テラーノベル
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俺の幼馴染、涼太は俺の欲しいものを全部持っていた。
俺が好きになった子も、涼太の方に行く。
当たり前だ。
優しくて、面倒見が良くて、誰に対しても同じように接している。
そんな涼太は人気者だ。昔も今も。
小6の冬、事件は起こった。
💙ちょっとくらいいいじゃん。貸してよ!
俺は涼太が初めて買ってもらったスケボーを無理言って貸してもらった。
その時、
俺は壁にぶつかってしまい、スケボーが壊れてしまった。
俺は、当たり前だが親から怒られた。
💙母 ほんとにごめんね💦
❤️大丈夫ですよ💦
💙母 でも、大切にしてたよね?特注だったとか…
❤️まぁ…
💙母 ほら!翔太も謝んなさい!!
💙ごめん…
❤️別にいいよ…💦笑
💙母 ごめんね💦これから用事があって…
💙母 また何か渡すね💦
❤️お気になさらず!
ガチャ
少しの間、沈黙が流れた。
💙ねぇ、なんでそんな優しくできんの?
❤️え?
💙なんでみんなにそんな優しくできんの?
💙涼太に得なんてないじゃん!
❤️えぇ…
涼太は困ったように眉を下げた。
❤️人に優しくするのに損得とか考えたことないな…
❤️それに、優しいに大小関係ないでしょ?
その言葉で、俺はもう敵わないと悟った。
俺は、中学校に上がったタイミングで涼太のようになろうと思った。
こんな時、涼太ならこんな行動をするだろう。
こんな時、涼太ならこんな言葉を言うだろう。
こんな時、涼太なら…って。
そしたら、すぐに周りに人が集まってきた。
それなりにモテもした。
💙ごめん…今は部活に集中したくて…
💙気持ちはありがたく受け取っとくよ…
👧なんで、そんなに優しくしてくれるの?
👧こんな、急に告ったのに、メリットがないよ…
💙分からないけど…
❤️あ、おーい、しょうたぁ〜
💙みんなが幸せになるのに損得とか考えないよ
❤️おばさんが晩ごはんいるか…
💙優しいに大小関係ないで…しょ…
❤️って…
❤️おばさんが晩ごはんいるかって言われてたけど、やっぱり家で食べるね…💦
💙…ッ!!
見られた…。
恥ずかしい。消えたい。
嫌だ。見ないで。なんで。
なんでこのタイミングで。
やめて。恥ずかしい。
この時からだ。
俺と涼太の間に壁ができたのが。
そして、涼太と話すと顔が赤くなってしまったのが。
コメント
2件
ゆり組のお話だ...、!!!(ゆり組担大歓喜)2人のこの距離感が最高すぎます...天才っすね(口調どした)