取り出し口から、買ったオレンジジュースを取り出した
さすがにスルーはやりすぎたかな
蘭くん見たことないくらいしょげてたし…
「ねぇねぇ、君1人?」
4人の男性が私に話しかけてきた
なんか最近こういうの多くない?
いや、2回目か
「あ、えっと…
友達がいます!
なのでごめんなさい…」
さっさと立ち去ろうとしたものの、腕を掴まれた
しかもかなり強く
「待って待って!
変なことしないからさ
ちょっとだけ俺らと遊ぼうよ」
なんでナンパを2回もされなきゃなんないんだ
私何か悪いことした?!
「は、離して…!」
「おいおいそんな暴れんなって」
腰に手を回される
またゾワリと身体中に何かが走ったけれど、蘭くんに触れられたときと全く違う感覚
…気持ち悪い
「やめてください…!」
「嫌でーす
これ以上暴れたら殴るよ?」
「…っ!」
殴られる…?
抵抗をやめた
殴られるのはごめんだ
でもこのままだと危ない
そうだ、最近動画で見た腕を掴まれたときの対処法を使って抜け出せばいいんだ
けど、力が強すぎてなんともならなかった
「あ、今抵抗したなテメェ」
や、やってしまった…!
男性の拳が私に向かってくる
目をつぶった
けれど、何も起こらない
恐る恐る目を開けると、眼前には男性の拳をとめる手があった
隣に視線を向ける
「蘭くん…」
「な、なんだテメェ!」
「おいやめとけ!こいつ刺青いれてる…!
ただもんじゃねぇって!」
「まずその手離してくんね?」
「いでででで!!」
私の腕を掴んでいた片方の腕を、蘭くんは強く握って捻らせた
「テメェ…!」
殴りかかかってくるが、余裕でその拳を避け、膝で男性の腹を蹴った
「がはっ!」
「おいおいマジでやべぇって!」
「つーか灰谷蘭じゃね?!
引くぞお前ら!」
わらわらと帰っていく4人の男性たち
その場には私と蘭くんだけが残った
「ありがとう蘭くん!
また助けられちゃった」
「……………悪かった」
「…え?」
蘭くんは気恥ずかしそうに私に視線を向けた
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