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皆様、クリスマスが近づいて来ましたね。
ということで今日から「小説アドベントカレンダー」というものを始めてみようと思います!
1日1小説、頑張ります(汗)
では、早速1日目は露日でいきます!
(リクエスト受付中です)
※日本目線です
冬が来た。初雪を日本中で観測し、外を見れば深々と雪が舞っていた。コンクリートの地面は真っ白に覆われ、点々と足跡が付いている。隣にある、葉が切り落とされた空っぽの木には、金色のオーナメントがぽつぽつ飾ってあった。クリスマスが近いことは目に見えて分かるだろう。そんな街は 夜7時を過ぎた。暗いはずなのに、昼間のように明るい。キラキラと輝くイルミネーションで包まれているからだろう。それに、やけに月も明るい気がした。
そうやってぼーっと窓の外を見つめていると、大きい人影がこちらに向かってきた。紺色のマフラー、重厚感のあるコート、黒のかっこいいブーツ。大きい手を乱暴にポケットに突っ込み歩いていた。窓を開けて様子を伺う。
「ろしあさぁーん」
一声かければフッとこちらを見てくれた。途端にクールだった雰囲気が変わる。大型犬みたいにニパっと笑い、こちらへ駆けてきた。
ロシア 「にほん!」
軽く手を振り私は下に降りて玄関を開けた。鼻にくすぐったく雪が付く。そっとセーターでぬぐい、スリッパのまま歩道へ飛び出た。そのまま目の前まで迫ったろしあさんに抱きつく。胸に顔を押し当てるようにギュッと抱きしめた。
ロシア 「今日は寒いな」
日本 「そうですね、すごくしゃむい」
ロシア 「俺があっためてやるからな♡」
日本 「そう言う割には随分冷えてるようでして(笑)」
ふと触ったろしあさんの手は冷たかった。そんな手を暖めたくて部屋へ連れ戻った。
暖炉に薪を並べて火をつける。ぱちぱちと火花を散らせて火が燃えた。近くのソファーに腰掛ける。隣にろしあさんが座った。
日本 「火が燃えているのはずっと見ていられますね」
何気なく呟いた言葉に反応したろしあさん。
ロシア 「俺は日本の方がずっと見てられるけどな」
当たり前かのごとく甘々なイチャコラっぷり。やはり慣れないな、本当に照れてしまう。赤くなったであろう顔を隠すように下を向いた。ああああ…恥ずかし。そうやって無言で「見るな」アピールをしている私をガン無視して肘掛けに押し倒した。
ロシア 「…可愛い、やっぱお前は可愛いな♡、その顔誰にも見せてほしくないんだけど」
…今の状況を端的に説明すれば、いわば床ドンというものをされている。はあぁ…そうやってまた私を甘やかす。ゆでだこみたいに更に赤くなった頬を優しく撫でて、ろしあさんは額にキスをした。
日本 「んぁ…///」
ロシア 「かぁいい♡次はどこにされたい?(笑)」
もうそんなこと聞かないでくれ。何も考えられなくなる。真っ白になった頭で言えたのは、「横目で見えてる暖炉の火ってめっちゃ綺麗だなぁ」という馬鹿馬鹿しい話だった。
今日は冬の寒い日。吹雪が踊るように舞う寒い寒い日。でも、今年はいつもとちょっと違う。こんな私を包み込むように暖めてくれる愛人がいる。なんて幸運だろうか。なんて暖かいだろうか。こんな幸せを送ってくれたサンタさんに感謝である。目を瞑って感じたことは、幸福というたった二文字の気持ちだった。いつまでも、こんな冬が来ますように。
コメント
1件
る…累計いいね数…ひゃ、100…?!うわああああああああ嬉しすぎるぅうううううううありがとうございますっっ…明日も投稿するのでリクエストあれば是非お願いします🙇♀️