ナチスを吐かせたい!
🟨推し受けは正義様リクエストありがとうございます!
⚠️嘔吐
⚠️枢軸国×ナチス
急なみぞおち部分への衝撃で体が宙を舞っている。気がする。
痛い気もしなくはないが、恐怖からの心の痛み?ってやつの方が痛い。
上手く息が吸えなくて、吐けなくて。
「大丈夫、これは夢だから。」
と。小声で呟く俺。
宙で放ったその言葉は俺が地に落ちた音で掻き消される。
俺を空中浮遊させた目の前の彼は不気味に微笑んでいる。
彼らには先程のぼやきが聞こえてしまったらしい。
『何を言ってるんね?これは現実なんね!』
『幸せな夢なんて見て、おこがましいと思わないんですか?』
嫌、こっちが夢だから。
イタ王も日帝も俺のことそんな風に扱わないから。
大丈夫だから。
『どうして、夢に逃げようとするんね?』
違う違う!
俺は夢に逃げようとしてるんじゃない。
これが夢だから現実に戻ろうとしているだけ。
『信じてついて行ったのに。』
『やっぱり、連合国に残ればよかった。』
そんなこと言わないで。
俺が1番分かってるから。
殴られるより、拷問されるより、もっと辛い言葉攻め。
『ねぇ、なんか言ったらどうなんですか?』
眉間に皺を寄せ、穢れた敗者を上から見下ろしてくる。
年上の彼らは自分より大きい。
大きな体で俺を見下し貶す。
体を震わせ唇を噛み締め、早くこの夢から覚めるように願うことしかできない。
俯いていて見ていた地面が急に黒くなり、顔を上げると拳が寸前の所まできていた。
衝撃を受ける前に夢から叩き起こされ、ソファから落ちる。
痛みを感じ、これが現実なのだと安堵する。
落ちたソファに座り直し、荒れている息を整え、身支度をする為立ち上がる。が、貧血かなんかで意識が一瞬宙を舞うような感覚がする。
近所迷惑になりそうな騒音を立てて倒れてしまった。
奥の方から何かに襲われているのかと思うほどの勢いで走って来る同盟国達。
日独伊三国同盟の名残で俺達は一緒に住んでいる。
『ナチスさん、大丈夫ですか?』
日帝が最初に話しかけて来たが、一瞬感じた違和感に一瞬戸惑ったが直ぐに
「嗚呼、すまないな。」
と言い立ち上がる。
『餓鬼の癖に変なことを企てたからどうなったんね。』
あれ?
まだ夢?
でも、さっき痛みを感じたし。
落ち着いていた息がまた上がって来る。
『ナチスさん、さっさと崩壊したらどうですか?』
『あ!すみません。子供の貴方にはわかりませんよね!死ねって言ってるんです!』
息が喉を通過する高い音が聞こえる。
夢だと信じたかった世界が現実だと言われ、頭を鈍器で殴ったような衝撃がきた。
笑顔でさも当然かのように言ってくる彼ら。
体を完全に縮こませ、聞きたくない言葉から一生懸命目を逸らす。
イタ王が俺の腕を無理矢理持ち上げる。
小さな子供の力ではどうしようも無く、ただただ自分の生きた12年間を否定される。
現実で否定されたら、俺はどうしたらいい?
溢れ出した透明な液体が服を濃くする。
掴み上げられた腕は痛くて、耳元に近づけられた口からは俺の思想、考え、生き方を全否定される。
永遠とも思えるその言葉は、1度貧血で倒れた体にはきつく、またもや意識を飛ばす。
大きな物音がしたと思い、寝床から飛び起きる。
リビングに行くとソファの近くに先輩が倒れていた。
顔色が悪く、頬には涙の跡がついていた。
そっと抱き上げると、先輩の顔から涙が出て来てた。
焦ってどうしたらいいかわからない俺はイタ王に助けを求めに行く。
「イタ王!」
イタ王の自室のドアを勢いよく開けると、開けるに開けられない瞼と格闘しているイタ王がいた。
だが、俺が珍しく叫んだことで目をかっぴらいた。
「急にどうしたんね?」
イタ王はこちらを不思議そうに見て来る。
俺は呑気なイタ王を見て少し安心して、視界がぼやける。
「え?え?日帝泣かないでなんね」
「それに、ナチどうしたんね?」
イタ王の質問に喉に痰が絡まって上手く答えれない。
と、とりあえず、ナチを寝かせた方がいいんね!
