至る所が痛い、お酒の飲みすぎで痛いと思われる頭と泣きすぎて痛い目、鳴きすぎて枯れた喉、激しく求められ鈍い痛みがある下半身。
あれから何回求められたか、4回目から数えてない。
気絶しては快感で起こされるを繰り返し最後は柄にもなく年下のふたりに泣きじゃくりながら許しを乞いていた。
倦怠感からゆっくりと現実に戻される、うぅ、と目を開けると
ガビガビぐじゃぐじゃの体は綺麗にされてシーツも新しいものに交換されていた。
しかし、服は着ておらず腰あたりに綺麗な毛布がかけてあるのみだった。
うつ伏せから目を覚ましゆっくりと起き上がる、声は酷いものだ、カスカスで辛うじて喋れる程度。
3人程寝れる大き目のベッドには自分しかおらず、朝方まで激しく腰を振っていた2人は何処へ、、
ぼーっと隙間の空いたカーテンから差し込むあかりを眺め考えていると、カチャリとドアが開く音がした。
ん?とゆっくりと振り返りドアを見つめると、ポカリとゼリーが乗ったお盆を両手で持ち「大丈夫っスか?」と歩み寄るMENの姿があった。
「……2人は?」
ケホケホッと咳をしながら目線をカーテンに戻しMENに聞く。
「さっきまで名残惜しそうに隣にいましたよ。でも、急遽仕事入って出ていきました。」
「……そう」
ギシッとMENがベッドの端に座りサイドテーブルにお盆を置く、ポカリの蓋を開けぼんじゅうるへ渡す。
「ありがとう」と受け取りそれをゆっくり飲み干す、途中喉の痛みでむせてしまい少し口から顎下までポカリが零れてしまう。
「あっ……こぼしちゃった、ごめん」
とMENの方を向くと、見覚えのある色に染まった瞳と目線が合う。
「っ……め、MEN?」
「あなたも、本当に人が悪い、、」
ギシッ
ベッドが軋み、MENの唇が自分のそれと重なる。
「っん……」
ゆっくりと身体がベッドに沈み、覆い被さるようにMENがキスをしてくる。
ヌルりと舌が入って来て、もう!また!?MENもなのか?
と「んんんー!」とMENの胸を叩く。
「っはぁ」
「……俺はだめなんスか?」
「っ、あ、あのねえ〜、あの二人も別に許可した訳じゃないからね、気づいたらあれよあれよと……」
はぁ、と息を吐き、MENの頬をペチペチと叩く
「てか!なんで助けてくれないのさ!おんりーもMENもゲームに夢中で全然気づかんし!」
「いやー、それは、すみません、」
悔しそうにしてるMENに、ぼんじゅうるは「てか、MENらしくないな」と手で体を押し返そうとするが、その手を掴まれる。
「ぼんさん、あなただけですよ知らないの、俺たち4人公平に口説いてたんですけど?」
「…………は?」
「鈍感もここまで来ると腹立つなぁ〜」
何言ってんの?こんなおっさんのケツ、皆して狙ってるってことなの???
