これで100ストーリーです。
『じゃあおらふくん、着いてきて‼︎』
〈ええけど…なんや?〉
外に出る準備をする。
『行くよ〜』
そう言って2人で家を出る。
向かったのは駅。慣れていますよと言わんばかりに素早くSuicaをタッチして改札を通過するおんりー。急いでICOCAをタッチし、後をついていくと、おんりーが乗ろう、と促してくる。ホームにはオレンジと緑のラインが引かれた車両、湘南新宿ラインが止まっている。
乗ってまもなく、ドアが閉まった。
[JR東日本をご利用くださいまして、ありがとうございます。この電車は、湘南新宿ライン 東海道線直通、特別快速小田原行きです。停車駅は、渋谷、大崎、武蔵小杉、横浜、戸塚、大船、藤沢、茅ヶ崎、平塚、国府津、小田原です。ーーーー]
『東海道線、乗ったことある?』
そう話しかけてくる。
〈大阪でならあるで〉
とは言ったものの、さほど乗ったことはない。
『俺はぁ…やっぱこの路線好きだなぁ…』
平塚駅を出て、もうすぐ終点だ。
『…ねぇ、ーーーーー』
何かを喋っていたけれど、列車のモーター音に掻き消されてよく聞こえない。
〈ん、なんて言った?〉
『…なんでもないよ。』
『ほら、海!』
話を逸らされた。ただ、窓から覗くと、夕焼けと夕陽に染まった海が。そういえば横浜を過ぎたあたりから晴れてきていた。
〈綺麗…〉
『東京だと海は東京湾でしか見られないから、遠出してでも見に行くんだ。』
とにかく、この景色、この広い海に心を惹かれた。
時刻は6時を回っていた。そして、小田原まででて、小田急線に乗り換える。
改札を潜ると、天井が三角になっていて、ガラスでできているから、夕陽が綺麗に見える。
ホームに降りる。
[まもなく、9番線に、急行新宿行きが、10両編成で参りますーーー]
少しして、警笛と共に青い線が入った車両がホームに滑り込む。
『ほらっ、乗るよ』
乗り込んで少しすると、ドアが閉まる。
席に座ると、2人とも疲れて眠りについてしまった。
目が覚めると、ちょうど南新宿を過ぎ、終点の放送をしていた。
新宿に着く前に準備をし、ドアの前に立つ。ドアが開いたら、降車した。
『急いで帰ろう…?』
珍しく焦った調子のおんりー。
『どうしよ、警察にばれる…』
とりあえず帽子を被らせ、フードも被らせる。
〈じゃ、急ごうか。〉
走って新宿駅を後にした。
つかれたw
コメント
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すげぇ、電車のやつ完全に再現されとる...ほんまに小6か?