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タイトル_『何かが欠けてしまった”星”』
第5話_──壊れた人間だから──
続きから〜
創史:「待て!」創史は叫んだが、声は路地の壁に吸い込まれた。
男が玲夜の腕を強く掴み、男:「行くぞ」と促す。
玲夜は振り返りもせず歩き続ける。その姿はまるで影のように儚かった。
創史:「…くそ」創史は拳を握りしめた。喉の奥に苦いものが広がる。
突然、玲夜の足元がふらつく。男が支えようとした瞬間、
創史:「やめろ!」創史は駆け寄り、玲夜を抱き止めた。
玲夜の体は火照っているのに冷たく、異様な体温だった。
創史:「お前…何してるんだ」創史は震える声で囁いた。創史:「こんな奴より…俺が」
玲夜:「…放せ」玲夜の声は氷のように冷たい。玲夜:「俺には関係ない」
男が苛立って近づいてくる。男:「おい、本当にやめろよ」
創史は玲夜を背後に隠し、男と対峙する。創史:「この人間売買みたいな真似はやめろ」
男:「人間売買?」男が笑った。男:「こいつは自ら来たんだぜ」
その言葉に玲夜の体が微かに震えた。
創史:「嘘だ」創史は睨みつける。創史:「お前のような奴に騙されるわけがない」
玲夜は何も言わず、ただ黒い瞳で二人を見つめていた。
玲夜:「…そうだ。これも俺から始めた。だからお前には関係ない」 玲夜は男の方に寄って行きながら言う。
創史の顔が青ざめた。玲夜の言葉が胸を刺す。
創史:「…そんなはずない」創史は震える声で否定した。創史:「お前がこんな奴と…」
男が嘲るように笑う。男:「ほら、見ろよ。この野郎、お前のことを気にしてるぜ」
玲夜は無表情のまま男の腕に寄りかかる。玲夜:「だから言ったろ。関係ないって」
創史:「嘘だ!」創史は叫び、玲夜の腕を掴んだ。創史:「お前の目が嘘を言ってる!」
玲夜の瞳に一瞬の揺らぎが走る。だがすぐに冷たさを取り戻す。
玲夜:「…放せ」玲夜は低い声で言った。玲夜:「俺はもう壊れた人間だ」
その瞬間、遠くでサイレンの音が響いた。
男が焦ったように周囲を見回す。男:「まずい、逃げるぞ」
創史は玲夜を引き寄せた。創史:「行くなら俺と来い!」
玲夜は何も答えず、ただ黒い瞳で創史を見つめる。その瞳には深い闇と、微かな光が宿っていた。
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次回_♡20〜
みんな…体を売ることはダメだよ。絶対に