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学年23位。
3年生になって初めての期末テストの点数。
3年生合計人数約200人のこの学校では、まぁそれなりにいいほうだろう。
それでも
「また落ちてる。」
中学に上がってから一向に点数が上がらない。
「それでも、合計400点越えはすごいよ!」
私の声が聞こえたのだろう。
個票を持ったレナが話しかけてきた。
確かに、傍から見ればかなり上位であり、それなりの高校であれば余裕に入学できるくらいにはすごいだろう。
実際に私のはいるであろう高校であれば、余裕ではいることは可能だ。
それなのに、何故か焦っていしまう。
もっと追いつかないと、と思っている。
「そんな、深刻な顔しないで。私なんか300点だって取るのギリなんだから笑。」
「あはは。今度教えてあげよっか。」
「お願いします!先生!」
「そんな、先生なんて笑。」
レナの冗談交じりな話し方についさっきまで考えていたことがどうでも良くなる。
この感覚、どこかで味わったような気がする。
それでも、
難しいことは考えたって分からないものだ。
私はレナにありがとうと心配かけてごめんの意を込めて、思いっきり笑った。
今は、今を楽しもうと思った。