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『どうしてこんなことしたの?』
「……は、はい、すみません……」
『すみませんじゃなくて。なんでこんなことしたかって、聞いてるんだけど』
「……え、あ、はい……すみません、えっと、」
『謝れって言ってんじゃないの。理由!!』
「………………あ、ぇ…………っ、」
『さっさと答えろよ。……口ないの?』
「…………っは、はぁ、はー…………」
ベッドから飛び起きて、辺りを見渡す。夢、夢か。汗でびしょびしょになったスウェットが気持ち悪い。心臓が痛いくらいに脈打っていた。
ほんとうに全部、夢の中だけだったら良かったのにな。残念ながら今日のは夢でも、起きたことは現実だ。 入社数ヶ月の俺のミスなんて、不注意意外に原因があるはずないだろ、もしくはお前の教え方が悪い、そういってやれれば、いくらか楽だっただろうか。
「……はあ…………会社、行きたくないな……」
ため息をつきながら、起き上がる。くらり、ほんの一瞬、視界が揺れた。DDと別れてから、死んだみたいに眠ったはずなのに、ちっとも眠れた気がしない。こんな夢ばかりみていれば当然か。
スマートフォンを見れば、DDからメッセージがきていた。これも見ずに眠っちゃったな。ちゃんと帰れた? そう、DDに聞いたのは俺なのに。帰れたに決まってるだろ。子供扱いすんな。DDからは、そうやって、なんとも子供っぽい返事が返ってきていた。