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このお話には続きがあるんだよ😳
ある日のこと、若者がいつものように町からの仕事の帰り道、急に雲行きが悪くなってきた。
そして、辺り一面が急に暗くなったかと思うと、物凄い大雨が降り出した。
これは大変だ! 早く帰らねばならんと思い 道を急いだが、雨は強くなるばかりで、やっと村の手前の大きな川までたどり着いたのだけど、川が大雨で増水していて、目の前で今にも橋が崩れそうになっていたというんだよ。
どうせ頭のてっぺんから足のつま先まで大雨でびしょ濡れになっていることだし、若者は覚悟を決めて着物を脱いでフンドシいっちょうになったんだよ。(フンドシっていうのは昔の人のパンツのことだよ。お相撲さんが着けているのはマワシだよ。似ているけど間違わないようにね😊)
そして、脱いだ着物と荷物をひとまとめにして、頭の上にくくり付けると、
決死の覚悟で荒れた川に入って渡ることにしたんだ。命懸けで とても勇気が要ることだったんだよ。(川が増水して警報がなっていたら、どんな理由があっても川を渡ったり近付いちゃいけないよ。何人もの人がそれで命を失って悲しい思いをしているからね)
大雨のせいで川の流れはとても激しくて、若者は今にも流されてしまいそうになりながら、簡単には川を渡ることが出来ない。
若者は両手で川の流れを掻き分けるようにしながら、必死になって、どうやら川の真ん中ぐらいまで来ることが出来た。
流されないようにして、もうちょっと頑張らなきゃ!ってね。(川が雨で増水している時は絶対に川に近付いちゃいけないよ。鉄砲水と言って恐ろしいからね)
すると、どこからか若者のことを呼ぶ声が聞こえる。
「おーい、そこの若いの。そんなところで何をしよる⁉️」
若者は
「何をしよるって、見りゃわかるだろ。川を渡りよるんじゃ〜‼️💢」
答えるだけでも、水を掻き分けながらの必死の形相だったんだよ。
その様子が若者に声をかけた主にも一層こっけいに見えたのか、
「なにして川を渡りよる? 新しい踊りかと思うたぞ!!😂」
たくさんの笑い声が一緒に聞こえてきた。
「何してって……」
若者が我に返えり、声のする方向を見上げると、橋の欄干から大勢の人たちが若者を見て、指を差して笑っている。
その背景には夕暮れどきのどこまでも青い空が広がっていて、自分の足もとを見ると、
ひざ下までの川面がキラキラと光ながら、とても穏やかに流れていた。
若者は自分の格好とやっていたことを見られたことが思いっきり恥ずかしくなって、急いで川を渡り切ると、着るものを身につけて逃げるように家にかえったんだそうな。
キツネの仕返しだったかどうかは今でも分からないんだと。
むか〜し、ぽっこり。お話はこれでおしまいだよ ☺️✨