「このクラスで編入生を受け入れることになった。」
相澤先生のその一言でクラス中のテンションがあがる。
「女子か!?女子なのか!?」
「イケメン希望!!」
「もう来てるんすか!?」
と食いぎみの峰田、芦戸、上鳴を含め全体を落ち着かせようと飯田が奮闘する。
「入っていいぞ。」
先生が声をかけると一斉に教室が静まり返り、入ってきた女の子の一挙一動を固唾を飲んで見守る。
「はじめまして。北条謳華です。」
マスクをとって挨拶する彼女。その声に教室の電気が点滅し、上鳴の個性が反応したので皆驚く。
「早速一目惚れか!?」
「ばかちげーよ!!いや、違わなくないけどオレ何もしてないぞ!!」
「ごめんなさい。やっぱり反応しちゃったね。」
謳華はマスクを着けて説明を始める。
「私の個性はempボイス。自然界にある放射線が私の声に反応するの。」
「核攻撃の放射線には耐えれるんか。」
「(かっちゃんに先越された!!)」
緑谷はメモするき満々で。
「耐えれない。体内に吸収してるんじゃないから、致死量浴びたら死ぬ。」
「そうなんだ。いやでも、核攻撃に耐えられる個性なんてあったら最強だよな。世界征服なんてだてじゃないだろうし。」
「ヴィランに狙われる率半端ないけどな。」
切島と瀬呂はそんな会話をかわす。
「もしかして、あなたあのアリアですの??」
「なになにヤオモモ、知ってるの??」
「ええ。同い年でとんでもなく凄いオペラ歌手がいると、父に誘われて一度観劇しましたの。それはもう、大変素晴らしかったですわ。」
「謳華ちゃん、オペラ歌手なん!?」
八百万の言葉に葉隠・麗日含め皆謳華の返答に期待を寄せる。
「そう。オペラ歌手よ。」
期待通りの返答に皆感嘆のため息をつく。
「マスクもしていなくて、ステージ衣装もきらびやかだったので、ご本人かどうか悩んでいましたが、まさかその通りだったとは。」
「すごいわ、聞いてみたい!!」
「一度は生で聞いてみたいよね!!」
蛙吹も耳郎も興味津々だ。
「積もる話しは後にしろ。授業始めるぞ。」
謳華が用意された席についたところで授業が始まった。
午後の訓練で披露された謳華のコスチュームに一同の反応は様々。
「◯ヴァみたいだ。」
「轟の口から◯ヴァだと!?ならスーツの下は全r…!?」
「そこまでよ。峰田ちゃん。」
「1曲でどれだけ上鳴の電圧が上がるかテストする。2人はあのボックスに入れ。」
「謳華ちゃんの歌独り占めできる!!」
「よろしくね上鳴君。」
その結果。
「10万ボルトです。」
ボックスから出てきた謳歌は腕に表示された数字を読む。
「スーツに計測機能がついてるんだ!!」
「このスーツは耐雷・耐炎・耐氷で自分の運動量から電圧等の計測ができるように設計されているの。」
「すごい!!轟君の個性にも対応できて。素材的に衝撃吸収もしてくれそうだなブツブツ。」
「上鳴、身体に問題ないか。」
「得にないです。」
「よし。次は2チームに別れて市街戦を想定したヴィラン掃討訓練をする。20分で逃げきるか戦闘不能にするか牢に入れるかだ!!」
謳華はヴィランとして耳郎達とフィールドに散らばった。その結果。
「謳華ちゃん、歌以外もすごいね!!全然見つけれんかった!!」
「ステルス・アサシンはお手のものよ。響香ちゃんがいて助かった。」
「謳華ちゃんのスーツ、詳しく言えないけどほんとすごいんだよ!!」
「次はぜってー見つけてぶっ飛ばしてやる!!」
「これだけの人数の追跡を巻くなんて。スーツにもまだまだ凄い機能があって、凄いな北条さん。」
「今日はこれで解散。」
それぞれ感想を言いながら更衣室へ向かっていると。
「ところでempってなに??」
上鳴の一言にほぼ全員が、コントのようにずっこけた。
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