テラーノベル
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30
𝓈𝓊𝒾
19
たまごっちにハマったうぉんな
57
彼はいつだって泣いていた。
記憶の中にあるのは彼の泣き顔ばかり。
幼い頃の彼はいつも涙でその瞳を濡らしていた。花が散るように彼は泣く。その姿が儚くて美しくていつも見惚れていた。
心がきれいな彼は辛くても、哀しくても、泣くけれど、嬉しい時はもっと泣いた。だからか、不思議と人に愛された。
出会った時も、別れた時も、彼は桜の花びらが舞い落ちる中で泣いていた。散りゆく桜の花びらのよりたくさんの涙を降らせる彼は幻想的で、触れれば消えてしまいそうに見えた。
まるで桜の花みたいな子だった。
コメント
1件
「彼」の泣き顔しか記憶にない、という語り口がすごく印象的でした。桜と涙が重なるたびに、彼の心のきれいさが浮かび上がってくるようで。特に「散りゆく桜の花びらよりたくさんの涙を降らせる」という表現、儚くて美しいのに、どこか哀しさもあって。まだ1話で情報は少ないですが、この語り手と彼の関係性、そしてなぜ泣き顔ばかり覚えているのか、すごく気になります。続きが楽しみです。