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う ゙ ぇぇ … 😭😭😭 最高すぎる😭👏✨ 言葉の構成が相変わらず 上手すぎる … 🥹🥹 まじ憧れです( Ꙭ)‼︎︎︎︎ これからも頑張ってください !! 🫡
自然な言葉の構成が好きです。 文の作り方が上手すぎます!
🇺🇸「俺さあ、先生のこと好きみたい」
声も出せなくなる程には驚いて固まってしまった。
目の前の人物から視線を外せないまま何度か目を瞬かせる。 そしてやっと言った。
🇯🇵「……え?」
情けない声が、夕に染まり始めた大気を受けて輝く教室の中にぽつりと落ちた。
🇺🇸「ずっと好き」
ますます何を言われているのか分からず困惑してしまう。
これはこの校内でも有名な問題児の悪戯に違いない、そう思うしかなかった。
🇯🇵「ぁ…、お、大人を揶揄うのはやめなさいって言ってるでしょう…」
🇺🇸「俺本気だし」
真っ直ぐな青い瞳が、確かにそれを証明している。
🇯🇵「嘘、では」
🇺🇸「違う」
即答。秒殺。
正直彼は自分のことを好いてはいないのだと勝手に思っていた。勿論恋愛的な意味ではなく、教員と生徒の間における程度のものだが。
🇺🇸「あのさ」
🇯🇵「待って…!ちょと待って」
目の前に座る彼を手で静止して、そのまま頭を抱えて机につっ伏す。
🇯🇵「すき、って…私のこと嫌いなんじゃないんですか…?」
🇺🇸「はあ?なんで」
私は普段の授業風景を思い出しながら言う。
🇯🇵「あなた私の授業まともに受けた試しがないでしょう」
現に今もそのせいで2人きりで補習する羽目になっている。
ある時気になって他の教員に聞いたとき、その教員は「彼はとてもいい生徒だ」と答えたことがあった。
自分の授業の時だけあんな態度なんだとわかってから、好かれていないのだと思い込んでいたのだが。
🇺🇸「…」
🇯🇵「やっぱりそうなんでしょう」
私は机から身を起こして私の頭を悩ませる生徒の顔を見つめた。当の本人は悪戯っぽく笑って言った。
🇺🇸「だって、こうやって補習になったら一緒に居られるだろ?」
うぇ、と変な呻き声が口から漏れた。
なんてこと考えているんだこの生徒。
🇯🇵「う、うーん……」
🇺🇸「先生さ、そういう反応かわいいよな」
🇯🇵「え?」
彼の掌が私の方に伸びてくる。
🇺🇸「はじめて見た時からずっと好きなんだよ」
指先が、頬に触れた。
🇯🇵「ぁ、」
🇺🇸「───にほん」
どろりと砂糖をいっぱいに溶かしたような声で名前を呼ぶ。
とく、とく、と心音がやけに大きく響きだす。
🇯🇵「〜〜〜っ!き、今日はもう遅いですから終わりにしましょうっ?!」
彼の手を払い除けた。
🇺🇸「あー」
彼はやれやれ、といった様子で帰りの支度をし始める。
私は熱くなった頬を見せないようにと顔をそむけた。
🇺🇸「やっと告白できたと思ったのになー」
🇯🇵「そもそも生徒と教員だなんて問題にも程があります。私を社会的に殺しでもしたいんですか…」
🇺🇸「そうなったら俺のことだけ見てくれるか?」
🇯🇵「ひぇ…」
結局。
校門まで送って行ったのだが、最後までこの調子だった。
🇺🇸「じゃーな。にほんー」
どうやら遂に先生とも呼ばれなくなったらしい。
彼が帰っていく背中を見つめながら、ぽつりと呟いた。
🇯🇵「…あなたが立派な社会人になったら考えてあげます」
自分ですら言ったことに気づけないほどちいさな呟きだった。
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