とある日、俺はぼんさんに誘われて
水族館に行く事になった。
……え?これって…
「で、でーとっ!?」
勿論俺に気がないのは分かってる。
だが2人だけでおでかけって デートに
しか思えない。
恋なんて勘違いしたもん勝ちだ。
そう思い張り切って支度をする。
「一旦風呂入るか…」
いつもはつけない良い香りの
シャンプーをつけたり、
トリートメントなんてやってみたり、
上がった後に髪を乾かして、
ワックスを使って髪を整えてみたり。
あとは… 「服だな」
俺はあんまりおしゃれな服を持っていない。
いつも大体Tシャツと短パンだから。
でも今日くらいはかっこよくしたい。
そう思いクローゼットを漁ってみると、
いつ買ったか覚えてない黒のジーンズとチョコレートの様な質感と色の羽織が出てきた。
「これ結構いいんじゃね?」
白のTシャツも着て、ローファーを履いて、
鞄にスマホと財布等を詰めて、
最後に鏡で髪型を確認して。
「行ってきます。」
待ち合わせ場所に向かう途中、外国人の方に話しかけられ、道を聞かれた。
なんとか会話して、また歩き始める。
少し遅れてしまった、
「ぼんさん待ってるかな…」
と思ったが着いた時、予定の時間より10分過ぎていたがぼんさんは来てなかった。
「ぼんさん寝てんのかな…?」
その後待っても連絡等一切無し。
少し心配になったから電話をかける事にした。
🍆彡視点
「…zzZ…zzZ」
♪♪♪♪♪
俺がすやすやと寝てる時、スマホが鳴った。
「ん…なにぃ…?」
もっと寝てたい気持ちを我慢して画面を覗き込む。
「………え」
[めんと水族館]と書いてあった。
時間を見てみると予定の時刻より30分遅刻だ。
「やばーーい!!」
今日は俺の大切な人とのおでかけだと言うのに、折角デートに誘ったのに!
急いで準備を進める。
そんな時、めんから電話がかかってきた。
「もしもーし、ぼんさん?今何してんすか?」
めんの声が心配そうだ。
「ごめーん!すっかり忘れてた泣」
「今向かうから待ってて汗」
「おkっす、焦らずに来てくださいね、転ぶといけないので」
「ありがとー!じゃまたね!」
さぁ急がないとまじでやばいぞ。
「とりあえずスマホと財布とか持ってけばなんとかなるか」
急いで服を着て、鍵を閉めて、ダッシュで
待ち合わせ場所まで向かう。