テラーノベル
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頭の中をぐるぐる掻き回されるような…
それでいて苦しいわけじゃない。
息が詰まるような、甘ったるい気持ち。
身体中が炙られるように熱くて…
胸の奥が締め付けられるような感覚。
ー🇯🇵sideー
以前、何度も何度も会ったことがあった。
その度に他愛のない話をしたり、
時には一緒に飲み会に参加してみたり。
でも…特段関わりが深い訳でもなかった。
しかし少なくとも、好感は持っていた。
彼に会うほどに気持ちは積み重なる。
何が発端かなんてわからない…
そんなの、自分でもはっきりと異常だと分かる。
でも…どう考えても、僕は彼が好き。
研ぎ澄まされたナイフと一片の優しさ。
そんな刹那の憂いと愛憐を纏うその眼差しを…
完全に、僕の方へと向けさせたい。
ー🇩🇪sideー
発端…というのはひとつの事を指すのだろうか?ほんの些細なことの積み重ね…
それが俺が貴方を追うようになった理由。
気配りをしながら、些細な仕事もそつなくこなし…それでいて謙虚に振る舞う。
所作も美しく…と、言い始めればキリがない。
彼の甘ったるくなく、上品な笑顔。
どこか儚げで細身な身体。
川の流れのように穏やかな目、重厚な赤茶の瞳。
彼を構成する全ての要素が自分に向けられたら?
全身がぞくりと疼く。
全部、全部、俺のものにしたい。
鳥籠の青い鳥のように、虫かごの蝶のように。
彼の全部が俺の手に渡ったら…どれほど素敵か。
(でももし、この気持ちが知られたら?)
ー🇯🇵sideー
冗談じゃない!そんなの…最悪だ。
彼はきっと、苦笑を浮かべて僕から遠ざかる。
内心で気狂いと僕を罵るだろう。
でも…決して表立つことはない彼の苦悩の1部。
それに…僕が深く、刻まれてくれることだろう。
嫌な記憶はいつまでも残り続ける。
その片鱗となってもいい。
貴方の中に印象として残り続けていたい。
ほんの一瞬、彼の目線を独り占め。
僕だけへ注がれる密かな嫌悪も飲み込みたい。
ー🇩🇪sideー
気持ちが知られる?
気持ちだけなら酷く困惑させるに留まるだろう。
知られては困るのは俺の行動の方だ。
俺は貴方の家も、出勤する電車の時間も。
風呂に入る時間、寝る時間…俺への想いも。
もちろん、全部知っている。
きっと貴方は近いうちに行動を起こす。
心に渦巻くその気持ちを溢れさせるだろう。
俺は貴方の全部を受け止めてあげられる。
早く…早くぶち撒けてくれよ。
その俺への想いを…!
「ドイツさん」
「今夜…飲みに行きませんか?」
ー🇯🇵sideー
言っちゃった、言っちゃった!
目を合わせるだけでも荒波のように波打つ心臓。
元枢軸国である僕ら特有の紫の瞳。
同色な筈…でも彼の瞳は誰よりも美しい。
綺麗な指先がオールドなメモ帳を手に取る。
「何時頃だ?」
「それまでにノルマはこなしておく」
ー🇩🇪sideー
可愛い。焦りは可愛い耳に現れる。
ぴこぴこと細かに揺れる様子が愛らしい。
淡くも濃密な紫の瞳…蝋燭のように危うい。
そして…飲み会、酒か。
どんなに酷い劣情も、愛も、行為も…
酒となら誰でも飲み込める…そうだろう?
コメント
1件
らずさん、第1話読ませていただきました…! もう、重なる視線の先にある執着が…両方とも狂気を感じさせるのにすごく綺麗で、ゾクゾクしました。特にドイツさんの「全部知ってる」って台詞、怖いくらいの愛情でぞわっとしました…! 🇯🇵さんが緊張しながら誘うシーンも可愛くて、胸がきゅっと締め付けられました。続きが気になります…!
このの2世
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