
目をキラッキラに光らせながら俺に近づく翔太は、新しいおもちゃで遊ぶ子供のような無邪気な笑顔で額に手をお置くと〝すっごいお熱//〟と言って心配しているというより楽しそうだ。恐ろしい笑顔に思わず〝ヒィッ〟と悲鳴が上がると流石に抵抗する元気はなく、大人しくズボンを引き剥がされ熱茎を咥えられた。なかなか積極的だ……悪くない。
翔太は寒いのか、下半身だけ裸になると上に跨り屹立を後孔に当てがい腰を落として熱茎を受け挿れると胸筋の上に手を置いた〝冷たっ〟あまりに急な刺激に声を上げるとクスクス笑った翔太にスイッチの入った俺はムクリと起き上がり上下逆にすると〝はい♡全部脱ぎましょうね//寒いから温めて?〟先程までルンルンだった翔太の顔から笑顔が消えると〝元気じゃんかぁ〟と言いながら俺から服を剥ぎ取られ両手を胸の前で組んで裸体を隠している。
照 💛『残念だったね//このくらいの体力は残ってるよ』
両手をシーツに縫い付けると鎖骨から舌を這わし胸の蕾を舐めると恥ずかしそうに顔を赤らめている〝フハッまたお熱?〟意地悪言うなと言って足をバタつかせている。
翔太💙『舌凄く熱いヤダ感じちゃう///あん……照…本当に大丈夫?』
彼女に心配させるなんて男としてのプライドが許さないな…どんな状況下であっても翔太を抱けないようではダメだ!勢いよく四つん這いにさせると翔太の背後から、激しく奥を突いた。
翔太💙『何だよ💢やめて…照!ンアッ……あんっイヤン』
照 💛『翔太を守るのが俺の役目だからね…特に背後は危険がいっぱいだ///』
翔太💙『バカじゃないの///ちゃんと解してから挿れろよ💢まさに今危険に晒されてるぞ//やあっ……ンンンンッ//ひかるぅ〜//気持ちイイ……ンンンンッ!』
照 💛『いつだって俺の警護対象者はお前以外にいないよ♡』
翔太💙『バカァ♡』
明くる朝、高熱にうなされた2人の男は大人しく病院のベットで仲良く並んで点滴を打ちましたとさ///
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みんないわあべ最近書きますね、笑 ハマってるのでしょうか、笑
読み返したら、やっぽりしょっぴー💙可愛いし、筋肉バカ💛も可愛い😍