「はい、そーっすね、あの二人は待てが出来なかったみたいですが」
やばっ心の声が漏れてたみたいだ、
MENはスラスラと爆弾発言をしていく。
「め、MEN、とりあえず、もう、今日は帰るよ。俺の服知らない? 」
このままここにいたらやばい気がして、MENから視線を逸らす。
「あー、ぼんさん、しばらくここで過ごすことになってますんで無理っすね。社長命令ってやつです。服も今洗濯中だし、残りの服は今日ドズルさん達が仕事帰り持ってくるそうですよ?」
あーーー、どうりでこのハウス生活感あるのかーーー、
とか考えながらチラリとMENを見ると、なによ?と軽く唇を合わせてきた。
チュッ
チュッ
と数回触れるキスをした後に首筋にキスマークを1つ残された。
「っん、、ちょっ、なにすんの、跡残さないでくれよ、」
「ふふ、それで言っても説得力ないっすわ」
「え?」
MENに触られる箇所に視線を移すと
至る所に噛み跡やキスマークが付いていた。
昨夜の事情を思い出して顔を赤くし毛布に潜り込む。
「っーーーー!!」
「ふはっ!おもろ!ぼんさん可愛っすね」
MENは毛布を軽く剥くと顔を出したぼんじゅうるの唇にまたキスをした。
「……ぼんさん、いいっスか?」
「っ、」
MENはぼんじゅうるの手を掴み、自身の張り詰めたそこに導く
布越しでも分かるほど熱を持っていた。
こんなおっさんによく欲情出来るね、と顔を上げると
そこには恥ずかしそうに顔を赤め、捨てられた子犬のように眉を下げているMENの顔があった。
「っ、まだ、その、きついからさ、、優しくなら、その、いいですけど、、、っ」
と言い切る前に深く口付けされたのであった。
「あっ、あーー!あっ、、ま、、まって!MEN!早いっ!深っ!!」
「やべっ、気持ちい、なんだこれ、はっ、はっ」
まるで交尾のようなそれ、ぼんじゅうるは太く長いMENのそれに激しく突かれ枕に顔を埋めながら叫ぶ
「ぼん……さ、まじ、最高ですわ、あんた。」
「っあーー!そこっ。あっあ、んんん!!イクイクっ、いくからっダメっ!!!!」
ビクビクと白濁を吐き出しオスを誘う表情でMENを見つめる
「め、MEN、もう、少し休ませてよ、」
「……むりっすね、朝起きて出来上がってるあんたら見た時、マジで腹立ちましたもん、まだまだ抱き足りんですわっ」
言い終わると同時にグボッと入り込むMEN
ぼんじゅうるはその快感にもう、頭がおかしくなっていた
「んぁ、ぁあ、あ、あ、あ、」
「可愛いっ、その声、腰に来る、、あんた、本当に男っすか?」
白い肌、細い腰、締まりのいい穴
「声だって、ヤッてる時はこーんなに、可愛いのなんなん?」
「あっ、MEN、め、MEN!そこ、そこ、気持ちいっ、ぁあ、」
もっと、もっととついに言ってしまった。
それを聞いたMENはニヤリと笑い「俺のが1番でしょ?ねぇ」と聞く「うん、そうだから早くっ」と言いそうになった瞬間、後ろのドアがガチャリと開いた。
「MEN……何回やんのさ、そろそろ変わってよ」
「……ちっ、あと少しだったのによっ!!」
ぐぢゅ!
ドア枠にもたれ掛かるおんりーの声にブツブツ文句を言いながらラストスパートをかけるMEN。
激しい、激しすぎる、早いっずっとこのペースで腰を打ち付けられている。
最後に大きな衝突と、1粒もこぼさないぞ、必ず孕ませてやる、というかのように1番奥に出される。
ドクドクと大量の熱い精を出された。
「っあ、、あっ、、」
「っふーーーー、こぼすなよ、ぼんさん、全部飲めよ?」
少し荒々しい言葉と一緒にグリグリと仕上げの擦り付けをされる。
ごぼっ、と抜かれると、ブルっぼぼっと下品な音と共に白濁がこぼれ落ちてくる。
それを見ていたおんりーは
「ぼんさん、零すなって言われたでしょ、悪い子っすね」
息を上げ潤む目でベッドへ乗ってくるおんりーを見つめる。
ぁあ、本当にこの子達はこんなおっさんに欲情してる、皆同じ目をしている。食い尽くすような熱に浮かされた熱い目。
ブルリと背筋に走るそれは歓喜の震えか、これから始まる快楽地獄への恐怖か、、ぼんじゅうるはわからない。
ドズルさんのそれは抱擁力があり安心感があり
おらふくんのそれは若々しく覚えたての快楽に振り回せている庇護力が出るそれで、
MENのそれは雄々しく力強く
そして、おんりーのそれは……
「っうううう!本当に、おんりー!本当にお願い!!早くっうううっ!!」
「んーーー?どうしようかなぁ〜」
「おんりーねちっこいねぇ〜ぼんさんどんまい」
ケタケタ笑うMENとイキそうになる度に腰を止めるおんりー
こんな可愛い顔して本当にねちっこい!!
しかも、確実に俺のポイントを押さえて突き上げてくる
あと少しでいけそうなのにイカせてくれない
「おんりーっ、お願い、イきたい!イかせて!っうぁ」
「んー?聞こえないなぁ」
ニヤニヤと笑いながらゆっくりと少しずつ動かされる。
自分でイこうと手を伸ばすと、その手をMENに力強く拘束される
イきたい!
