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続きを楽しみに待っています 体調に気をつけて頑張ってください これからも応援してます
⚠口調迷子⚠
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第一章 1話,出会い
バチンッッ
『ッ…。』
部屋に大きな平手打ちの音が響き渡る。
母「お前が…ッッお前のせいで!!!!!」
『ごめんなさぃ…ッ』
母「うるさいッ!!!!うるさいうるさいうるさい!!!」
「お前なんかがどうして…ッッ」
『ヒッ…ッ』
母「さっさと出ていけ!!お前みたいな汚物が私の目に写っていいわけ無いんだよ!!!!!!!」
服の首元を掴まれて、私は玄関まで運ばれる。
母「二度と顔を見せるな!!!!」
ドンッ
ガチャんっ
そのまま私は外へ放り出されてしまった。
『さむぃ…ッ。』
一番最初に口からこぼれ出たのはその言葉だった。
今は1月。世の中、コートが大活躍する時期の夜。
ダウンを着ていても寒いというのに。
私は今薄っぺらいワンピース1枚しか着ていない。
このままでは凍死してしまうと直感が言っていた。
どうにか暖が取れないかと、近くをうろつきまわる。
その中で、唯一暖が取れそうだったのはゴミ捨て場に置かれた2枚の段ボールだった。
カラスに漁られてしまったのか、ゴミが散乱していたが、今は関係ない。
1枚の段ボールを下に引いて、もう一枚を毛布のようにして自分をくるんだ。
暖かい。とは言えないが、今の私には十分だった。
とりあえず、一晩が過ごせそうなことに安心したのかその日。私はそのまま眠ってしまった。
fwSide
その日もいつも通り仕事を終えて帰る途中やった。
帰り道にある一般的なゴミ捨て場。
今日はカラスにでも狙われてしまったのか、酷い有様に酷い匂い。
その中には一際大きな段ボールのゴミがあった。
『なんや。段ボール畳まずに捨てた奴でもおるん…か。』
始めは「常識無い人も居るんやなぁ」ぐらいにしか思わなかった。
でも、よく見ると其処には人が寝とった。
『ㇵ、、?!』
驚きのあまり殆ど声は出てなかったと思う。
こんな季節に薄っぺらな服に、ボロボロな体。
見るからにも訳あり感満載な感じ。
このままにしておくわけにもいかんので、今が深夜という事もあり、一旦連れて帰る事にした。
『よッッ…、』
とても深く眠っている様子で、運ぶために俺のダウンを被せても、抱き抱えても、一切起きる気配が無い。
『死んでんちゃうやろなぁ…、』
あんまりにも反応が無いものだから、ついそんな声が漏れてしまう。
だか、一応息はしているようなので生きてはいるようだ。
にしてもあまりにも軽い。俺の周りには深夜までゲームやってたりする不健康の塊みたいな奴がわんさか居るが、そんな奴らよりも何倍も軽い。
本当に何も食べていないと言われても納得するレベルだ。
俺の家についたら、取り敢えずソファに寝かせ、毛布をかけてやった。
こいつの事が心配ではあるが、こっちも仕事終わりではちゃめちゃに疲れている。
一旦、近くの机の上にいつ起きてもいいように、使い古しのダウンと、ペットボトルのお茶と、簡易的な食料を置いて俺も眠る事にした。
また明日。こいつの事は考えよう。
最悪、俺が此処に住まわせてやる事も出来なくはない。
ただ、問題もかなり有る。
明日、話でも出来るといいなぁ、。
そんな事を考えていると、俺も深い深い眠りへと落ちていった。