何でも許せる方のみお進み下さい。
ゾムside
さぁて…。トンはどこやぁ…?
人が多すぎるな。ま、トンに会えなくても、
俺は生き残って、幹部に近づいて見せる!
「おらっ!喰らえ‼︎」
と言いながら近づいてくる奴らを軽く交わしながら探す。
うーん
もうやられたか…?
トンside
ゾムは、周りにいる奴らを気絶
または戦闘不能にしながら俺を探している。
俺はいつくらいに出ようか。
ゾムの実力は俺の目から見ても十分わかる。
無駄に突っ込んで力を消費したく無いな…。
それにしてもうちの統領様は無茶なことを言ってくれたものだ。
試験前のとある統領室で…
「トン氏。少しお願いがあるんだゾ」
と、ケーキを口いっぱいにほうばっていた総統、グルッペンが口を開く。
「おねがぃ?それより書類の方はどうなんですか〜?」
「そ、それは後でやるんだゾ!」
「トン氏には!潜入捜査をしてもらいたい‼︎」
と、無理矢理この話を切り上げるかのように、グルッペンは叫ぶ。
「潜入捜査…?」
「まさか、試験が近いというのに…。グルさん?何考えてんの?」
いや他国に行くのでは無い。とグルッペンは首を振る。
では、何をするというのだ。と、問えば
「面白い奴を見つけたんだ!トン氏の護衛がやっとできそうなんだゾ!」
と、グルッペンは言う。
護衛など、自分にはいらない。と言ったが
「いったんソイツがどんな奴なのか、トン氏が気に入ったら護衛につけて欲しい」
…。俺が右腕を失ってから、やけに過保護になった。
まあ、グルさんも心配してくれてるってことか…
どうやら新しい試験者を見るだけらしいし。
会うだけ会って見るかー。
ゾムは凄く素直で良い奴だと俺は思う。
一日過ごしただけだったが、すぐに分かった。
あの青年は、俺を守ろうとしてくれている。
俺に守られたあの日から。
でも、俺はヒーローじゃないんよ。
ゾムの姿を観察していたはずが、
いつの間にか別のことを考えていて、ぼーっとしてしまっていた。
急いでさっきゾムがいたところを見る。
「…居ない?」
「ふーん!後ろだぜぇ⁉︎」
俺は腰に掲げていた剣を引き抜き、後ろに振り返る。
耳を劈くような金属音が鳴り響く。
ナイフと、剣というのに、力は互角だ。
この青年はあれから、どれだけ鍛えたのだろうか。
「…やるなゾム!」
「そちらこそだぜ‼︎」
そう言いながらナイフと剣が打ち合う。
周りにいた試験者は、呆気に取られたように俺たちの戦いを眺めている
ここは試験とはいい戦場。気を抜くなら戦場には要らない。
何だか胸が不思議と踊る。
周りの内ゲバを眺めるのは、
日常茶飯事だったが、俺自らが暴れることなんてなかったからー
ああ…!楽しい!
もっと暴れたい‼︎
グルside
統領室から眺める訓練場、こと試験場は
トントンと、ゾム…だったか?が凄まじい戦闘を繰り広げている。
両者楽しそうだな…。
見てるこっちまで戦争がしたくなってくる。
トン氏はどうやら彼を気に入ったみたいだな…。
紅茶を口のつけようとした時、手を滑らし、こぼしてしまう。
「あ゛…」
書類が胡桃色に染まっていく。
「…ヤッベ」
トン氏に怒られる…。
回覧ありがとうございました。
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コメント
6件
グルさん終わりましたね