ナチを日帝の腕から抱き上げioのベットに寝かせ、憔悴しきっている日帝を椅子に座らせる。
日帝を落ち着かせ、ここまでの経緯を聞く。
日帝によると、さっき大きな物音がしてリビングに行ったらナチが倒れていたらしい。
ナチが倒れたことに相当ショックを受けている日帝は虚ろな目でナチをずっと見ている。
ナチが寝返りを打ち、魘され始めた。
日帝はどうしようと言うかのようにこちらとナチを交互に見て来る。
起こした方がいいんね。
そう直感的に感じたioは日帝の目を見て、少し頷いた後、ナチを揺さぶり起こそうとする。
するとナチは段々と息を荒くし、物凄い量の咳をしながらうっすらと瞼を上げる。
過呼吸状態のナチを落ち着かせようと体に触れる。
「あ、あヒュ、、、う゛ェ゛」
ナチは口許を抑えてるがはじから黄色っぽい液体が溢れているのに気がつく。
完全に焦り散らかしてる日帝にタオルと袋と飲み物を取ってくるように伝える。
ナチは嘔吐したから痙攣のような状態、、、嫌、戦慄が走っているような状態になっている。
「ナチ?大丈夫?」
覗き込むように目を合わせようとするが目を逸らしてくる。
ナチの目からはわなわなと涙が溢れて出して来ており、またもや吐きそうになっていた。
「ごめん、、、見捨てないで」
ナチの口から出た思いもよらない発言に言葉を失う。
その声は枢軸国のリーダーとは思えないほど弱々しいが、これが本来あるべき12歳の姿だとも思える。
背中を撫でてやると、喉の方から音がしてまた吐きそうだということが分かる。
日帝が頼んだものを腕いっぱいに抱えて帰って来た。
そこから急いで袋を取り出しナチの口許に持っていってやる。
だが、こちらを怖がっているのか吐きそうにない。
「大丈夫だよ、ioらはずっと仲間だよ。」
日帝がなにを当たり前なことを言ってんだみたいな目で訝しげに見て来る。
そう、当たり前のこと。
「でも、さっき、、、ウエ゛」
なにかを思い出してしまったのか、喋りかけで黄土色の固形感があまり見えない液体を吐き出す。
あまり食べていないんね?
体を震わせ一生懸命嘔吐を止めようとしているのが見受けられる。
口を閉じているが口が膨らんで行きすぐに勢い付いた嘔吐物が袋の中に解き放たれる。
まだ、嗚咽を漏らしている為吐きそうなのだろう。
日帝と一緒に少年の背中をさする。
だが、ナチは目を瞑り怖がっている気がする。
喉部分が動いている為口まで這い出て来たやつを飲み込んでいるな。
口を開けさせ背中を撫でると、山芋のようなドロッとした粘液が高いモノが出て来る。
1度一気吐いたからか何度もえずき、胃酸を出す。
ナチがふとこちら見ると顔色を更に悪くしてしまって、俯く。
俯くことで重力にしたがい流れるままに嘔吐物がナチの黒い服を更に漆黒と化させる。
そのまま、また涙を流させてしまう。
日帝もioもどうしたらいいか分からず背中をさすり続ける。
段々と力の抜けていくナチを支え、完全に意識を失ったナチの顔を覗く、、、
終わり!
やばい、長くしすぎた。しかも長い割に吐いてるシーンが少ない。
ナチ1月30日誕生日って聞いて意気揚々と書いてたけど間に合わなかった。
ナチス設立記念日(?)
おめでとう御座います!
コメント
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リクエストなんですが、 韓国くん、台湾ちゃん、フランスをまだやってなかったら、お願いします!
ぐへへへへへ最高だぜぇ
多分初コメ この小説が好きすぎて何度も見返す自分が好きいる… これからも無理なく活動頑張ってください!✨️