それしか頭にない俺は自ら腰を振り出す。
「っは、、、ぼんさん、かわいっ、そんなにイきたいの?」
「どこもかしこもダラダラじゃないっスか、くくくっ」
おんりーは惚けた顔でぼんじゅうるの乳首に口を寄せ、べろりと舐める
その快感にさえ腰に来る、でも、イけない!
「っあ、あ、あ、め、MEN助けてっ」
「っ!?」
ぼんじゅうるは先程までの強い快楽が脳裏によぎる。
自分の顔の横にそびえる雄々しいMENのそれをうっとりと見つめる。
そして、何を思ったのかぼんじゅうるは、ペロリとそれを舐めた。
「め、MEN、これ、ほしっ、、たのむ、お願いっあ、あ、あ!」
「うっわぁ、、やばっ、、ぼんさん、えっっろ!」
ペロペロと自身を舐めるぼんじゅうるの両手を解放すると、MENは優しく頭を触る
「うまいっすか?ん?」
「ぅっ、んっん、はぁ、やく、イかせてぇええ!!?!?」
それを言い切る前におんりーが下から強く突き上げた
「こらこら、おんりーちゃん、やきもちかい?」
「MEN、今俺の番でしょーが、ぼんさん返してよっ」
「ぁあ、あ、おんりー!そこっ!ぁあっっんんんんんー!」
下からはズボズボと突かれ
自身の口の中にはMENのそれが入れこまれた。
(ヤバいっ、目がチカチカする、、息、できないっ)
下からも上からも卑猥な水音が響く
「はっ、はっ、ぼんさん、出しますよ、、どこがいい??」
「っあ、あ、そ、そどっ!そどにだじでっ!」
中は嫌だ、頭が真っ白になる!熱いそれがお腹の中に広がるあの感じは覚えてしまうとやばい、本当に戻れなくなるから、だから、外に出して欲しいっ!
そう訴えるもおんりーはニヤリと笑い
「そっすか、なら、中で出しますねっっ」
びっゅる!!
「あっん、んんあ!!!??なっで!?」
「うおー、すげっ、めちゃくちゃ痙攣してるっ気持ち良さそっスね、ぼんさん」
ぼんじゅうるは容赦なく中に出され、身体がびびびっと痙攣する。
目の前がホワイトアウトし、2人の会話が遠くに聞こえる。
顔には生暖かい雄の匂いがする精液がボタボタとかけられ、MENも果てた事が分かる。
そして、 MENが可愛い可愛い、と唇を何度も重ねてくる感覚と
ゆるゆると腰を振り最後まで中に出し切ろうとするおんりー
ぼんじゅうるは、やっと終わったと身体から力を抜く
「おっと、、はっ、はぁー、ありゃりゃ落ちちゃったか〜」
ガクりとベッドに沈むぼんじゅうるから自身を抜く、
その後ゆっくりとおんりーは息を整える
「おんりー、少しは加減してあげなきゃかわいそーよ?昨晩も2人からされてんだからさ、」
「……よく言いますは、、あんただってヤりたくて仕方なかったくせにさ、それに朝、部屋から出てきたドズルさんに、めちゃくちゃ怒鳴り散らしてたじゃないッスか 」
「そりゃ、ねぇ、こんだけ皆で我慢してて平和条約結んでたのにあーんなに簡単に破る2人が悪いっしょ、、、ま、そのお陰でこうやって美味しく頂いていますがね〜」
「……てか、おらふくん元気よすぎじゃなかったですか?あれ、止めなかったらどーなってたんですかね〜」
おんりーは、サイドテーブルに置いてあるポカリを数口飲み、それをMENに渡す。
MENもそれを数口飲む、その後再度ポカリを口に含み、力なくダウンしているぼんじゅうるの顔を包み込み口移しで飲ませた。
「っん、ん、ぁ」
コクコクと動く白い首の喉仏を見ながら、2人はズくりと下半身に熱が集まる感覚を覚える。
「まーー、気持ちは分からんでもないけどね」
「そうですね……」
これ以上は、流石にぼんじゅうるが壊れてしまう。
ただでさえ歳も歳だし、体よわよわおじ様なのである。
おんりーは、「シャワー浴びてきます、ついでに濡れタオル持ってきますわ」と席を立つ
MENはそれに「おー、たのんまー」と手を挙げながら、再度ぼんじゅうるにポカリを飲ませていた。
『っぐぅ、、な、やめっ、もっ、、なにして、うぅう、おらふくんっ腰っ、、、と、止めてっ!!んあ!助けて、おんりー!MEN!ぁあ!』
