「っは…?」
息が詰まった
こんなやつがこんなこと言うなんて思わなかった
「そうやろ?」
違う、違うって
そんなんじゃないから自分は
ほんまに自分はこんな自分のことどうでもええって思ってるから
そう言いたかった
やのに声がどうしても出えへんかった
まるで
こいつの言うことが
正しいかのように
本音はそっちだって言っているかのように
「やっぱそうやん」
数十秒見つめ合ったあとに図星…とは言えないが痛いところを突かれたような気がした
こいつはそう言うと自分から離れた
「なーんで人間てそういう方に行ってまうんやろなぁ」
離れた隙に小さく呟いた
誰にも聞こえへんように
聞かれへんように
聞き取られへんように
まさに蚊が鳴くような声とはこのような感じの大きさの声なんやろう
「さっ行くで」
「どこに?」
椅子から勢い良く立ってこっちを向いた顔はキラキラしてた
そしてそいつはそのまんまのキラキラした顔でこう言った
「皆んとこ!」
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こんな自分が、悔しいよ… 自分の由来が「皆を助けれる人」なのに…それを達成できてないやん…こんな自分でごめんね…。