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こんな関係になってしまったのはいつだろう
C side
今日も僕は家に1人、恋人の帰りを待つ
今の時刻は午前2時
テレビも何もつけていない部屋でただ時計の進む音だけが響いていた
「今日もか……」
僕はただ恋人を待っているんじゃない
またあの時のような幸せな関係に戻るために
でも
「やっぱり無理なのかも………」
大好きな彼
いつも僕のことを見ていてくれて
ちょっとした仕草で「可愛い」を
泣きそうな程辛い時に「大丈夫」を
機嫌が良く笑っている時に「愛らしい」を
口付けをする度に「愛してる」を
僕のことを沢山愛してくれていた彼
毎日
楽しいを
悲しいを
嬉しいを
辛いを
怒りを
共有して「幸せな」毎日だったのに
ある日を境に会話も減っていった
話しかけても愛想笑いをして気まずそうに
それから次第に続いていた会話が消え
彼は
今までしてこなかった
朝帰り
を頻繁にするようになった
今日、この日に彼が前と同じ時間に帰宅し
僕とお話をしてくれるなら
思いとどまれたかもしれない
だけどやっぱりいつも通り
彼は
帰っては来ない
「待つの疲れちゃったな……」
ふっと時計を見て
立ち上がり寝室へ向かう
そして誰もいない
冷たいベッドへ
身を投げる
前までは冷たくても彼がいたから
「あたたかい」
そう思えたけど
今はただ
「つめたい」
このベッドで話したこと
夜更かしを楽しんだこと
口付けを行ったこと
身体を重ねたこと
そんな思い出に思いを馳せ
涙を流していることには気づかず
僕は
深い眠りについた
S side
「ただいま」
俺は返事のない玄関にそう言った
期待したところで返事など返ってくるはずなどない
スマホに目を移すと時刻は
午前3時を巡っていた
とうに寝てておかしくない時間だ
そう思いながら俺は彼が寝ているであろう寝室へと向かった
案の定彼は静かに寝息を立てて寝ていた
寝ている彼のいるベッドに近づき
腰を下ろした
彼の顔を見ると涙を伝った跡があった
「泣いていたのか」
いや、俺がこんなことを言うのは可笑しい
俺が
泣かせたんだ
それが正しい
「ごめん」
俺はそう一言言って着ていた堅苦しい服からラフなパジャマに着替え
彼の隣で
眠りについた
本人様関係なし
チャットノベルで投稿したもののリメイク
ちゃんと続きます。長いです。