夜の11時、目が覚めてしまった里妬、起き上がり重いまぶたをこすりベッドから足を下ろす。何かを踏んでしまい、驚いて足を浮かす、恐る恐る足下を見てみると居候中の堕天使ルシファーの長い三つ編みだった、普段この部屋には自分しか居ないのだから不慣れだ。里妬は貸した要らない布団の上でスヤスヤ眠っているルシファーに気をつけてゆっくり歩いてろうかへ出る。里妬のペタペタと裸足で歩く足音が暗い廊下に響く、どうやら里妬はキッチンに向かっているようだ。
キッチンに着いた里妬は、戸棚と冷蔵庫から色々だして妙に楽しそうで鼻歌も歌っている。里妬が色々と準備していると…後ろから何かの気配がする。里妬はそれに築いていないで居ると後ろからヒタッ…と足音がすると
「里妬ちゃん何してるのー!」
「うぎゃぁっ!?」
ただのルシファーだったようだ。
「アンタ何で起きてるの!さっき寝てたじゃない!」
「ん〜?ドアが開く音がしてね?里妬ちゃんどこ行くんだろうな〜って思って付いてきちゃった!」
里妬は親が起きていないか心配しながら、インスタントラーメンと冷凍餃子を調理しようとするとルシファーはインスタントラーメンと冷凍餃子を不思議そうな目で見みる。
「里妬ちゃん、今から何するの?」
里妬はルシファーを方を振り向きニヤリと笑う。ルシファーは頭の上にハテナを浮かべて居ると里妬がルシファーに言った。
「悪魔…いや、堕天的な事だよ」
ルシファーは不思議そうでワクワクした目で里妬がインスタントラーメンを作ってる姿を見ている。
「ただの夜ご飯じゃないの?」
「人間界で夜中華は犯罪だよ」
里妬は冗談交じりで言ってるが、ルシファーは真に受けているようだ。
「それに元々一人飯は好きだったんだよね、うちの食卓地獄みたいだからね。」
「里妬ちゃん…」
里妬は笑顔で言っているが目だけ笑っていなかった。ルシファーは里妬が心配になった、それと同時にルシファーはその長い耳を下げてしょげたような顔をする。
「一人飯が好きなら、俺は居ない方が良い?」
里妬はその言葉を聞くとやれやれと言わんばかりに引き出しに手を突っ込み、ゴソゴソと何かを手探りで探し、自分用の箸とフォークを出すとルシファーはいいの?!と言わんばかりの顔で里妬を見つめていた。
それからラーメンを作り餃子をレンチンして焼き直し、リビングのテーブルに2人で横に座り里妬はいただきますも言わずに食べ始めるとルシファーは里妬を見下ろす。
「こっちの世界では食べる前にいただきますって言うんじゃないの?」
里妬は少しルシファーを横目で見てすぐにラーメンを食べ直す。
「今時そんな事してる人そんな居ないよ」
「子供でもやってたよ?」
「うっせぇ、いいから早く食え」
ルシファーは不満そうな顔で目の前にある餃子をみると、縛られた袖越しにフォークを握りしめると餃子をガッと刺しそばにおいてある醤油にビチャビチャと付けて、大口を開けて食べる。咀嚼するたびにクチャクチャと音を立てるのに里妬は少々気になっている。ルシファーはゴクリと十分に噛んでグチャグチャにした餃子を飲み込むと、ルシファーはパァっと顔が明るくなる。ルシファーと里妬はそのまま喋らず、各々目の前にある食べ物を黙々と食べている。
里妬とルシファーは歯を磨き、部屋に戻るとお互いの寝床に寝転がる。
「全部食べなくてよかったの?」
「うん!お腹いっぱい♪」
ルシファーはニコニコと笑いながら目を瞑る。里妬はそのルシファーを見た後、目を瞑り眠りについた…
12時、ギィっと玄関の扉が開くと、里妬の兄の仁が帰ってくる。どうやらコンビニバイトが長引いたようだ。玄関で靴を脱いで、誰にもおかえりと言われない中リビングに向う。とやはり少し寂しいようだ。すると仁の目についたのはルシファーの食べ残した餃子とそのまま置いてあるフォークだった。仁はてっきり里妬が帰りの遅い自分のために作ってくれたのかと思い、感動して涙目になりながら「いただきます」といい、フォークを握ってルシファーの残した餃子を黙々と食べた。
翌朝里妬が目を覚まして、ミニテーブルに置いてある幸せ貯金箱を見ると、昨日より貯まっていたようだ。
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ルシファー可愛いかよ