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ピデピー
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#衝撃のラスト
山根利広
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見えない存在に憑依されて、そしてこの家も家族全員の平穏な日常が崩れ去ってから二ヶ月程が経った。
けど、事態はエスカレート、最悪な状況になるばかりで俺の背後に棲む【何か】はずっと全身を蝕んでくる、もう益々本当の自分が分からなくなる。
「………………………」
「エルヴィン…………益々別人に成り代わってるみたい……まるで二重人格のような……」
「ええ」
そんな状況から変わらずのまま、ただ時間だけが過ぎ去っていく。来るのを待っていると、玄関のチャイムの音ガ聞こえた。
「あら、どうやら来たみたいね」
そう言って母さんが玄関先に向かうと、其処にはとある専門家の人達が数人居た。
「こんにちは、貴女が依頼された方の奥さん?」
「はい、妻のユリベル・シャロットです」
「どうも、ご丁寧に。私は悪魔研究家のサリーシャです」
同じく悪魔研究家のエリックです」
「それじゃあ詳しい話は中で……どうぞ上がって下さい」
それから母さんは俺達が有るリビングの方へ案内し、悪魔研究家の人達は揃って俺の方をじっと見た。
「様子が突然おかしくなったと話に伺っていた息子さんというのは彼……?」
「ええ、その通りです。最初は誰かに見られるような気配を感じると言って、それから日が経つに連れて痣がこの子の手足や体の至る所に出始めたりもして、それだけじゃなくて原因不明の高熱もその数日後に……」
と母さんはそう説明した。
すると、サリーシャさんは俺を見つめ、名前を尋ねてきたから俺は答えた。
「エルヴィン……です」
「そう、エルヴィン君ね。私はサリーシャ、悪魔研究家よ。早速で申し訳ないんだけどエルヴィン君、何かこの家で変な出来事や現象だったり、些細な事でも構わないわ。教えてくれない?」
「声が聞こえるんだ、耳元というかまるで脳内に語りかけられてるような……そんな感じで囁いてくる、それに変な影が見えたりも……もう夜を迎えるのが怖い……」
「その他にはどんな事が起きてるの……?」
俺は自分の身体に襲いかかっている症状や現象、この家で頻発している不可解ない現象の事を話すた。俺が話している間、サリーシャさんは静かに相槌を打っていた。
「なるほど…………大体の話は理解できました、それじゃあ次にエルヴィン君ガ悪魔に憑依されているかの有無についての確認をしていくわ、先ずは………… 」
そうして取り出したのは【聖書】だった。
どうやら、聖書の内容を躊躇わず読めるか、それとも拒むかで判別出来るらしい。
「じゃあ、此処の内容を読んでもらえる?」
「…………………読みたくない」
「そう、先程の話とこの確認結果を総合的に考えるとエルヴィン君は悪魔に憑依されているとみて良さそうです」
「やっぱりそうだったんですね、原因が判明しただけでも少しホッとしました」
「しかし、悪魔に憑依されたとなると今後エルヴィン君の状況は深刻化していく可能性が大いにあります。悪魔は憑依した者を死へと追い詰め、最終的には呪い殺すのが最もの目的」
そう告げられた途端、何も言葉が出なくなった。
「え…………?」
「悪魔は憑依すると徹底的に追い込み、身を滅ぼさせる……つまりは死なせる」
「正直のところを言うと、彼に今の現状というのはまだ初期段階でしかない……これから事態は今以上に深刻化していく恐れが十分に有る」
「一体……どうすれば良いの……?」
「我々は悪魔研究家でもあり、祓魔師の立場でも有る……依頼を受けた身としてお任せを……そう言いたいところだが、それには先ず悪魔事件であるという確かな証拠が必要なんだ」
「それで、急で申し訳ないんだけど、数日間の間この家に滞在させて頂けませんか?」
「ええ、勿論」
と、急遽悪魔研究家の人達にこの家に居候してもらって調査して貰う事になった。
「良かったね、エルヴィン.頼もしい人達が来てくれて」
「うん…………」
今日から暫くの間滞在してこの家での不可解な現象が悪魔による事象である事を証明すべく、その為の証拠集めをするらしい。
家族や親戚以外の大人の人が居る状況なんて滅多にないから少し緊張する.そんな事を思っているのを察した姉ちゃんは「大丈夫だよ、エルヴィン。この人達は私達を助けようと動こうとしてくれてる、そんなに怖がらなくて良いと思うよ」
「姉ちゃん、ありがとう………こんな状況でも優しく寄り添い続けてくれて
