テラーノベル
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信長は静かに筆を走らせる。サラサラ――
「今川義元、桶狭間の地にてまさかの討死」
「原因は瓦版を鵜呑みにしたためか!?」
信長は手を止め、呟く。
「……事実だけでは面白くないな」
「よし☺️」
再び筆を走らせる。
サラサラ――
「織田筆頭家老の可愛いところ」
「権六は鍛錬に夢中になりすぎるあまり、時に飯を食べるのも忘れるらしい」
そしてその報は、瞬く間に日ノ本中へと広がった。
民は噂する。
「……あの今川義元が討死とはな」
「とんだ世の狂いようよ……」
――――
家臣たちは揃って頭を下げる。
「殿、おめでとうございます!」
柴田勝家は涙ぐむ。
「殿ぉ……😭」
「置いていかれた時は悲しゅうございましたぞ……」
「しかし、流石でございました」
「やはり殿の御考えは間違っておりませなんだ……!」
そして顔を上げる。
「……ところで」
「あの文章は何でございますか!?」
「なぜそれがしのことを知っておるのです!?😱」
そして――
再び時が流れた
その瓦版を、何度も何度も、甲斐の地で眺めている者がいた。
「これ、やっぱり面白いな」
「“筆頭家老の可愛いところ”って……
( *^艸^)」
そう呟くのは、武田信廉。
「でも惜しいな……」
「絵がついていれば、もっと良いのに……」
ふと、何かを思いつく。
「……💡」
「影武者も疲れたし……」
「織田家で雇ってくれないかな」
そう言って、あっさりと決断する。
「ということです、兄上。さよなら」
背後で声がする。
「……えっ?」
振り返ると、そこには武田信玄。
「嘘だよね……?」
しかし――
信廉は何も言わず、テクテクと立ち去っていく。
信玄は呆然とする。
「おい……待ってくれ……」
「……😇」
「本当に行っちゃったよ😭」
琴寧
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