#05 キンセンカそれを
積もるか生やすか
『おい、ナツキ早く本題入れ』
いつまでもキャッキャ新兵と話してる
ナツキに軽く蹴りを入れて言う
「いてて、分かりました」
「新兵の皆さんよく聞いてください」
ナツキの真剣な眼差しに
ピッと新兵の姿勢も正される
「1週間後、私達調査兵は
壁外調査を控えています。
その事できっと皆さん気持ちが
落ち込んでいることでしょう」
「忘れないで欲しいのは
私たちはこの翼に命を
捧げていること」
「命をとしても尚この翼に
受け継がれる意志と希望が
あることを忘れないでください」
「1人じゃない、貴方の意思が
皆に引き継がれるのです」
ナツキは実力が高い
それ故に多くの仲間を見送ってきた
さぞ辛かっただろう
苦しかっただろう
自分の両手で抱えようとも
砂がこぼれ落ちるように
どれだけ実力が高くても
無くなるものは無くなる
だからこそ1人でも、1人でも多く
仲間を残したい
それがナツキの心にある1番大きな願い
新種の花を見つけることより
大きくて大切な想いだった
ナツキの熱弁する姿を見た新兵は
強さの裏の弱さと、背中の翼の重みを
ひしひしと感じとっていた
ナツキが喋り終わると同時に
ぱちぱちと拍手が起こった
彼女への敬意と尊重の現れだった
『死んだやつは
俺が削いでやるから安心しろ』
不器用な兵長なりのギャグに
ナツキはふっ、と笑った
「兵長、死んだ人を削いで
どうするんですかもう」
くすくす笑うナツキに釣られるように
新兵も笑い出す
穏やか、この言葉が
いちばんこの空気にあっている
そう感じた夜となった
1週間、
時間の流れる時は実に早いもので
あっという間にその日は来た
新兵の胸にはナツキの言葉が
深く刻まれている
大丈夫、そう胸に打ち付けて
『開門!!!!!!!!』
団長の雄叫びでぐっと手綱を
引っ張り馬を走らせる
壁の外──────────
それは実に綺麗で神秘的で
照らす太陽が眩しくて。
熱くなる鼓動が
ふわっと一瞬落ち着くのを感じた
『総員!展開!!!!』
その言葉で一斉に
陣形が展開される
息のあった動きに
新兵は圧倒される
それと同時に壁の外の住人を
初めて目にすることとなる
『前方!約12mの巨人接近!』
ふと前を向けばズンズンと
地面を揺らし歩く巨体が見える
自分達と似た形をするその姿には
恐怖と気持ち悪さを感じる
「ハンジさん、行きましょうか」
自分たちの班が1番近く
そしてここは中央にも近い次列二である
このまま陣形の中に入らせて
陣形を乱れさせる訳には行かない
ここで食い止めなくては────────。
『頼むよ、ナツキ』
「えぇ」
ぐっとトリガーを引く
シュルルルっと
アンカーはうなじに刺して
レバーを引っ張りアンカーを
巻きとると同時にブレードを構えた
バシュッと音を立てて
うなじを削ぐ
そして瞬く間に巨人は倒れていった
少し硬い顔をしていたハンジも
ナツキのいつも通りの実力に
安心した表情に戻る
「さて、行きましょう」
『そうだね、いつも通りで安心した』
「?私が食われるわけないですって!」
『ははっ、さすがナツキだね』
壁の外の世界で太陽に負けないくらいの
明るさで笑うナツキ
ナツキのその笑顔は
どこまでも人を照らす…。
パシュウッと信煙弾の上がる音がした
右を見れば赤色の煙が上がってる
『ナツキ』
すかさずナツキが赤の信煙弾をうつ
それに続き隣もうつ
中央から緑の信煙弾が逆方向に
うたれる
そしてひとつ上がった信煙弾
青い空には似合わない
────────黒の信煙弾だった
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どうも主こと有栖です!
また書くのに時間が掛かって
しまってほんと申し訳ないです🙏💦
待ってくれてる方には本当に
感謝でしかないです
今回壁外調査ということで戦闘シーン
頑張ろうと思って
今一度立体機動装置の仕組みを
調べたんですが難しいですねw
アレを扱えてる進撃のキャラは
マジですごいと思う
私あれ10年練習しても多分
出来ませんwww
めちゃくちゃムズいじゃないですか…
体重移動とかもなんかもう大変だし
体力付けなきゃだし
仕組みは覚えないと終わるし
ガチすごい()
表現めちゃめちゃ難しくて
上手く表現出来なかったんですけど
許してくださいw
それでは#06で会いましょう!
ばいちゃ!
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#05 キンセンカそれを
積もるか生やすか
キンセンカ▼
失望、別れの悲しみ、
悲哀、悲嘆、絶望
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花言葉ミニ豆知識
黄色い花には不吉をほのめかす
花言葉がよく付けられているそうです
(例)
マリーゴールドの「嫉妬」「絶望」「悲しみ」、
黄色いカーネーションの「軽蔑」
黄色いバラの「愛情の薄らぎ」「嫉妬」
黄色いユリの「偽り」
黄色いチューリップの「望みのない恋」
黄色いキクの「破れた恋」など。