今日は、テスト。
年初めは学力調査という名目でテストをするのだ。
私はテストが苦手だが、今回はマーク形式なのでもしかしたら4分の1で当たるかもしれない。
最初は国語、国語は苦手だが最初に来たら後が楽だ。
(たのむ!4分の1全部当たってくれ!)
願望し、マークを塗りつぶしていく。
先「はーい、テスト返すよ〜」
国語教師の声とともに生徒がそれぞれ立ち上がる。
(絶対今回も悪いだろうなぁ)
数社のテストが帰ってきて、その点数を見て悟った。
得意科目でもあんなんじゃ今回は余計無理だ。
先「はい、夏川さん」
神に祈るように点数を見る。
名「うわ、0か……ん?100?」
もう一度見直した。
マークシートが綺麗に全問丸が着いている。
「100……?」
見直した。
名前も合ってるし、何度見ても100点だ。
「え、え?ほんとに?」
数秒して現実を受け入れると猛烈に込み上げる感情があった。
しかし喜ぼうにも非現実的すぎて驚く声すら出ない。
「あれ?名梨何点?今回は悪すぎて声も出ない?」
友達がからかってくるように私の答案を見た。
「え???」
「名梨100点なの?」
名「私が1番驚いてるよ」
騒いだせいか他の人も見に来てお祭り状態。
結局その日はわけも分からず終わった。
下校中、私は嘘だと思いながらも100点を取った余韻に浸かっていた。
足が軽く、ルンルンで家に帰っていると。
「あら、今日のテスト良かったらしいけどたまたまでしょw」
こいつは隣のクラスのお嬢様。
たまにこうして絡んでくる。
「まぁ、マーク形式じゃ無ければゼロ点でしょうねw」
そう言い残しスピードを上げて行ってしまった。
(ちぇ、転べばいいのに)
そう思った瞬間目の前で彼女が転けた。
名「ぷぷ」
少し笑ってしまって彼女が睨んでくる。
私は咄嗟に走り出し、家に向かった。
名「あは、あははは」
本当に面白くて笑ってしまった。
しかしなにか違和感を感じた。
最近考えることが実際に起こってしまうのだ。
いや、そんなことは無いと思い、試しに(地震起きないかなぁ)
考えてみた。
名「ん?揺れてる」
過剰かもしれないが少し揺れた気がした。
名「条件が良くなかったのかな?」
少し条件を変えた。
(震度3の地震起きないかなぁ)
数秒後。
名「お、おお、わぁ」
完全に揺れたと感じるほど揺れた。
スマホで確認してみると私の住んでいる直下で地震が起きたらしい。
名「こ、これはやばいな、なんでも出来るぞ!」
試しに(お金が出てきて)と願った。
しかし起きない。
もしかしたら……そう考え次は(私の身長が3センチ伸びて!)そう願った。
これも起きない。
多分、現実味のないことは起きないのであろう。
ある程度の法則が分かった所で私は色んな願いを試してみることにした。