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#僕のヒーローアカデミア夢小説
#ファンタジー
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「絵美ちゃん」
水道のまわりヲタ拭いている絵美ちゃんに、なんとなく申し訳ない気持ちで、私はおずおずと話しかけた。
「あ、結衣ちゃん」
「·····ありがとう」
「なにが?」
「いつもこうして拭いてくれていたんでしょ?」
「え? ああ、えーっと·····、そうかな? したりしなかったり、だと思うけど·····」
絵美ちゃんは、すっかり慌てている。
「自分がそうしたかっただけだよ。·····っていうか、正直わかんない。無意識だから」
あっけらかんとしている絵美ちゃん。
絵美ちゃんは素直に「あ、黒板、消さなくちゃ」「あ、ぬれてる、拭かなくちゃ」そう思って、そのまま身体を動かしているだけみたいだった。
「嫌だけど、どうしよう」とか「面倒くさいけど、みんなのためにやろう」とは、これぽっちも思わないで、さらっと何気なく動く·····。
それって、なかなかできることじゃない。
気持ちが真っ白で、その上、いつもいつもやってないとできないことで·····。
ー絵美ちゃんって、えらい。
「私も手伝う」
「え? あ? うん」
「こっちもぬれてるから、拭くね」
「うん。なんかよくわかんないけど·····ありがとうね、結衣ちゃん」
そう言うと、絵美ちゃんはいつものように、ふんわりと笑った。
この笑顔·····。
絵美ちゃんにしかできない、絵美ちゃんだけの笑顔だった。
こうして、私と絵美ちゃんは前よりずっと一緒にいる時間が長くなった。
みんなが使っているロッカーの上を整とんしたり、先生のプリント作業を手伝ったり。