朝方目を覚ましたおんりーは、毛布を求めて例の部屋の前に来た。ドアを開けようと取っ手に手を乗せた瞬間、中から助けを求める色に溺れたぼんじゅうるの声を聞いた。
おんりーは、「はぁ?」と頭が怒りに染まった。
あの後、おんりーは結局MENと二人でお酒をたらふく飲みリビングのふかふかカーペットの上で寝落ちしてしまったのである。
そういえば、昨日は忘年会だったなー、あー、楽しかった、と昨日のみんなの様子を思い出しながらフラフラと動き出した、横ではスヤスヤと寝ているMEN、風邪ひくといけないなと寝室から毛布持ってこよっとそこに向かった……が、、中から聞こえてくるのは夢の中で何度も想像し何度も自身を慰めた愛しい男の声だった。
勢いよくドアを開けようとした時、ガチャリと中からドズルが出てきた。
その瞬間、こもってあまり聞こえなかったその声は、解き放たれたようにリビングまで響き渡る。
「「ぁぁぉああっ!やっ!気持ちいの、も、やだっ!!!ぁっあっあっ!いくうううぅ!」」
カッと顔に熱が溜まり出てきたドズルを睨みつける
「話が違うじゃないですか……ドズルさん」
「……本当にごめん、やーー、無理っしょあれで突っ込むなって言われるの……」
上半身は裸で前が開ききったズボンを履いている、乱れた格好のドズルは右手の親指でベッドをクイッと指さす。
その先には全裸で乱れるぼんじゅうると、それに組み付き何度も何度も腰を打ち付けるおらふくんの姿があった。
びくびくと身体を震わせ射精するぼんじゅうるのソレ、「ぁあ、勿体ない! 」とぼんじゅうるの顔にかかった精液をべろりと舐めるおらふくん。
「やー、若いってすごいわ、俺はそろそろ仕事行かなきゃなのよ、急遽案件入ってさ、おらふくんも昼過ぎに案件入っててそろそろやめよーかって言ってんだけど、なかなかぼんさん離してあげなくて……どーしよーかなーってなってた所」
やれやれと首を振りながらおんりーごめんねーとヘラりと謝るドズル。
おんりーはそんなドズルに怒鳴ろうとした、その時自分の背後からMENの怒声が響く
「ごら!!てめぇーら!何やってんだよ!!」
「っ、?あ、あれ?おんりーとMEN?」
中で最後の中出しをしたおらふくんがビクリと振り返っていた。
そこからはMENとドズルさんの大喧嘩、、おらふくんも我に返りやばいやばいとぼんじゅうるに何度も謝っていたが気を失ったぼんじゅうるはピクリとも動いていなかった。
「みんな、とりあえず、ぼんさん風邪ひく前に綺麗にしてあげましょう」
おんりーは、はぁーと深くため息をついて提案した。
ドズルとおらふくんはいそいそとシャワー室からタオルやらなんやらを取り出しぼんじゅうるの体を拭く、
途中、快楽の名残で「んぁ、」と反応するぼんじゅうるに、
皆、生唾を飲み込み「いかんいかん」と首を振る。
ドズルがぼんじゅうるを優しく抱えあげシャワー室へ向かう、
おらふくんはベッドシーツを交換し終わるとそのまま2人を追いかける様にシャワー室へ向かった。
途中MENの「風呂場で襲うなよ!」という怒鳴り声を聴きながら。
シャワー室ではドズルがぼんじゅうるの身体を支えて、おらふくんが身体を洗っていた。
お腹を壊すといけないと、ぼんじゅうるのそこから自分たちの出した精をかき出す。
何度も喘ぐぼんじゅうるに、どんな罰よりこれで抱けないのがキツかったと後に2人は語っていた。
「これは、生殺しだよ……」
「あのね、おらふくん、君絶倫にも程があるよ」
ぐったりとしたぼんじゅうるを優しく抱え直し、寝室へ戻りながらドズルはおらふくんの下半身を指さしながら言う。
「だっ……だってぼんさんが、あまりにも、その」
「そうだよねー、ぼんさんが悪いよね、えろすぎるもんね」
寝室のベッドにぼんじゅうるをゆっくり下ろすと優しく毛布をかける。
身体中に残した行為の跡をそっと撫でながら、ドズルは口を開く
