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ギリギリ高校生のボンちゃんは今、受験休みで高校がおやすみです。
今日はつかの間の休息日。実はボンちゃんの学校は土曜日も登校しなければ行けませんできた。
何をしようか、何をしようか、そう思いながらダラダラしてれば、いつの間にかお昼の時間。お母さんが大量の焼きそばを作り、大柄のお父さんと、食いしん坊のボンちゃんはそれを頬張って腹を満たしました。
自分の部屋に戻って、何をしようか、何をしようか、そう思いながらごろごろしていると、いつの間にか夢の中。満腹になってからのお昼寝は最高なんです。
目が覚めると、いつの間にか空はオレンジ色で、部屋の中は薄暗くなっていました。冬の空はほんとに綺麗です。窓から見る景色は、いつも見とれてしまいます。
この時間になると、お母さんは夕飯の準備を始めます。この時間帯はどの家も同じ。窓を少し開ければ、外のいい匂いがして、私のお腹を空かしてくれるのです。
「ご飯できたよー」
お母さんの声で、ボンちゃんとお父さんは部屋から出てきて、階段を駆け下ります。
リビングに入ると、部屋はいい匂いで満たされていました。今日は節分で、恵方巻き。そして…毎回欠かせないのがこの味噌汁。お母さんの味がする。あったまる、そんな1品。
「いただきます」
今年の方角は東北東。みんなで静かに恵方巻きをムシャムシャと。縁に恵まれ、受験は早く終わり、次は何を願おうか。
─────
食べてる間、外から子供の元気な声が聞こえる。
「鬼はそと!福はうち!」
そんな声が、節分を感じさせてくれた。
恵方巻きを食べたあとは、味噌汁をすする。同じ味だけど、具材はいつも違うから違う味。やっぱりこれがないと落ち着かない。
「ご馳走さま」
食べ終わって、台所に食器を持っていく。
我が家の夕飯はこれにて終了した。
お母さんに頼まれて、豆まきをすることになった。外に出ると、案外寒くなくてちょうど良かった。なんだか今日は不思議な匂いがしました。もちろんいい匂いもしたけど、心が安らぐ感じで、、、
静かな夜。
吹く風が木の葉を鳴らす。
ギリギリ高校生のボンちゃんは、小さな声で、でもハッキリと、
「鬼はそと、福はうち」
そう言って、豆を投げました。
なんだか今日は 得した気分です。
今日もボンちゃんは生きている