二人は自宅に戻った。
「マヌヌうがい手洗いしろよ。」
「何それ?」騎士は呆れたが見本を見せた。
「惑星人でも風邪ひくだろやってみな。」マヌヌは見よう見まねでうがい手洗いをした。
「俺スイーツ作りできるからさ同居記念で作ってやるよ。」
「同居記念?私を飼った記念ってこと?」マヌヌの言葉にドキッとしたが「まぁそうかな。」と微笑んだ。
「スイーツか何年ぶりかな。」
「食べるの久々なんだね。」
騎士は生クリームを味見した。
「騎士クリームついてるよ。」マヌヌは騎士の口についた生クリームを舐めとった。
「て、手で取れよ。」
「私の惑星では普通だよ。」
心臓が張り裂けそうなほどバクバクと鳴った。
「で、出来たから食べなよ。」
「いただきます。」騎士は顔を逸らしてケーキを食べた。
「美味しい騎士上手いっぴね。」
「よ、良かった。」
「何どもってるの?」ケーキをごくりと飲んで「お、お前が誘惑的だからさ!」
マヌヌはキョトンとした表情で騎士を見つめた。
「誘惑的?何それ美味しいもの?」
「この無頓着…。」騎士はがっくしきた。
「うーんなんか眠たい…。」
「歯磨けよ虫歯になるぞ。」無理やり口を開けさせてマヌヌの歯を磨いた。
「〇△※☆。」
「静かにしろはい唾出しておいで。」マヌヌの顔が苦虫を噛み潰したような状態になっていたが騎士はこれも愛おしく感じた。
「お前雌だからもうちょっと身だしなみ気をつけろよ。」
「へーい。」マヌヌを寝かしつけて騎士はバイト先のコンビニに向かった。
「騎士君何か疲れた顔してるよ。」
「いや大丈夫です。」レジに入り接客をした。
バイトが終わり帰宅した。
「お帰り騎士。」
「お前な、何で全裸なんだよ!?」騎士は全裸姿のマヌヌを見て驚いた。
「私の惑星では寝る時は全裸なの。」
「ふ、服着ろ!」
ムラムラする感情を押し殺しタンスから服を出して着させた。
「着なきゃ駄目?」
「当たり前だ大事な同居人だからだよ。」マヌヌの頬を両手で掴んだ。
「騎士。」
「これ以上俺の心をかき乱すなよマヌヌ。」と呟いて唇を寄せた。
「騎士(ないと)…私。」
「何だよお前らしくねぇスキンシップ好きだろ。」騎士に唇を奪われたマヌヌは目を見開いた。騎士の唇が深まるタイミングで軽く押した。
「騎士(ないと)らしくないよ甘い言葉言うなんて。」
「それはお互い様だろ。」と言って笑った。
「私を助けてくれてありがとう。」
「放っておけなかっただけだよ。」マヌヌは初めて照れくさそうに笑った。