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赤木side
あれから摩浪は表情がくらいままやった。練習には参加していつも通り集中しとったけど、俺らと話してくれん。
赤木「摩浪、」
摩浪『はい?』
赤木「向こうで一緒に休憩しよか」
摩浪『あ、えと、洗濯機まわしたままなので見てきます』
目も合わさんし、話しかけてもマネ業行ってまうから全然話せん。
赤木「やっぱ昨日のが関係しとるかもな」
治「何かあったんですか?」
赤木「昨日俺らが見に行った時、泣いてたんや」
治「摩浪がですか?」
赤木「おん。嫌われたくない、1人になりたくないって言うてたな」
昨日あったことを治に話す。あんまりペラペラ言うもんや無いけど摩浪のためになんかしてやりたいって思うたから治に話した。
治「嫌わう訳ないのに」
赤木「昨日のことがショックやったんやろ」
治「初めてですもんね、あんな風に暴れる摩浪」
赤木「あれのせいで元気無いのは分かっとるけど、気にし過ぎやと思うんよ」
治「でもずっと暗いままやし」
赤木「最近は飯も食わんから、倒れんか心配やねん。どうすればええか、、、、」
治「! それですよ!」
俺の横でめっちゃデカイ声出すからビビった。
治「飯食えば元気でますよ!」
侑「お前やないんやから違うで絶対」
治「いーや絶対そうやって」
侑「あんなぁ?昨日あったことがショックで元気無いんやって言うとるやろ」
治「それも分かっとるねん。でもな飯食わんかったら余計元気出らんやろ」
なーんか喧嘩始まりそうやけどほっとこ。
赤木「ん、待てよ」
侑「?」
赤木「治、ナイスや!」
治「そうですよね!」
侑「えぇ、赤サンまで、、、、」
侑は困惑しとったけど、治の言うとることはあながち間違っとらん。なんか食えば気が紛れるはず。
治「そや!赤サン、俺に任せてください」
赤木「なんか思いついたか?」
治「はい!」
侑とは正反対で(喧嘩しなければ)大人しい治がいつにもまして笑っとる。余っ程自信があるんやな。
赤木「わかった。具体的に何すんの?」
治「ふっふ、それはですね」
治が頼もしく見えた。
~夜~
治side
昼間に赤サンと話し合って、監督からも許可貰えた。俺は摩浪の部屋に向かう。
侑「その作戦、上手くいくんか?」
治「正直わからん。でも何もせんよりずっとマシ」
ツムも一緒。赤サンは監督に呼び出されて後から来る言うてた。
治「摩浪ー、入ってええか?」
摩浪『あ、、えと、、、、、、はい』
すんなり入れた。でも今の間なんか変や。
摩浪『お疲れ様です』
治「お疲れさん」
下向いたままで俺らの方見てくれん。
侑「俺らの顔見て」
摩浪『え、えと、』
侑「大丈夫やから」
摩浪『はい』
摩浪の顔、目のとこが赤くなっとる。
治「泣いたんか?」
摩浪『すみません』
治「何で謝んねん(笑」
摩浪『くせで』
治「そか。今日も飯食わんつもりか?」
摩浪『はい』
正直過ぎて、ちと心配になってきた。
治「あんな、俺が作ったおにぎり食べてくれんか?」
摩浪『え?』
治「頼む」
摩浪『あ、、はい』
俺の作戦は、おにぎりを食べて貰うこと。合宿がある度に俺はおにぎり作ってみんなに振舞っとる。摩浪は今年初めてやから丁度ええかなって。
摩浪『え、と、、いただきます』
治「どうぞ」
摩浪『(*´༥`*)モッモッモッモッ』
ゆっくりやけど食べてくれた。
治「どや?美味いやろ」
摩浪『はい』
治「よっしゃ!」
摩浪『( “´༥`“ )モッモッモッモッ』
治「可愛ええ顔やな(笑」
侑「まさか上手くいくとは」
幸せそうな顔して、俺の作ったおにぎり食べてくれとる。やっぱ嬉しいわ
摩浪『あ、あの』
治「ん?」
摩浪『あと1個食べたい、、です』
治「ほれ」
摩浪『ありがとうございます』
治「食べ終わったら話したいんやけど、ええか?」
摩浪『ふぁい』
侑「飲み込んでからにせぇ(笑」
摩浪『んっ、、はい』
むっちゃ早く食べ終わってた。
摩浪『ご馳走様でした』
治「お粗末様でした」
侑「さーて、お話しよか」
摩浪『はい』
治「赤サンから聞いたんやけど、昨日泣いてたらしいな。そんで、嫌われたくないとか1人は嫌や言うてたって。何でそんなこと言うたんや?」
摩浪『怖かったんです。歯止めが効かなくなって暴れた俺を見て、嫌いになったかもって』
侑「嫌わんよ。」
治「摩浪の気持ちが全部わかるとは言えんけど、俺らでもあんな風に言われたら腹立つ」
摩浪の気持ちを理解せんで、謝るなんて無神経にも程がある。
侑「大丈夫や。俺らはあんなことで摩浪を嫌ったりせん」
治「これから春高もあるんや、摩浪おらんかったら困るんやで?絶対1人になんてさせんから」
摩浪『はい』
治「泣いてええよ」
摩浪『で、も』
侑「辛い時は泣いた方が良い」
摩浪『うぅ ( ᵒ̴̶̷̥ ᵒ̴̶̷̣̥̀ )ポロポロ』
ツムサム「おいで」
摩浪『ッ~!』
俺とツムが腕を広げたら摩浪が抱きついてきた。そんで泣いてる。
摩浪『ありが、とう、ござ、、います(泣』
ツムサム「どういたしまして」
ツムは背中を俺は頭を優しく撫でる。いっぱい辛いこととか苦しいことあっても、バレーを頑張っとる摩浪はやっぱ凄い。慰めと、一緒に頑張ろうなって気持ちで、摩浪が泣き止むまで撫で続けた。
摩浪『(⸝⸝- -⸝⸝)スースー』
治「お、寝た」
侑「それはええんやけど、動けん」
治「こんまま寝よーや。風呂終わったし」
侑「そうしよか」
摩浪を抱きしめたまま俺とツムは寝ることにした。
侑「ホンマにちっさい体やな」
治「な」
侑「んで、寝顔が可愛ええ」
治「綺麗な顔立ちしとる ヨシヨシ\(´-`*)」
侑「作戦成功やな」
治「やって良かった」
ハイタッチして摩浪を見る。
ツムサム「おやすみ」
返事は無かったけど寝顔見れたから安心した。