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僕の恋人は強がりだ。
大丈夫、と微笑んで無理をすることなんてよくある。
あの子の身体は少し特殊だからか、怪我をしていても次の日には治っていることが多い。
そのせいか、自分の身体には鈍感であるのだ。
先日倒れた時も、寝不足だということを理解していなかったし、色々心配になることが多い。
出会った頃より心は開いてくれているが、僕としてはもう少し頼ってもらいたい。
そんな想いを抱えながらすうすうと寝息をたてて寝ている恋人を抱きしめる。
甘くて可愛らしい匂いが息をする度に漂い、首筋に歯を立てたくなるのを抑えた。
あの子が思っている以上に、僕は独占欲は強い。
嫉妬とかはあまりしないと思うが、独占したいと思うのは他の奴らより多いと思う。
僕の傍にずっといて欲しいな、と思う反面あの子が望んでいようが、縛られる苦痛を知っているせいか、その想いが伝わることはない。
だが、あの子が本当に離れる、と言うのならばしてしまうのかもしれない程、重くなっていく。
僕の手を取ってくれたあの子を悲しませるようなことはしたくないが、あわよくば僕だけの存在でいて欲しいという葛藤が日に日に増えていく。
こんな想いを抱えるようになる辺り、僕も案外つよがりなのかもしれない。