「俺は後悔してないよ、、、目を覚ましたあとの、ぼんさんが何言うかすっげぇ怖いけどね、、、少し、 」
「……ぼ、僕も後悔してないです!ぼんさんには悪いけど………」
んんっと身動ぎ柔らかなシーツに頬を擦りながら、安心したように眠るぼんじゅうるに2人は静かにリビングへと向かった
「っで?何してんすか2人とも、、」
リビングでは昨日の残った酒をちびちび飲むMENと、2人を腕を組みながら睨むおんりーの姿があった。
2人の前でドズルとおらふくんは申し訳なさそうに頭を下げる
「本当に、申し訳ない、、」
「いや、申し訳ないって……ぼんさんは?同意してんすか??」
おんりーは、ドズルの言葉に被せるように続ける
「………」
「……ちっ!!……はぁーー、あんたら、本当に、、そういう感じでするんすね?それでいいなら、今まで平和的に我慢していたのがアホらしいわ」
MENは、大きな舌打ちをして頭を抱える
「ぼんさんの優しさに漬け込むのは違うと思いますよ……」
おんりーは、メガネをクィと指で上げるとドズルを睨む
「……おっしゃる通りです」
ドズルはぼんじゅうるという生き物をそれはそれは知りまくっている、何が好きで、何が嫌いで、どんな性格で、最近よく食べるものまで、とにかく知っている。
だから、1度流せばこちらに乗る事も分かっていた、快楽に弱いことも、
「……2人がそれなら、こっちももう、我慢しませんからね、文句なしですよ?」
「とりあえず、2人は今から仕事ッスよね?ぼんさんはこっちで見ときますんでどうぞ、行って来てください。」
おんりーとMENは玄関を顎で差し、早よ行けと睨む。
「ごめんなさい……行ってきます」としょんぼり出て行こうとするおらふくんと、「あ、そうだと」振り返ったドズル
「ここのハウス、正式にドズルメンバーのハウスになったから、これ合鍵ね〜。」
チャリンと4人の手に真新しい鍵が渡される。
どうやら賃貸だったハウスを、正式に買い込み5人専用のメンバーハウスにしたらしい。
ここの建物は本社とそれぞれの自宅の中間地点にあり、仮眠やメンバー同士の会議や、配信で使って欲しいとの事だった。
もちろん5人専用ルームとなる為、他のスタッフが勝手に使わないように鍵は5人のみが所持する事になる。
「……あんたって意外と権力使うタイプなんスね」
MENが、ニヤッとドズルを見る。
「まぁー、あの人限定でね」
(ぼんさんを入社させたのも結構周りから反対されてた、けど権力で入れ込んだし、スタッフ達も俺がぼんさんを好きなの知ってるみたいだし……まぁ、鈍感すぎて本人は気付いてなかったけどね)
ドズルはクククッと笑うと「帰りぼんさんの生活用品移しに来るから」と手を振り外に出た。
ドズルは気づいていないが、ぼんじゅうるがいない時はドズルという男は結構ピリピリしている、仕事でも常に気を貼りスタッフから少し距離を置かれる日もある。
しかし、そこにぼんじゅうるという男がポンっと置かれると、これまたガラリと変わるのだ。
言わば、ドズルにとってぼんじゅうるとは安心剤なのだ、その事を知っているスタッフは、ぼんじゅうるには悪いが仕事が円滑にまわるよう「ありがとうぼんさん!」と餌を巻いたのである。
ハウス自体はドズルのポケットマネーで買い込んでるし決して会社のお金を不当に使っているわけではない。
しかし、ぼんじゅうるが最近よく引っ越したいと言っていた為、急遽スタッフに頼み書類やぼんじゅうるの現住所の変更や賃貸契約の解消などを勧めてもらったのは少なからず私情で権力を使ったと言える。
「ぼんさんが引っ越す前で本当に良かったわー」
「あー!今日はさいこーな日だなー!」と天高く伸びをし、ドズルは仕事に向かったのであった。
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最高すぎて何度も読み返してしまいます

うん。良き。好き