そのまま無言でもふくんに手を引かれて、連れてこられたのはベッドルームだった。2人でここに入るのは初めてで、動揺して目をうろうろさせる俺をもふくんは何も言わずにベッドに座らせてそっと手を握った。もふくんはしばらく俺を見つめた後、ふーっと深くため息を吐いて表情を和らげた。
「…えーと、何から言ったら良いのか分かんないですけど」
「…ハイ…」
「お察しの通り、俺も男同士のやり方調べたし、敢えてそういう空気にならないようにはしてた、ごめんなさい。だって拒否られたらショックでかいから。別れ話されたら俺立ち直れない。」
「…はっ?」
「どぬくさんのことは、本当にマジで好きで、可愛いなーって思ってるし、もっと一緒にいたいなって思ってるし、こんなイケ狐さんが俺を?って感じだし、えとさんと仲良すぎませんか?て思うし」
「…それはっ…ハイ……」
「…だから、…ものすごく好きで大事だから、大切にしようって思ってたの俺は!」
何だか、あのインテリスマートもふくんにものすごい可愛い告白をされている気がする。でも、と言いながら顔をお風呂上がりみたいに染め上げたもふくんが、握っていた俺の手に祈るように額をつけた。
「…そんな俺が原因で不安にさせたならごめんなさい。ちゃんとどぬくさんに対して下心ありますハイ」
したごころ、と思わず反芻すると俺まで顔が熱くなってきた。良かった、お情けで付き合ってるんじゃないんだ。ちゃんと大切にしてくれて、俺に対してそういった欲も持ってるんだ。じゃあ、と思わず溢れた声は気が抜けていてふにゃふにゃしていた。
「じゃあ、俺となかよしできますか?」
その言葉を聞くともふくんは、眉を下げて笑って言った。
「もちろん、どぬとしたいです」
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マジで大好きです!キュンキュンしてます!!