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ずはさん!! アクシアも会えるといいなぁ エクスはイブ様思い出して〜! いつも小説読ませていただいてます! これからも頑張って下さい!!
ー天井からの声ー
「…って感じです。」
ローレンは諦めたような表情で、フッと笑みをこぼす。
イブラヒムは、今のローレンの話から様々なことを理解した。
「つまりそのアクシアが、ろれにとって大親友でもあり、恋人でもあったのか。」
それを聞くとローレンはぎくりとし、慌ててまくし立てる。
「えっ?!…いや、えっと、まぁ…そうっていうかそうじゃないっていうか…!!」
赤くなる顔を隠しながら、ローレンは続ける。
「アクシアは俺にとって特別だったんです。俗世間から見たら、男が男に特別な感情を抱くなんて変わっているのかもしれませんが…でも、俺にとってはそれが現実で。だからお二人があのようにしていた事も、俺からしたら、何らおかしくないです。」
イブラヒムはそれを聞くと微笑んで、誤解のないよう付け加えた。
「いやまあ、私は別にエクスに無理矢理引っ張られただけだがな。」
「あははっ、すみません。イブ様のことが、なんだか懐かしくて。」
エクスは、今度はローレンに向かって問う。
「ローレン、アクシアの行方は未だにわからないのか?」
「ああ。でもいいんだ。多分アクシアは、もう…。それに、彼ならきっと、探すなよって言うはず。いつか、本当のエデンで合流できる。絶対に。」
そう答えたローレンに、イブラヒムは納得出来なかった。
「何故だ?親友なのに、そんな簡単に諦められるのか?」
ローレンは力無く答える。
「これでいいんです。今、俺の生きる意味はイブ様にある。一生護衛として仕えると誓いました。しかし、その時が来たら、俺が本当のエデンに行くことを許してください。」
イブラヒムは、辛さと申し訳なさで胸がいっぱいだった。過酷な運命は自分の首を絞めてゆくばかりで、ローレンには、一生消えることのない想いが絡まっている。
(しかし、ろれが決めたことなのだ。私が口を出せる幕ではない。)
ローレンは相変わらず、何事も無かったかのような顔で料理を食べ始めた。
3人とも、少し重い空気の中食事を進めていると、何処からともなく声が聞こえて来た。
「なんか空気悪い感じ?まぁいいや。勝手にお邪魔させてもらってまぁーす!」
姿は見えないが、天井の方から楽しげな声が聞こえる。
ローレンとエクスは相手が分からず、今にも剣を取り出そうと身構えている。しかし、イブラヒムには分かった。この声の正体は…
「相変わらずだな、アレクサンドル・ラグーザ。いや、今は葛葉か。」