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春が居なくなった日、大切なことを言えなかった。
私の気持ち、伝えたかった。
それから何年も何年も春を探し続けた。東京都内だけでなく、日本中探した。
春、春何処にいるの……
私にしては珍しく、弱気になっていた。そんなある日
「……はる…?」
服も違う、背丈も少し高い。でも間違えるはずがない
私は大きな声で呼び止める。私は年上なのだから会って早々弱気になっていた所を見せる訳には行かない。
🌸「……ミミ」
春は少し驚いた顔をしつつも大人びた表情だ。
また知らないところに言ってしまう前に…言いたいことを言わなければ。
「もう!どんだけ私が探したか分かってる!?すっごい大変だったんだから!」
🌸「…見つからないつもりだったのにな…やっぱり凄いね。地獄ミミ探偵事務所は」
「……当たり前でしょ」
「でも地獄ミミ探偵事務所にはあんたの力が必要なのよ。」
🌸「……俺の力はもう必要ないよ。こうして俺の事1人で見つけられたじゃん」
「……あの日、春は自分の言いたいことだけ言って、その後雲隠れして… 」
「私にも…!言いたい事ぐらいあったんだから…!!」
🌸「……」
「いっつも生意気で…私の方が年上なのに、春の方がしっかりしてて..」
「私を危険から守って…自分ことは二の次で…..ほんとバカ」
「自分1人で色んなモノを背負って…少しくらい頼ってよ……」
ポロポロ
私の目から涙がこぼれた。泣くつもりはなかったのに
🌸「…ミミ…」
「……好きよ…はる……お願いだからもうどこにも行かないで…」
🌸「……ホントに…我儘だなぁ…ミミは……」
「…いいよ。俺の力が必要なんでしょ?」
少し…泣いている気がした。そして優しく微笑んでくれた。
ありがとう……我儘でごめんね。