「BF!しっかり走って!!」
GFが息を切らしながらそう言った。
「b…beep…」
BFは悪魔であるGFより体力が少ない。
GFさえ息切れしているのだから走れないのは当たり前だった。
「もう!抱えてあげるから!!だらしない」
GFは渋々BFを抱え、また走り出した。
(ううっ…左にサルヴェンテ右にBF…
これは体力が持たないわ…邪魔すぎる…もう降ろそうかしら… )
「………」
(みんなは…いいえ、今は逃げるのが重要よ。)
きっとした表情で遠くを見つめながら
自分を鼓舞するようにGFは呟いた。
「…とにかくまずは教会に向かわないと!!」
イィィィィ…
何処からともなく機械的な音が聞こえてきた。
「…?」
キィィィィィ…
「!?」
思わず綺麗な二度見をかますGF。
「えっ何よあれ…あっぶなぁ!?」
戦闘機のようなものはリスクのある低空飛行 を
やすやすと成功させGF達にぶつかろうとしたのである。
キロキロキロキロ…
「何よあいつ…ッ!」
ズダダダダダダ!!
「ひゃっ!!何よこれ銃弾!?
ラップバトルで勝負しなさいよ!!」
まるで弾幕ゲームのように銃弾をかわしていくしか
方法は無い。
(本気で殺しにきてるッ!!
ラップバトルもあったもんじゃないわ)
「このまま森につっこむわよ!!」
戦闘機のようなものは森に入っては来れなかった。
だが何かを次々と森に投下していった。
「グルルルルル…」
「ふぅ…一安心…」
GFが森を見渡すと
一面に大量の死体があった。
GFはすぐにここも危険だと察知した。
「…これはひどいわ……
いつからこの森は死体の森になったのかしら? 」
(もしかすると森の方が危険なんじゃないの…?
けど今更引き返す訳にも…)
ふと物音に気づき、GFが遠くを見ると…
「…!ピンクインポスター!!」
「あ…あ…GFちゃん…」
GFは怯えているピンクを見ながら優しく語りかけた。
「どうしたのよこの世の終わりみたいな顔して…」
「ううぅ…怖かったよぉぉぉ!!」
ピンクの話を聞くと
「いきなり変な化け物がたくさん来て…
グリーンもレッドも殺されちゃったの…
そして私1人になっちゃって…」
(いたずら…にしてもここまでやらないわよね
しかも化け物?本当になんなのよ…)
ピンクがGFを見ながら呟いた…
「GFちゃん…早くここから出ようよぉ…
私まだ死にたくないよぉ…」
GFが平静を保ちながら言った。
「まぁ落ち着いて。 どうせインポスターだから
戦えるでしょう?」
ピンクが首を横に振った。
「違うんです…インポスターとしての
戦闘能力が無くなってしまっていて…
戦う事が出来ないんです。」
少し声のトーンを落としてGFが言った。
「わかったわピンク。ひとまず
ここから出ましょう。詳しい話はあとで聞きます。
だからm…」
「ン?」
自分たちとは違う声に思わず振り返ると…
「ン?」
化け物がいた。
頭から腕が生えているかのような。
「あ…で…でた…」
ピンクはもはや戦意喪失してしまっていた。
仲間の仇を取る気にもなれないようだった。
その間にも化け物は増えていく。
「GFちゃん逃げようよ!!!!!!!!
アイツらに殺されちゃう!!!!!!!!
GFちゃんッ!!!!!!!!」
GFは少し目を輝かせながらこう言った。
「サルヴェンテを持ってて。」
「へ?」
「少しハンデだけれど戦ってみるわ。」
ピンクはかなり驚いている様子だった。
「何を言っているのッ…!?
いくら悪魔でも勝てるわけないよっ!!
さっき見かけたチルノとか言う子も勝てなかったの!!」
ピンクは少し考えたあとGFを見ながらこう言った。
「まさかGFちゃん私が逃げる時間稼ぎを?
だったら私GFちゃんの分まで生き」
「ピンク!!何処にも行かないで?
私の後ろにいてよ!!」
ピンクは予想外の回答に驚いているようだった。
「ここまで数が多いと逃げても生き残るのは
死んでも無理よ。だったら…やるしかないでしょう」
GFは覚悟を決めたように叫んだ。
「ピンク!!死にたくなければ私を信じて!!!!
あんたのことは死なせないッ!!」
ピンクは言葉通りGFの後ろにピッタリ張り付いた。
「ン“ッ!!」
「はぁッ!!」
「ンンンン!!!!!!!!」
「その喉笛掻っ切ってやるっ!!」
GFはこんな時に備えてナイフを常備していた。
考えすぎが命を救ったのだ。
「アアアアアアアア!!」
「まずは一匹…!!」
ゴッ
倒せていなかった。傷が浅すぎた為だ。
GFは頭を殴られて倒れてしまった。
「GFちゃん!!ひっ!? 」
ピンクは化け物に手を掴まれてしまった。
それと同時にサルヴェンテが転がり落ちる。
「やだぁ!!GFちゃん!!!
いやぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」
グシャッ…
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