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ギシッ‥。


2人の重さでベッドのスプリングが揺れる 。横には乱雑に脱ぎ捨てた服‥。

あの後、急かされるように寝室へと連れて行かれ‥


今、自分の上に覆い被さる祐希さんを恐る恐る見上げる。欲望をまとった瞳と対峙し、耐えきれず視線を外すと‥ベッドの上に無造作に転がるボトルに目が止まった。



これから始まるであろう行為を否応なしに連想させ‥ドクンと身体の芯が疼くのを抑えるのに、精一杯で‥。



しかし、身体は正直だ。すぐに俺の意思を裏切る。


「くすっ、さっき出したのにもう固くなってんじゃん‥期待してるの?」



俺の身体の変化にいち早く気付いた祐希さんが意地悪く笑う。



「やっ‥見んといて‥///」



堪らず祐希さんの顔を覆いたくなるが、すぐさまその手を握られ‥ペロリと舐められる。そして、掌から腕にかけてゆっくりと赤い舌がなぞっていく‥。時折、噛み付くように吸われ‥赤い個所がまた増えていくのを感じた。



「だ‥め‥これ‥以上‥増え‥たら」



必死の思いで懇願する。毎日つけられる赤い印をどこまで隠し通せるか分からないのだから。

祐希さんだって困るはずだ、なのに‥。


「ぢゅっ‥なんで?藍は俺のものだろ?俺のものだから印をつけられて当然だろ?俺の所有物なんだから‥」


「そん‥な‥」


「もっとつけてあげる‥他の誰にも渡さない。俺以外は許さない‥俺の愛以外は受け入れられない身体にしてあげる‥ねぇ、藍?」



腕の至る所に赤い印を刻んだ後、祐希さんが妖しく微笑む。


「藍‥うつ伏せになって?」



「‥‥‥‥うん」



ここまで来たら従うのが賢明だろう。震える身体を起こし、指定された体勢へとなる。



「いい子だね‥ほら?もっとお尻突き出して?よく見えるように‥」



その言葉に羞恥心が伴うが‥上半身をベッドに沈ませ、より一層お尻を突き出す格好となる。



「よく見えるね。ん?藍、震えてる?大丈夫‥気持ちよくさせるだけだから‥」



背中をツーっと長い指先がなぞり落ちていく。ゾワゾワとした感覚に思わず吐息が漏れてしまう。

反応を楽しむように滑らせた指先は、お尻で止まり感触を楽しむように揉みしだく。


暫くその行為が続いたが‥急に両手で双璧を押し広げられ、中心部に熱い吐息を感じた瞬間、腰を引いて逃げようとするも手遅れだった‥



「やっ///それ、いやや‥///」


俺の苦手な行為。頭を振って拒絶するが、


「大丈夫、解してるだけだよ‥クチュ‥‥らんのココにも俺の印がつけられたらいいのに‥‥全部、見える所も見えない所も‥」




そう呟くと、祐希さんの熱い舌が内部に侵入する。堪らず腰を引くが‥その腰を強く掴まれ、身動きが取れない。



「ジッとしてて。俺がいいって言うまで」



それはほんの数分だったのかもしれない。しかし、身体が強張り息を呑む俺にとっては長い時間のようにも感じた。



その後も周辺を丹念に舐められ‥吸われ‥


「はぁ‥たくさん印付いたな。俺にしか見れない場所♡」


満足気な言葉を呟き、ようやく解放される。


「藍、こっち向いて‥‥ふはっ、凄い濡れてる‥そんなに気持ち良かった?」


仰向けになった俺の中心部を見つめながら祐希さんが笑う。


「嫌だ、嫌だって言いながら藍は感じるんだもんな、いつも‥」



「ちゃうも‥ん///」



思わず否定してしまう俺の言葉を聞いて、祐希さんがニヤリと笑う。嫌な予感がする。こんな表情の時の祐希さんは手に負えない。



「ふーん、そっか。感じてないの?藍が素直にならないなら‥仕方ないな。今日はこれでおしまいにしよっか? 」


「えっ‥‥‥」



思いがけない言葉に戸惑ってしまう。途中で止めたことなど、一度だってなかったのに‥

しかし、戸惑う俺をよそに‥もうすでにベッドの傍らに腰掛け、脱ぎ捨てていた服を集めだしている。背中を向けているため表情は見えない。



本気なんかな‥。



このまま、終わるん?‥。



ドクンと体の芯が疼き出す。先程まで弄られていた部分が熱い。


無理‥。もうすでに淫らになった身体は彼を求めているというのに‥。



「ゆ‥祐希さん?」



「ん?」


「‥ほんまに‥やめる‥ん?」


「まぁね、藍も嫌なんだろ?ほら、先にシャワー浴びていいよ?それとも俺から先に入ってもいい?」


「‥‥‥‥‥」



振り向くことなく、返事をする祐希さんの背中を見つめる。


どうやら本気のようだ。



すぐにでも立ち上がろうとするその背中に半ば泣きそうになりながら、意を決してしがみついた。



自分の心臓の音がやけに響いてうるさい。




「い‥嫌や‥ゆう‥きさん‥しよ?」


「いいよ、無理しなくて‥」


「無理ちゃう‥このまんまは嫌‥ゆうきとしたい‥続きしよ?お願い‥」


「ふーん‥」



俺の言葉は途中から泣き声のようになっていたのかもしれない。

何故か‥わからないが‥見捨てられるてしまうような‥そんな不安が胸を掻き立てるのだ。

すがりつきたくて堪らない。

どうしてこんな想いが沸き起こるのか‥。



それでも、俺の声にやっとこちらを向いてくれた事が嬉しくて、首に両腕を巻き付け抱き着いた。綺麗な胸元に 頭を擦り付ける。



「藍‥したいの? 」


「うん‥したい」


「それならもっと言ってくれる?言葉にして‥。何が欲しい?」


「‥ゆう‥きが、欲しい、」


「俺のなに?」


「‥挿れて‥俺ん中に‥きて‥」


「俺が好き?」


「好き‥一番好き‥」


言葉にすればする程高ぶる感情を抑えることが出来ず‥想いを伝えながら、自ら祐希さんの膝の上に跨がった。

祐希さんのそこも熱く屹立して‥その部分に自分のも重ね合わせ擦り付ける。


くちゅ、と卑猥な音が静寂な空間に響き渡る。




「きも‥ちいい‥ゆうき‥はや‥く挿れて‥」


「可愛いね、らん♡挿れてあげる」



期待に揺れる臀部をスリスリと触られ‥それだけで腰が浮いてしまう。


もっと欲しい‥



既に羞恥心は跡形もなく、あるのは貫かれたいという淫靡な欲求だけ‥




自らの臀部を押し広げ、祐希さんの陰茎に押し当てる。入り口に触れただけでも、熱い熱量に期待が膨らむ。



「ヤバいね、らんのここに挿れたら溶けそう‥」



「きて‥ゆうき‥愛してる‥」




「‥もう俺から離れない?俺だけ見てくれる?」


「おる‥ずっとおる‥ずっと‥」



「くすっ‥その言葉を待ってたよ‥らん♡




もう離さない。




俺のところに堕ちておいで‥




そうすればずっと愛してあげる‥」






繰り返しそう呟く祐希さんの言葉を‥



甘く噛み締める。





そして‥


性急に掻き立てられた欲望に煽られていた俺は‥




その後の祐希さんの



意味深な笑みに気づく余裕もなかった‥。




“堕ちる”という言葉の意味も‥。


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