テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
いつも通りZAロワイヤルをしていた時だった
〖グルル…ッ〗
『!リザードン!!』
まだバトルの知識は薄いが元のレベルが強いリザードン達のお陰でそれなりのランクまで負け無しで上がることができていた
しかし、今初めて負けを知ってしまった
倒れたリザードンに駆け寄り頭を撫でた後、リザードンをボールに戻す
『久しぶりに負けたな…』
『…貴方、何故メガシンカを使わなかったのですか』
上から男の人の低い声が聞こえてくる
『えっと…私がまだ…使えなくて』
「リザードンと貴方はかなり息があっているように見えましたが」
『…記憶がなくて、この子との思い出全部忘れてしまってるんです』
そう言うと「そうですか…」と声を零す
『バトルの仕方もあまりまだ分からなくて…この子達には無理させてしまってるんです』
そう笑いながら、頭を下げその場を去ろうとした時だった手を捕まれ引き止められる
「もし宜しければ、バトルについてお教えしますよ。」
『えっ?』
「貴方のリザードンはセンスがありますから」
そう言われ、少し悩んだ後バトルについては元々深く知りたかったし…と思いその提案を受けた
相手のリザードンもとても強かったし、リザードンを使っている人間なら何か得るものがあると思った
『グリさん…』
「いつもはカフェを営んでおります、また日を改めてご連絡させて頂きますね」
『はい!ありがとうございます!
それより、さっきのメガシンカ凄くかっこよかったです…!』
『あれはメガリザードンXですね』
その言葉に目を輝かせるシオン
「貴方のリザードンが持っているのは、リザードナイトYになのであれとはまた違った姿になりますよ」
『えっ!?そうなんですか…楽しみ…!』
嬉しそうに笑うシオンにつられ口角を少しあげるグリ
『私もいつかグリさんみたいに息のあったバトルしてみたいな〜』
「それは貴方の努力次第ですよ」
『へへっ、頑張ります!』
嬉しそうに笑いながら歩いていた時だった、後ろから腰を惹かれ誰かの胸の中にすっぽり収まる
『へ…』
「なんや偉い仲良しこよしして歩きよったけど、どんな話しよったかオレにも聞かせてや」
そこには少し顔に筋を立て笑顔でグリに話しかけるカラスバが居た
「ただ彼女とバトルについて話していただけですよ。同じリザードンを持つ者として」
『そうですよ!さっき出会って、バトルについて色々教えてくれるって話になって…というか、離してくれませんか…?』
恥ずかしくてカラスバの胸の中でもがくが、カラスバの力が強く離してくれない
「バトルの事なんて、オレに聞いたらええ。いくらでも教えたる」
『でもカラスバさんいつも忙しくされてるから…』
「お前の為やったらいくらでも時間割いたる」
そう言うカラスバの言葉に「えぇ…」と困惑しつつも少し顔を赤らめるシオン
「…ですが、同じリザードンを使うもの同士にしか分からないこともあるでしょう。
毒使いのカラスバさんには、いたしか難しいのでは?」
「ハハッ、言ってくれるやん。オレのこともよう知っとるみたいやな」
どこか二人の間にバチバチと火花が散っているように見える
「あ、えっと、グリさん!また連絡しますね…!」
「……そうですか、ではまたご連絡下さい」
そう言ってグリは少しカラスバを見た後、頭を下げその場を去りその場にカラスバとシオンの二人きりになる
『…あの…そろそろ、離れてもらっても…?』
「はぁ〜…ほんま油断の隙もないなお前は」
そういって、シオンを抱きしめていた腕を緩めたかと思うと今度は手を掴み歩くカラスバ
『わっ!?ちょ…な、なんですか…』
「家まで送ったる。変な虫がまた寄り付いたらアカンやろ」
『彼氏でもないのに、そんな事しなくていいのに……』
ボソッと呟いた瞬間、カラスバの足が止まりシオンを掴んでいた手の力が強くなる
「いっ…!」
「…すまん。考え事しよった」
そういうとシオンの方を見ずにまた進む
『(なんか変…というかまた怖い)』
まるで最初出会った頃のような雰囲気を醸すカラスバに恐怖を覚える
殺意、ではないがそれに近しい威圧感を感じる時がたまにある
しかしその正体がなんなのか分からず、あっという間に家に着いてしまった
「ほな、気をつけて帰るんやで」
『あ、はい…』
どこか悲しそうな瞳をしたあと、シオンに背を向けて帰っていった
〖──彼氏でもないのに〗
先程のシオンの言葉がずっとカラスバに重くのしかかる
「はぁ〜〜〜〜………」
大きな溜息をつき、机に顔を埋める
そんなカラスバを心配そうにペンドラーが見つめる
「そういやペンドラー、お前シオンの事好きやったな」
〖ギャピ……〗
ペンドラーはシオンによく懐いていた
シオンが帰ろうとして、駄々を捏ねて床で暴れまくったこともあった程
「堪忍にな、オレかて本音は記憶戻したいわ。やけどシオンにとって1番しんどない方法を選びたいんや」
〖ギャピピィ……!!〗
そう言うとペンドラーは「嫌だ!嫌だ!」というように地面に寝転がりジタバタ暴れる
「そない暴れても、無理なもんは無理なんや、諦め」
〖ギャピピ!!〗
「はぁ、ほらお前が好きなおやつあげるさかいそれで我慢し」
そう言って引き出しの中から、お菓子を出すがそれでも嫌なのか暴れるペンドラー
「はぁ、お前の気持ちは痛い程分かるんや
今までの楽しかった思い出、全部忘れられて、全部一からは辛いもんな」
ペンドラーの前でしゃがみ、ペンドラーの頭を撫でる
「…けど安心し、シオンは絶対オレが捕まえたるさかい。すぐに元の関係に戻れる」
そう言うとペンドラーは目を輝かせ嬉しそうにした
コメント
2件
下書き保存したら、何故か書いたものがなくなって0文字になるので一から書くことも出来ない状態です…泣 ︎︎ 過去のヤツも0文字になってて、何故か修正も何も出来なくて……(;;)とりあえず創作意欲だけ凄いんで、イラスト書いたり、小ネタをメモ帳に書いてます( ߹ᯅ߹ )
この話以降の下書きデータが何故か全て消えてしまいました泣 バグが治るまで少し様子見で、もし治らなければ一から全て書くのでしばらく更新頻度低めです…… ︎︎ どうしたら治るんですかこれ(;;)