俺は最近周囲から引かれている。
何故かはとうに忘れてしまった。
俺は大の車好きだった。
俺には嫁が居た。彼女は優しかった。
それは高校生の時。
その日の情景はしっかりと覚えている。
十月二十七日。雪が靡いていた。運命の日だった。
高校は第一希望に落ちた為に、
第ニ希望の偏差59程の学校に挑む。
結果、楽に合格した。新潟の田舎学校だった。
そこから様々な出来事を経て、二学期中盤。
俺のクラスの陽茉梨という人物に惹かれた。
彼女は所謂「高嶺の花」的存在だった。
当然片思いで、彼女との妄想を膨らませ、
日々を過ごして行く。
ある日、人生を変える出来事が起こる。
俺には親友が数人いる。
そして今日は彼らとスマホゲームをした。
ここでは賭けがされ、「負けた人は陽茉梨に告白」
という幼稚な*罰ゲーム*だった。
俺は苦手でボロ負けをカマしてしまう。
ということで告白することに。
俺は顔を赤らめながら告白をする。
するとまさかの了承を得た。
彼女曰く「罰ゲームでしょ?可哀想じゃん」だと。
それで付き合って…プロポーズをして…
俺は車好きなので彼女をよくドライブに誘った。
結婚したものの子供は要らないと言うので
子供なしだった。田舎だから批判もされたが、
右から左に流していた。
そんな幸せだったある日。
ここらへんの記憶が曖昧だった。
彼女を誘ってしていたドライブまでは覚えている。
休憩に寄ったコンビニも、ガソリンスタンドも。
でも、途中から思い切り記憶がない。
大きい音と悲鳴が聞こえてから一切ない。記憶が。
何かに*引っ掛かった*気がする。
医師に何かを告げられた気がする。
その時聞こえたものを紙に書いてみると、
「あなたは、奥さんとドライブをしていた時に、
✕号✕視の車と✕つかりました。
✕さんはお✕くなりになりました。」
その日以来、彼女は帰って来なくなった。
何故かは最初は分かっていたものの、
今は一切分からない。
何故帰って来なくなったのか問いかけている。
宇宙に聴いても、大地に聴いても、出なかった。
そんな今日も彼女のLINEに話しかけた…
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