「ふふっ、何言ってるの。寄り添うのは当然じゃない、エルヴィンは大切な家族……私にとって何よりも大切なかけがえのないたった一人の弟なんだから」
姉ちゃんはそう言って、俺をそっと抱きしめてくれた。こんなにも俺って愛されてたんだな……。
「そういえば、旦那さんとエルヴィン君の名前を伺っていませんでしたね」
「夫はグレイディ、そしてエルヴィンの姉にあたる娘はメロディナです」
「ありがとうございます」
研究家の人達が居る中で、初めて訪れる夕暮れ時。暗い風景に変わりゆくのが怖い。
「エルヴィン大丈夫だよ。私達が傍に居るから、一人で抱え込まないで」
姉ちゃんは傍に座ってくれた、その様子を何も言わずにサリーシャさん達は見つめていた。
「彼の身に起きていた事もそうだが、この家での現象についても少し伺っても良いか?予め情報を知っておきたい」
「はい……家での現象は主に電化製品の故障、夜間になると物音が激しくなるといった事が毎日ずっと頻発してる状況です」
「なるほど…………」
夜が近づくと、何やら悪魔研究家の人達は揃ってカメラや色んな機材を家の中の至るところに設置しはじめた。正直何の為の準備をしているのか見当もつかなかった。
どうやら、悪魔事件であるという証拠となる映像を撮影する為だという。要するに、警察組織と同様で起きている事が事実である、それを決定づける証拠が必要らしい。
それらを元にして解決の為の介入の承諾をもらわなければならない、との事。
「さて、取り敢えずは全て設置し終えた、これで現象が起きた場合その瞬間を捉えられる筈だ」
それから入浴や夕食を終わらせ、後は眠るだけ。
「そうだ、良ければで良いんだけどエルヴィン君に万が一何かあった時の為になるべく直ぐに駆けつけられるように近い場所で就寝をしたいんだけど、一緒に……って訳じゃなくても、何処か使っても良い部屋があるのなら、其処を滞在している間使いたいんだけど……」
「ええ、それなら直ぐ傍に一部屋ありますよ、それでは案内するのでついて来て」
母さんはそうして空いている部屋に案内した。
「此処です、以前は娘達の誕生日パーティーや祝い事を開く会場として使っていたんだけど、今は使わなくなって客人が泊まる際の就寝スペースとして使って貰ったりしてる部屋よ」
「なるほど……それではお言葉に甘えてこの部屋を借りさせて貰いますね」
「ええ、それでは……」
そしてその後母さんは夜の家事をしていた。
「…………怖い……、また変な事が起きるって思うと怖くて眠れない……」
「エルヴィン、大丈夫だよ。ママ、あの人達私直ぐ其処の部屋に案内してたみたいだし、もしエルヴィンがおかしくなっても助けに来てくれるよ、それにほら………直ぐ傍には私も居る」
「ありがとう…………姉ちゃん……」
姉ちゃんが抱きしめてくれた、その温もりでほんの少しだけど怯えていた心も和らいだ気がする。
でも……そんなのは束の間で奪われた……。
消灯した途端、突然呼吸が苦しくなって急に意識を失うようにガクッと俺は項垂れた。それと同時に今日もまた奇妙な現象が起き始める。
「エルヴィン……!?、エルヴィン……どうしたの……!!?、まさか……」
そして俺はゆっくりと顔を上げた、この瞬間から今の人格は俺じゃない。
「そいつはもう眠った、気安く呼ぶな」
ニヤリと不気味な笑みを浮かべ、怪奇現象は段々と激化する。俺は白目を向いたまま不気味に笑っていた、そして野太い魔獣のような呻き声で唸り、目の前に居る姉ちゃんを鋭い眼光で睨みつけた。
「貴方は一体誰……エルヴィンを返して……!」
「戯言か?この身体は私のものだ、そいつに身体の所有権はない」
「あああああ!」
俺は姉ちゃんに飛びつき、そのまま姉ちゃんの首を圧迫して殺そうとしていた。
「うっ…………!、あっ……やめ……て……エル……ヴィン」
俺の意識は悪魔の中に飲み込まれ、逆らえない。【皆殺ししろ】【家族全員を殺せ】、俺の背後に憑依している悪魔がそう命令してくる。
「があああー!」
正気がないまま、今度は姉ちゃんの首に強く噛みついた。悪魔に支配されてる、意識も意思も全て……何もかも……姉ちゃんや母さんを傷つけたくない。
「ああああああ……ああ……」
コメント
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うわっ、第2話もめっちゃ怖かった…!!😱💦 エルヴィンくんの苦しみがひしひし伝わってきて、聖書読むの拒むシーンは鳥肌立った…。でもそんな中で姉のメロディナが「大事な弟」って抱きしめてくれるの、めっちゃエモくて温かい…😭✨ 最後の「気安く呼ぶな」で人格乗っ取られる展開、続き気になりすぎる!!