テラーノベル
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新しい連載ですね!
今回は6人書きます!
「6色のドレス」です!
まずはプロローグです!すぐにおわ らせてやる((
プロローグ ――運命のドレスに選ばれて
夜の帳が落ち、世界が深く静寂に包まれる頃。
その館は、誰にも知られずに息づいていた。
森の奥深くにひっそりと建つ「カレイドの館」。
その場所は地図にも記されておらず、人の記憶からも忘れ去られたかのように存在していた。
けれどその館には、確かに人がいた。
否――人の形をした、何かが。
その日、館の扉が音もなく開いた。
六つの光が、一つ、また一つと足を踏み入れていく。
それぞれの光は、違う色をしていた。
赤、水、白、桃、青、黒。
まるでそれぞれが運命を象徴するかのような、六色の輝き。
そして、館に集められた六人の少女たちは――それぞれ、運命に導かれ、ここへとやってきた。
「……ここが、カレイドの館……?」
赤いワンピースをひるがえしながら、少女は小さく息をついた。
燃えるような紅をまとったその髪が、月明か りに照らされて揺れる。
彼女の名はりうら。
何事にも動じないような瞳で、館の扉を見つめていた。
「信じられないね……まさか、本当にこんな場所が存在するなんて」
その隣で、透き通るような水色のドレスを纏った少女が、微かに震える声を発した。
名前はほとけ。
おっとりした物腰とは裏腹に、芯には確かな光を持った瞳の持ち主だ。
「うち、ホンマに間違ってへんやんな……ここやんな……?」
白いドレスに身を包み、関西弁を話す少女
―― 初兎は、不安げにあたりを見渡していた。
その声に反応するように、ひらりと風に舞うように歩み寄ったのは、桃色のドレスを纏った少女、ないこ。
「大丈夫。みんなもここに呼ばれてきたんだよ。だから、怖がらなくていい」
その優しげな声に、初兎の表情が少しだけ和らぐ。
続いて、鮮やかな青いドレスを翻しながら現れたのは、どこか少年っぽい雰囲気を持つ少女――いふ。
その目は、鋭くもどこか寂しげで、館の上を見上げるように遠くを見ていた。
「ふーん……なかなかええ館やんか。けど、なんか匂うな。ウチの嫌いな“ウソ”の匂いがな」
最後に現れたのは、漆黒のドレスに身を包ん
だ少女、悠。
静かな微笑みを浮かべながら、しかし一歩踏み出すごとに、場の空気を引き締めるような存在感を放っていた。
「来たな……六人、すべてが揃った。これで、ようやく“はじまり”が見える」
悠の声は低く、どこか神秘的だった。
彼女たちは、互いの存在にまだ戸惑いながらも、何かに導かれるように館の扉の前に立つ。
「この扉の先に……私たちが知るべきことがあるのね」
そう呟いたのは、ほとけだった。
誰かが手を伸ばし、扉に触れた。
――ギィィィ……
重々しい音とともに、扉がゆっくりと開く。
そこに広がっていたのは、まるで宝石箱をひっくり返したかのような、煌びやかなホール。
ステンドグラスが月明かりを受けて輝き、天井には無数のシャンデリアが吊るされている。
足元には、6色の円形の台座が、まるで待ち構えるように配置されていた。
「これは……」
りうらが息をのむ。
彼女たちは、まだ知らなかった。
自分たちが身に纏うドレスこそが、“選ばれし者”の証であることを。
そして、六人が揃った瞬間に始まる“儀式”――それが、どんな運命をもたらすのかを。
*
「ようこそ、カレイドの館へ」
突然、ホールの奥から声がした。
姿を現したのは、銀髪の執事服に身を包んだ青年。
どこか現実離れした美しさを持ち、その瞳はまるで時を超えたように深かった。
「君たちが、“6色のドレス”に選ばれし者か。長い時を経て、ようやく六人が揃った。これで儀式は始まる」
「儀式って……何の話や?」
いふが問い返すも、青年は微笑むばかりで答えない。
「それは、君たち自身が知ることになる。けれど、一つだけ忠告しておこう」
彼の声が、急に低くなる。
「この館では、“嘘”は罪になる。そして、“本当”は痛みを伴う。
それでも――君たちは選ばれた。ならば、前へ進むしかないのだよ」
その言葉に、六人は黙り込んだ。
「これから七日間、この館で過ごしてもらう。その間に、各自の“真実”と向き合ってもらうことになる。
“ドレスの色”は、君たちが背負った運命を映し出している。その意味を、やがて知るだろう」
「……ねえ、その“運命”って、逃げられないの?」
ないこの問いかけに、青年はゆっくりと首を横に振る。
「いいや。逃げることも、抗うこともできるさ。
ただし、その先にあるのが“救い”か“破滅”かは、君たち次第だ」
青年は手を振り、六人に向かって一礼した。
「では、始めよう。“ドレスの記憶”を辿る旅を」
*
赤。水。白。桃。青。黒。
六つの色が交差し、重なり、やがて一つの運命を描いていく。
それぞれの少女が背負った過去。
それぞれの胸に宿る想い。
そして、それぞれのドレスに秘められた“真実”。
カレイドの館が、すべてを映し出す。
そこには、嘘も隠し事も存在しない。
あるのはただ、色と想いが紡ぐ、純粋な物語。
これは――六人の少女たちが、自分自身と向き合うための物語。
そして、やがて訪れる選択の時に向けて、一歩ずつ踏み出す、七日間の記録。
あらやだ、2000文字超えてますけど‥
プロローグじゃないw
続きは今日出します!
コメント
8件
くっ...続きがめちゃ気になる...
良や すば ぎぁ てい こ ま る