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ワールドトリガー
風間蒼也 様との夢小説
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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 任務帰り、帰り道はふたりきり。
夜の街は静かで、遠くに虫の声が響いている。玉狛支部の灯りがどんどん遠くなって、代わりに星の数が増えていく。
 「……疲れたか?」
 風間さんの声が、隣から聞こえた。
 「ううん、大丈夫。風間さんが一緒だったし」
「……そうか」
 いつもと同じような会話。でも、今日の空気は少し違った。
ふと立ち止まった風間が、澪の腕をそっと掴む。
 「……ちょっとこっち来い」
 「えっ、え?」
 人気のない公園のベンチ。風間さんは黙って腰を下ろし、ポンと自分の隣を叩いた。
 「……澪、」
「な、なに?」
 「最近、やけに他の男と喋ってないか」
 胸がドクン、と鳴った。
 「……それ、嫉妬?」
「さあな」
 風間は視線をそらし、わざとらしく低く笑った。
 次の瞬間、澪の顎がそっと持ち上げられる。
 「でも――これは、おれだけの特権だろ」
 唇が重なる。
軽く触れるだけのキス……じゃなかった。
 ゆっくり、深く、熱が伝わってくる。
唇だけじゃない。指先が首筋をなぞるたび、全身がじわじわと溶けていくみたいだった。
 「……っん……ふぁ……」
 ようやく離れたとき、澪は肩で息をしていた。顔は火照り、目の奥までとろけそう。
 「……びっくりしたか?」
「な、なにそれ……反則……」
「おれが本気出したら、こんなもんじゃないぞ」
 風間の声が低く響いて、またキスの続きを予感させた。
そのまま澪の耳元で、彼はそっと囁く。
 「もうちょっと、大人にしてやるから。……逃げるなよ」
 その言葉のあと、風間の手がそっと澪の頬をなぞる。
そのまま、顎をすくわれて――もう一度、深く口づけられた。
 最初より、ずっと濃くて、ゆっくり。
ただ唇を重ねるだけじゃない。
唇と唇が絡み合って、優しく、でもどこか焦れるような熱を含む。
 澪は目を閉じた。何も考えられない。ただ、風間の指先、体温、呼吸が、すべてを支配していく。
 「……ふ……っ、ん……ぁ……」
喉の奥で漏れた声が恥ずかしくて、顔を背けようとすると――
 「隠すな。声も、顔も……ちゃんと見せろ」
その声が、耳に触れただけで震えた。
 「……可愛いな、おまえ」
熱のこもった吐息が首筋に触れた瞬間、びくりと体が跳ねる。
そのまま、耳たぶに柔らかく歯が触れ――
 「……ひゃっ……や、だめ……」
「敏感なんだな、澪って。知らなかった。……もっと、教えてくれよ」
 ゆっくりと、でも決して逃がさない腕に抱かれて、
澪は少しずつ、風間にほどかれていく。
 言葉じゃなくて、指先で。
まなざしと吐息で、澪のすべてを包み込んでいく。
 「……澪、おれだけを見てろ」
「うん……風間さんだけ、だよ……」
 夜はまだ深くなる。
澪の瞳に映るのは、ただひとりの恋人――風間蒼也だけだった。