あれから、あの一般兵はもう見なくなった。死んだのか、逃げたのか、逃がしてもらえたのか、は知らないが…まぁ、どうせ死んでいるだろう。まぁ、俺らを殴ったりしたわけやし俺はどうでもええんすけどね。
さて、話がズレてきました。
俺は過去に戻っているという大事なことを忘れていた。
過去に戻ったらみなさん、何をしますか。
そう。宝くじ&競馬をやりますよね。
G1、有馬記念、その他もろもろ当てまくるわ。んで宝くじ、番号はもう記憶済み。
3億いや、7億も夢じゃないッ!!!
全部ぶち当てたんねん
「ニチャア」
とても悪い顔をしている自信があります。
「ど、どうしたん。ショッピくん、なんか思いついたようなえぐい顔して…。」
シャオロンさんに見られていました。
え、はっず()
「今から俺は金持ちなんで、慕ってください。」
「は??」
おっと口が滑った。よく分からないっすよね。まあ、これから楽しみにしといてくれていいっすよ。
このことを思いついてから俺は、競馬をすべて当てている。チーノにはヤラセを疑われているが…失礼な話だ(事実)
宝くじもずっと当てて大金持ち…とはならず。
店員「…出禁で。」
「ふぁ!?!?」
出禁をくらいました。
と、そんなのほほんとしている暇はなく、 死亡まであと4ヶ月となってしまった。相変わらず元々信用してくれていた人以外とは話さず、総統様は総統様呼び。前俺らが襲われてしまったせいで、鬱先生とロボロ情報管理長と関わることとなってしまったが、あれからは、話すことも無くなった。チーノに「軍団で飯食いに行かへんか」と聞かれた時も「用事がある」と言い一緒に行っていない。ご飯は、完全食で済ませて訓練も1人でやって任務のツーマンセルの時はゾムさんかシャオさんかコネシマさんやから大丈夫。毎日朝早くから夜遅くまで訓練して、一般兵実力を認めてもらって…国民の皆さんにも愛想振りまいて…死なないために色々やった。書類もミスなくやったし…。
「…つかれた。」
徹夜は何日続いてるのだろうか。ちゃんと認められないといけない。でも、力をつけすぎると疑われてしまうから…
あ!その日に予定を入れたらいいんか!
コネシマさんかチーノと一緒にどっか行こう。そうしよう。
これでもし、犯人にされたら?
これは仕組まれているってことになっちゃうけども…。
「外資系。」
廊下を歩いていると、総統様に声をかけられた。出来ればあまり関わりたくなかった。
「なんですか。」
とびっきりの作り笑いで対応する。
「無理、してないか?」
「…無理ですか。」
いやお前のせいだよ。総統様が殺されかけるから!俺が大変な目にあうんすよ?分かってます?
なんて言えるはずもなく。
「最近…皆さんに追いつけるように頑張ってます。」
と嘘では無いことを言う。追いつきたい。認められて、疑われないようにしたい。生きたい。信じられたい。
「無茶しちゃダメだゾ。」
「承知してます。では、書類を提出しないといけないので。」
と言い、逃げるように去った。俺がこの人を殺してしまうかもしれないと考えると、辛かったから。総統様には忠誠を誓っていて、コネシマさんはこの人が大好きで…ここの幹部は全員総統様を信じていてついてきている。そんな大切な人を俺は…殺してしまうのだ。あと、4ヶ月で。ずっと、自分が死ぬのが嫌だということしか考えていなかった。だが、俺が、俺自身が忠誠を誓ったグルッペン・フューラーを殺そうとするなんて有り得ない。総統様を殺そうとしている時点で俺の事を信用してくれている人がいる時点でおかしい。
本当に…来てくれた人は俺を信用してくれてたのか、?
最後に、試しに来たのではないだろうか。
思い出せば、
副総統的な立場のトントン。
戦闘向きのゾム、シャオロン。
俺を連れてきた先輩のコネシマ。
1番仲良かった後輩のチーノ。
元から信用されてなかった…?
呼吸が浅くなり、過呼吸になる。
「ッぁ、ゲホッ、ヒュッ、ゲホ」
廊下にしゃがみこむ。息を吸おうとすると咳き込んでしまう。だからと言って吸わない訳にはいかない。
目の前がぼやけてきて、廊下に倒れる。
「ぁ、ッ」
書類、提出せなあかんのに。