阿部視点
俺は佐久間が本心を伝えにきてくれた時、
この人なら信じてもいいんじゃないか、俺を大切にしてくれるんじゃないかって思った。
だから、『親に、義理の親に虐待されてる』
そう言おうと思った。
けど言えなかった
だって笑顔でこっちをみるから、
もし、自分が
『義理の親に虐待されてる』
なんて言ったら、その笑顔が消えてしまいそうで、
そう簡単に受け入れてくれないんじゃないか、
俺のせいで彼の笑顔を、彼の仲間を失ってしまうのではないか、
どうしてもそう考えてしまう
佐久間はそんな人じゃないって、誰よりも俺に気を遣ってくれる人
そうわかってるのに何故か口がひらかない開かない
もし、簡単に打ち明けられたら、こんなに苦しくないのかな…
いつも、かんがえるたび、
父「お前は、居場所なんてない、」
父「お前は、要らない存在」
母「何でこんな性格なのかしら、」
母「汚いわね、」
弟「お兄ちゃん、いや、あんたウザいから」あ
弟「あんたは俺らのおもちゃだから」
そう、前に言われた言葉がフラッシュバックするの、
だからさ、怖いの、打ち明けるのが
誰か、この気持ちに気づいてよ…
お願いだから
佐久間、気づいて….